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20代で銀行事務から会計事務所への転職は他業種より有利?

HUPRO 編集部
20代で銀行事務から会計事務所への転職は他業種より有利?

大手都市銀行は、少し前までは新卒の就職人気ランキングのトップ10常連でした。しかし現在では、その人気に若干の翳りが見られます。ネット専業銀行ができたりスマートフォンの普及によるオンラインバンキングが増加したりAI(人工知能)が進化したりなどの影響で、実店舗のある銀行の役割が徐々に縮小しつつあります。そんな中、現在銀行で働いている20代で、会計事務所への転職をお考えの方も少なくないのではないでしょうか。今回は20代での銀行事務から会計事務所への転職について、解説していきます。ぜひご参考にしてください。

銀行事務から会計事務所への転職は他業種より有利

まず最初に申し上げたいのは、銀行事務から会計事務所への転職は、他業種よりは有利だということです。銀行などの金融機関の出身者が会計事務所に向いている理由として、大きく2つが考えられます。

まずはやはり、銀行事務も会計事務所も、両者ともにお金を扱う仕事だということがあります。銀行でもいろいろな業務がありますが、最も多いのは融資に関する仕事でしょう。多くの企業の事業計画書や決算書などを読み込んで融資するかどうかの審査をした経験があることは、異業種に比べてかなり有利な要素となりえます。

また、その中で、銀行事務における稟議の流れ、スコアリング基準や意思決定の権限者などについて知ることもできます。これは、新卒で会計事務所に勤務しはじめた人と比べたときの強みになるでしょう。

ところで、銀行のようなお金を扱う金融機関では、一般の企業に比べて採用基準が厳しめです。銀行事務が会計事務所に向いている2つ目の理由は、その銀行に入行する際の採用試験をすでにパスしているということです。数字の理解や扱いに長けている、信頼できる人柄である、顧客とのコミュニケーション能力がある、などの能力が要求されます。これらは会計事務所において求められる能力や人物像とほぼ同様です。
会計事務所での採用に当たってあらためて人物や能力の審査を行う必要性が少ないことは、大きなアドバンテージになっているといえるでしょう。

以上の2つの理由から、銀行事務から会計事務所への転職は他業種よりは有利といえるでしょう。こちらの記事も参考にしてみてください。

20代で銀行事務から会計事務所への転職なら資格取得を

20代で銀行事務から会計事務所への転職にあたって、まずやっておきたいことがあります。それは少なくとも簿記資格を取得しておくことです。
会計事務所なので、やはり税理士の資格取得が目標ですが、そのほかにもいくつか会計事務所の業務に関連する資格がありますので、ここでご紹介していきます。

日商簿記検定

日商簿記検定は、会計事務所の仕事に携わる上で、基本中の基本といえます。事実上の必修とさえいえるかもしれません。
3級は商業簿記の基礎のみですので、1ヶ月ほど勉強すれば大丈夫でしょう。「売掛金」「受取手形」「減価償却費」などの銀行での仕事を通じて馴染んでいる用語や、貸借対照表と損益計算書などの読み方を再確認できます。

2級は商業簿記の応用と工業簿記の基礎になります。やや難しくなりますので、2-3ヶ月ほどの勉強が必要になるでしょう。
会計事務所の求人募集を見ますと、簿記2級以上を取得していることが条件となっているところもあります。もし未取得であれば、まずはこの簿記2級取得を目指しましょう。

FP技能検定

FP(ファイナンシャル・プランニング)技能検定では、タックスプランニングのほか、各種の社会保険制度や保険商品、金融資産運用、不動産、相続・事業承継などについても試験範囲となっています。

どちらかというと法人向けよりは個人向けの内容にはなりますが、お金について幅広く基礎知識を修得できるという意味で、非常に有用な資格といえます。できれば2級まで取得しておくとよいでしょう。

その他の専門的な資格

日商簿記とFPは入門的な資格でした。その他の専門的な資格としては、社会保険労務士や中小企業診断士が挙げられます。いずれも企業の実務の現場で役立ち、それだけでも食べていけるほどの資格です。

これらの資格を取得しておけば、会計事務所の仕事でクライアントと話すときに大いに頼りにされるでしょう。ただし、どちらもかなり難易度が高い資格になりますので、税理士資格を取得したあとに、業務の必要性などに応じて取得を検討するのがおすすめです。

資格につきましては、こちらの記事が参考になります。

税理士試験について

会計事務所で働くことになりますと、最終的には税理士になるのが目標になるでしょう。税理士になると、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つの独占業務を行えるようになります。

税理士試験は全部で5科目に合格する必要がありますが、このうち簿記論と財務諸表論の2科目が必修科目です。科目合格制を採用しているため、一度の試験で5科目全てに合格しなくてもよくなっています。
そのため、会計事務所に勤めながら数年かけて税理士資格の合格を目指す人が多くなります。ただし、実務と勉強は別物なので、昼間に会計事務所で8時間働いたからといって試験勉強が8時間できたということにはなりづらいようです。

1年で1科目ずつ合格していくとすると、資格取得までに5年かかります。時間と労力がかかるため、税理士になりたいとお考えの場合はそれなりに腹を括った上で、なるべく早めにとりかかる必要があります。

もし税理士資格を取得できれば、会計事務所において本格的に活躍できるようになり、収入のアップも見込めるでしょう。また、いわゆる「手に職がついた」状態になり、会計事務所に所属せずに独立することも可能になります。
必修科目に合格してから転職したほうがよいかどうかについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

まとめ

20代での銀行事務から会計事務所への転職について、解説してきました。銀行から会計事務所への転職はもちろん可能ですし、他業種に比べると有利といえるでしょう。まずは簿記の勉強から始めてみるのがおすすめです。実際に勉強してみれば、自分の適性を確認することもできるからです。
会計事務所では、とくに若手人材が不足している状況となっています。税理士試験の合格を目指すなら、早めにとりかかったほうがよいでしょう。

この記事を書いたライター

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