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【ビズアドバイザーズ税理士事務所(後編)】これからの税理士に求められるのは〇〇力? ハリウッド映画の税務対策を手掛けてきた税理士に聞いた“これから活躍する税理士”とは

HUPRO 編集部
【ビズアドバイザーズ税理士事務所(後編)】これからの税理士に求められるのは〇〇力? ハリウッド映画の税務対策を手掛けてきた税理士に聞いた“これから活躍する税理士”とは

映画や音楽など、エンタテインメント業界の税務会計に特化しているビズアドバイザーズ株式会社/ビズアドバイザーズ税理士事務所。
代表の上住さんは現プライスウォーターハウスクーパース(PwC)でハリウッド映画に関わる国際税務を扱った経験から、「日本にはなぜ、エンタテインメントに特化、精通した会計事務所がないのか?」と思ったことが、会社を設立するきっかけになったと話します。みる人に夢を与えるエンタテインメントビジネス。その創造に必要な資金の管理に「税理士事務所」はどのような役割を果たしているのでしょうか。HUPRO編集部が久野克好シニアマネージャー、間庭智子アシスタントマネージャーと水谷友香シニアアソシエイトに伺いました。

エンタテインメントの税務会計に対応していると、経験値が上がるのはなぜか

―久野さんと間庭さん、水谷さんには、ふだんの仕事の内容や、事務所の雰囲気について伺いたいと思います。まずは自己紹介をお願いできますか。

水谷:新卒で入社して、約4年になります。記帳や申告書の作成をメインに担当しています。

間庭:別の事務所を経て、当社では約6年になります。税理士(科目合格)です。

―久野さんは、上住代表とほぼ20年間、二人三脚でやってこられたそうですね。

久野:はい。他の会計事務所で少し働き、当社の設立後に入社しました。

―お仕事を通じて、クリエイティブなプロジェクトの一部を担っていることを実感するときはあるのですか。

水谷:現場のスタッフとしては、プロジェクトを動かそうとしている会社の申告書や税金や会計処理を、どう丁寧にケアして、円滑に動かしていくかというところが中心です。
その会社を十分に理解しないと適正な記帳や申告書の作成はできないので、プロジェクトを支えるためにも、個々の業務をきちんと丁寧にこなすことを心がけています。

―なるほど、華やかに見えるプロジェクトも、税務会計を含むひとつひとつの細かな業務に支えられているのですね。

久野:当社はエンタテインメントに特化していますが、現場は実務的なことが中心です。経営者が描くビジョンを実行していくために、一般的な会計事務所で行う記帳や申告書の作成に始まり、国際税務に至るまで。間庭は入社して半年後に、大規模な会社の申告を頑張りましたよね。

間庭:当時の私にとっては特殊に感じられるような、経験したことがない税務処理内容も多く、前任者の方が残してくれていた資料を参照して、周りの人にとにかく聞いたり相談したりして作成しました。当時は、それまでの会計事務所では扱わなかったような、初めてのことがとくに多く感じられました。そのようなときは、久野が「税法にこういう規定があるから、そこを調べたらどうか」と導いてくれます。

久野:この業界が未経験かどうかに関係なく、当社では成長スピードが速くなると思います。
エンタテイメントで手がけているビジネスは多岐にわたるので、この業界をフォローしておけば、一般的なビジネスがほぼ理解できるのです。20年やって来てそう感じます。水谷も間庭も、さほど意識せずに仕事をこなしていますが、幅広い範囲の税務を扱っています。

水谷:そうなのですね。あまり大変だと思ったことはないですが。

久野:水谷は、記帳が丁寧だし、申告もきちんとできていますね。芸能人の方の確定申告のための資料集めとか、地道な作業を丁寧にしっかり対応できていますよ。

水谷:確かに、資料集めをする上では、クライアントにご理解いただけるよう気を配りながらヒアリングもしつつ、さまざまな資料を会計に落としていく仕事は勉強になりますね。

―間庭さんは、違う事務所での勤務を経験されています。エンタテインメント業界に特化した業務をやっていく上で、今までより勉強が必要になった部分はありますか。

間庭:源泉税については、現在のように扱ったことはありませんでした。とくに非居住者源泉。海外の案件も多いので、国内だけでなく海外の源泉を考える必要があるのです。

お客様の組織形態も、LLP(有限責任事業組合)など以前は扱ったことのない法人形態もあり、とても勉強になる、興味深い経験をしていると感じます。

久野:エンタテインメント業界は記帳ひとつをとってみても難しいのです。スタッフは業務を通じて成長していますね。

間庭:まだまだだと感じますが…。

久野:案件に対して、きちんとタスクを理解して完成図を描いて取り組めているから大丈夫。

エンタテインメントは常に形を変える、ビジネスの最前線。答えを一緒に探しに行こう

―どんな方に、貴社で力を発揮して行っていただきたいとお考えですか。

久野:単にエンタテインメントが好きだから、というだけでは十分ではないように思います。むしろ、クライアントやそのビジネスを本当に理解して、税務という自分の持てる力を活用して一緒にビジネスを伸ばしていこうよ!というコミュニケーション能力のある方でしょうか。

―貴社のオフィスに足を踏み入れた瞬間、にぎやかな笑い声が聞こえてきました。明るい雰囲気なのですね。

間庭:スタッフの年齢が近い人が多く、仲がいいですね。新型コロナが流行する前までは、社員旅行にも行っていました。また、当社のクライアントにはアニメの製作会社もいらっしゃるので、アニメ好きなスタッフも多いです。そこで作品に関われる経験は、ほかではできませんね。

―業務自体は中身が濃いと思いますが、オフィスの雰囲気に重苦しさはありませんね。

久野:皆が仕事をきちんとして、自分なりの働き方ができる環境を作ろうと思っていますし、実際にできていると思います。ほとんどのスタッフが、自分の時間で仕事をちゃんと完結させていますね。挑戦しがいのある仕事を、かつ自分のやり方に基づいて、自分なりの働き方を確立してほしいと思っています。ワークライフバランスというものは、会社が強いるものではないですから。

ただ、業務を抱え過ぎていて危ないなと感じるときは遠慮なくSOSを出してほしいですし、こちらも解決策を考えるなど常にサポートしています。挑戦しがいのある業務を、しかし自分の殻に閉じこもることなく周りの経験者の助けをうまく借りながら、当事務所で力を発揮していってほしいですね。

今回お話を伺ったビズアドバイザーズ税理士事務所の企業紹介ページはこちら

この記事を書いたライター

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