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FASS検定でAランクを取るための勉強法は?何点必要?

HUPRO 編集部
FASS検定でAランクを取るための学習法は?何点必要?

FASS検定(経理・財務スキル検定)は、2005年度下期から日本CFO協会が「経理・財務サービス・スキルスタンダード」を普及促進するために経理・財務の人材を育成する事業の一環として運営・実施しているものです。FASS検定の問題の出題範囲としては、「経理・財務サービス・スキルスタンダード」の中で、定型的な仕事として標準化されたものが対象になります。今回は、そんなFASS検定の概要と出題範囲、A〜Eまでの判定で最高評価のAランクを取るためには何点が必要か紹介していきます。

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FASS検定とは?

経理・財務部門の人員配置・組織の最適化、スムーズな人材の移転を促すために、経済産業省は「経理・財務業務マップ」を共通の基盤として2003年に発表した後、「経理・財務サービス・スキルスタンダード」を2004年に開発して経理・財務部門の人材を育成する事業を行ってきました。

経済産業省から委託されて、日本CFO協会は2004年から「経理・財務サービス・スキルスタンダード」を普及促進するために経理・財務の人材を育成する事業を行っています。そして、FASS検定(経理・財務スキル検定)は、2005年度下期から日本CFO協会がこの事業の一環として運営・実施しているものです。

FASS検定を受験したトータルの人数は54,000人を超え、経理・財務で仕事をする人のスキルレベルを信頼性かつ客観的に測る方法として評価が高くなっています。FASS検定の対象者としては、定型的な経理・財務部門の仕事を行っている人やこれから行う人です。

FASS検定の概要

FASS検定の各要綱について簡単にまとめます。

試験実施期間
受験は二期制で、上期は5月1日~7月31日、下期は11月1日~1月31日です。

予約受付期間
上期は2月1日~7月28日、下期は8月1日~1月28日です。

再受験規定
再受験は同じ受験期間内ではできません。この規定に反したときは、無効に試験結果がなるため注意しましょう。また、このときは受験料が一切払い戻しされません。 例えば、2019年度上期に受験したときは、2019年度下期以降に受験ができます。

問題数
FASS検定は、先にご紹介した出題範囲から、トータルで四肢択一の問題が100問出題されます。
オプション科目の「収益認識基準」は、トータルで四肢択一の問題が20問出題されます。

試験時間
FASS検定は90分間、オプション科目は30分間です。

試験結果
FASS検定は、満点が800点のトータルの得点からスキルを5段階で評価し、達成度合いもジャンルごとに表示されます。オプション科目は、3段階のレベルで達成度合いから評価されます。なお、試験が終わった後、試験結果は試験会場で渡されます。

受験方法
試験は、コンピューターで全国の試験センターで行われます。

受験料
一般の人は10,000円(税抜)、日本CFO協会法人会員の人は8,000円(税抜)です。受験料はオプション科目が含まれていますが、オプション科目を受験しなくても受験料は同じです。

FASS検定の出題範囲は?

FASS検定の問題の出題範囲としては、「経理・財務サービス・スキルスタンダード」の中で、定型的な仕事として標準化されたものが対象になります。FASS検定は、資産・税務・決算・資金の4つのジャンルにわかれています。
また、この4つのジャンルに解答した後、「オプション科目」に任意で解答することができます。具体的なFASS検定の問題の出題範囲としては、次のようになります。

資産のジャンル
→売掛債権管理、在庫管理、買掛債務管理、ソフトウエア管理、固定資産管理

税務のジャンル
→税効果計算業務、法人税申告業務、消費税申告業務連結納税申告業務、税務調査対応

決算のジャンル
→月次業績管理、連結決算業務、単体決算業務、外部開示業務

資金のジャンル
→現金出納管理、有価証券管理、手形管理、債務保証管理、借入金管理、貸付金管理、デリバティブ取引管理、社債管理、資金管理、外貨建取引管理

なお、出題範囲は、経理・財務の仕事の中から標準化された定型のものであり、「経理・財務サービス・スキルスタンダード」で標準化されていない非定型のものは除外されています。

また、FASS検定の問題の特徴として、「実務スキルを測る」ことを目的とされている試験のため、実務に直結する内容となっています。さらに、先ほど説明した資産・税務・決算・資金の4つのジャンルについて、各ジャンルごとに正答率が出るため、自分のスキルでどの部分が良くて、反対にどの分野で不足しているのかを正確に知ることができます。

FASS検定の価値

上記でFASS検定の問題について見てきましたが、FASS検定はスコアごとに、レベルA〜Eで判定がされます。レベルAに関しては、過去の受験者全体で17.7%ほどです。(2019年9月末時点)このスコアが評価対象となるのは、最低Cレベル以上で、課長職以上となるとA〜Bレベルが求められると言われています。また、最近ではFASS検定の認知も上がってきているので、転職の際も有利となるでしょう。

なお、FASS検定によると、受験者の試験のスコアと役職、年収に相関関係が認められたそうで、現場での実務能力がスコアにきちんと反映されていると言えるため、今後さらにFASS検定が認められていくでしょう。

AランクをFASS検定で取るための学習法とは?

ここでは、AランクをFASS検定で取るための学習法についてご紹介します。
Aランクの取得には800点満点で689点以上が必要となります。正答率で言うと約87%以上です。

基本テキストを公式学習ガイドを解答しながら読む

基本は、基本テキストと公式学習ガイドになります。問題を公式学習ガイドで解答し、解答を合わせて、基本テキストの同じ単元のところを読むという方法で、公式学習ガイドをまず一周します。基本テキストも同時に一周できます。全体の流れをまず掴みたいときは、問題を公式学習ガイドで解答する前に、基本テキストをまず1周読む方法もいいでしょう。1周やってみれば、基本的な問題が全体的に多いということがわかるでしょう。

ミスした問題をメインにもう一周やる

FASS検定においては、公式学習ガイドが最も大切です。解答を見ないで全ての問題に正解するのは当然のことです。可能であれば、理想的なのは4つのそれぞれの選択肢の不正解、正解の理由まで記憶しておくことです。ミスしたところは、確実に解答する必要があるので、ミスしたところのみ再度一周やりましょう。おそらくこのときには理解がだいぶん進んでいるため、それほど時間はかからないでしょう。

試験当日

試験はパソコンにて4択で正解を選んでいく形式になります。制限時間で解けなかったということが無いように、できる問題から先に進めるのが基本になります。ちなみに時間も画面上に表示されるので、最悪時計が無くても大丈夫です。そして、なんと試験終了と同時にその場で点数が表示されます。

まとめ

以上がFASS検定の概要とその問題の出題範囲についてです。経理・財務サービス・スキルスタンダード」の中で、定型的な仕事として標準化されたものが出題範囲の対象とのことですが、上述の通り、実務に直結する試験内容となります。経理・財務としてスキルアップしたいという方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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