記帳代行をアウトソーシングするとは？メリットとデメリットも解説！

会社の経理業務である記帳を代行してくれるという記帳代行というサービスがあります。アウトソーシングで経理業務を任せることができるので、人手が足りない、経理の担当者が急に退職してしまったといった場合などは重宝するのではないでしょうか。今回は、記帳代行をアウトソーシングすることについて解説していきます。

• そもそも記帳代行とは？
• 記帳代行のアウトソーシングはどこに依頼しても同じ？
• 記帳代行をアウトソーシングするメリットとは？
• 記帳代行をアウトソーシングするデメリットは？
• まとめ

そもそも記帳代行とは？

企業の収入金額や支出金額に関わる取引を会計帳簿に記録していくことを「記帳」といいます。そして、記帳代行とは、企業の帳簿制作業務を代行するというサービスです。多くの会社がこのようなサービスをアウトソーシングで請け負っています。税務調査が入った時に記帳がきちんとされていなければ、企業の透明性を明らかにすることができないなどの支障があるため、平成26年1月に税法の改正があり、白色申告の企業に対しても記帳やその保存が義務付けられることになりました。

日々、事業を行っていると、領収書の整理や会計ソフトへの入力作業といったものが発生します。自社でこのような経理を担当できる職員がいればいいのですが、人員不足で担当できる職員がいない場合や、経理を担当していた職員の退職などによって、経理まで手が回らないとなった場合にアウトソーシングは非常に便利です。これらの代行については、会計事務所や税理士に依頼する場合もありますが、記帳代行を主な業務として営業をしている会社も多く存在しています。

記帳代行の仕事内容についてまとめた記事が以下になります。

記帳代行のアウトソーシングはどこに依頼しても同じ？

実は、記帳代行を行う会社によって、どこまでを代行してもらえるのか、どのくらいの費用がかかるのかが変わってきます。そのため、どこに依頼をしても同じというわけではありません。ちなみにインターネットで「記帳代行」と検索をすると、さまざまな会計事務所、税理士事務所、専門業者があることがわかります。

そして、そのなかには、無資格で記帳代行のアウトソーシングを受けようとしている会社もあるのです。記帳代行を行うことについて資格が必要だという法律はないのですが、知識や経験に違いがありますし、対応してもらえることにも限度があるかもしれません。料金が安くて依頼しやすいように思えますが、よく理解した上で代行を依頼するようにしましょう。

また、「決算申告まで代行します！」と謳っているところは要注意です。決算申告は、納税者本人または税理士しかできないことなので、このような表記があれば、違法行為にあたらないかどうか確認が必要です。企業当初などは特にとにかく経費を抑えたいと考えて料金重視で会社を選んでしまいがちですが、実績や対応してもらえる範囲なども考慮して選択することが大切です。

記帳代行をアウトソーシングするメリットとは？

記帳代行のメリットとは、やはり、伝票の記入や記帳などの経理に関する業務の負担が大幅に減ることです。経理担当者を雇う余裕がない場合でも、記帳代行のアウトソーシングであれば、人件費を削減することもできます。また、記帳代行サービスの会社には経験豊富なスタッフが在籍しているため、自社でよく分からないまま経理業務を行うよりも、迅速で正確に対応してもらうことが可能です。ほとんどの記帳代行サービス業者の契約は1ヶ月なので、合わないと感じれば1ヶ月で契約を更新せず、他の会社に依頼することもできます。

記帳代行をアウトソーシングするデメリットは？

人件費削減になり、経理のことはすべて任せられる、と聞けば、メリットしかないように感じるものですが、記帳代行のアウトソーシングにはデメリットもあります。記帳代行を依頼するとなると、領収書を含めた社内の情報をすべて渡すということになるのです。

そのなかには、企業にとって重要なものも含まれているでしょう。記帳代行の会社も万全の体制を整え、業務にあたるとは思いますが、預けていたものが紛失されてしまう可能性もゼロとは言い切れません。また、企業の重要情報が他社へ流出してしまう恐れもあります。損害賠償項目を含む秘密保持契約を締結することを前提として、アウトソーシング会社を選びましょう。

また、記帳代行のアウトソーシングはあくまでも代行業者であり、自社で新しく雇った経理担当者に経理のいろはを教えてくれるわけではありません。そのため、自社で経理担当者を教育したい、経理のことを学ばせたいという場合には、向きません。それどころか、経理に関することをすべてアウトソーシングで行ってしまうので、自社に経理のノウハウが貯まることなく、新しい人材も勉強のしようがない状態となります。

まとめ

記帳代行をアウトソーシングで依頼できる会社は数多くあります。けれど、どの会社に依頼するかを検討する際は、十分に気をつけて選ぶようにしてください。特に料金のみで決めることはおすすめしません。自社の重要な情報を任せることになるのですから、慎重に考えて決定するようにしましょう。また、記帳代行のアウトソーシングについてのメリットやデメリットについても、よく理解をしておくようにしてください。