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株価収益率とは何?株価収益率を用いた投資手法をご紹介!

岡山 由佳
株価収益率とは何?株価収益率を用いた投資手法をご紹介!

株価収益率は投資家が投資対象としてふさわしいかについて判断をするための、判断材料のひとつとなる指標です。株価の分析には様々な方法がありますが、ファンダメンタルズ分析を行うためには、株価収益率の理解は必要不可欠であるといえます。今回は、株価収益率とそれを用いた投資手法について解説していきます。

株価収益率とは

株価収益率とは英語ではPrice Earnings Ratioであり、PERともいわれています。
株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する際に利用される尺度のことをいいます。
株価収益率の計算は、株価を一株当たりの利益で除して行い、倍数で表示をされます。
例えば、株価が10,000円であり、一株当たりの利益が1,000円である場合には、株価収益率は10倍であるといえます。

株価収益率の利用方法

株価収益率は主に投資家の投資判断材料に利用がされ、株価収益率は、株価が割高であるか又は割安であるかを判断する場合に必要とされます。
一般的に株価収益率の平均は15倍程度といわれています。よって株価収益率が15倍より高い場合は評価が高い分、株価も割高であるといえ、15倍より低い場合は評価が低い分、株価は割安であるといえます。
例えば、事業活動が好調あり、財務内容も良いと判断することが出来る株式会社の株価収益率が10倍である場合には、その株価は割安であると考えられ、投資対象としてふさわしいと考えることが出来ます。

株価収益率に着目をした投資手法

株価収益率等の株価の割安さに着目をした投資手法に、バリュー投資というものがあります。
バリュー投資はファンダメンタルズ分析による投資手法のひとつです。
投手手法の分析には、ファンダメンタルズ分析と、テクニカル分析があります。

ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは、企業の財務状況や業績から企業の本質的な価値を分析する手法のことです。
投資対象の本質的な価値に対して現在の株価が割安又は割高なのかどうかや、投資対象に将来の成長見込みがあるかどうかの分析を行い、投資判断を行います。

ファンダメンタルズ分析によって投資を行うメリット、デメリット

ファンダメンタルズ分析によって投資を行うメリットは、決算等の株式会社の事情を把握し価格変動に備えることが出来ること、中長期での投資リスクを把握しやすいこと等が挙げられます
一方でデメリットは、分析に必要な会社の公開する情報を得るまでにタイムラグが生じること、業績と株価の変動が必ずしも一致しないこと等が挙げられます。

テクニカル分析とは

テクニカル分析とは、株価チャートをテクニカル指標と呼ばれる指標を用いて分析する手法のことです。
株価チャートをローソク足や移動平均線等の指標から分析を行い、投資判断を行います。

テクニカル分析によって投資を行うメリット、デメリット

テクニカル分析によって投資を行うメリットは、株価の動きを視覚的に理解することが出来、分析力を向上させて精密に分析することで、予測精度が高めることが出来ること等が挙げられます。
一方でデメリットは、決算等の株式会社の事情を把握することが難しいこと、様々な指標があり投資初心者にとって理解がしにくいこと等が挙げられます。

バリュー投資とは

上記でご紹介しました通り、バリュー投資は株価の割安さに着目をした投資手法であり、ファンダメンタルズ分析によって投資を行う手法のひとつです。
業績が好調にも関わらず、本来の企業価値よりも低い株価水準で推移する割安株を長期保有する投資方法です。
割安で据え置かれている株は、株価がさらに下落するリスクが小さく、市場参加者がその価値に気が付くことで買われるため、上昇する余地の大きい銘柄と言えます。こうした割安株を買い付け、適正な株価水準へ戻る際の値上がりから高いリターンを狙うというのがバリュー投資の基本的な考え方です。

バリュー投資のメリット

バリュー投資を行うメリットは、まず安定した長期投資が可能であることが挙げられます。
割安で据え置かれている株は、投資家から注目が集まっていないことから売買されることが少なく、株価は安定した値動きをします。よって長期保有がしやすいといえます。
更に、含み損が生じるリスクが少ないことが挙げられます。
割安で据え置かれている株は、株価がさらに下落するリスクが小さいことから、損失が膨らむことは少ないといえます。

バリュー投資のデメリット

バリュー投資を行うデメリットは、まず利益を獲得するまでに時間を要することが挙げられます。
割安で据え置かれている株が、注目されて株価上昇に至るまでには時間を要します。よって短期間で利益を生じさせることは難しいです。
更に、割安株を見極めることが難しいことが挙げられます。
本来の企業価値と比べて低い株価水準で据え置かれている銘柄には、業績悪化が懸念されていたり、財務状況が悪い等といった、据え置かれている理由が存在している場合が多いです。よって、投資対象としてふさわしくないため割安であるものとの違いを見極める判断力が必要となります。

バリュー投資を行うための指標

バリュー投資を行うにおいて必要不可欠な指標が、株価収益率と、株価純資産倍率です。
株価収益率については上記において株価が割高であるか又は割安であるかを判断する場合に必要とされるとご紹介してきましたが、株価純資産倍率も大切な指標です。
株価純資産倍率とは英語ではPrice Book-value Ratioであり、PBRともいわれています。
株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを判断する際に使用される投資尺度です。
株価純資産倍率の計算は、株価を一株当たりの純資産で除して行い、倍数で表示をされます。
例えば、株価が10,000円であり、一株当たりの純資産が100,000円である場合には、株価純資産倍率は0.1倍であるといえます。
一般的に割安であると判断することの出来る株価純資産倍率は1倍未満といわれています。

まとめ

上記のように、株価収益率とは投資判断を行うための材料として利用され、その倍率が低い程、割安の株であると判断することが出来ます。
株価収益率等の指標を基準として割安株に投資を行う手法をバリュー投資といい、バリュー投資はファンダメンタルズ分析による投資のひとつです。
投資方法は実に様々なものがあり、自身の投資スタイルに合った方法を選ぶのが最適であるといえます。ご参考になさってください。

この記事を書いたライター

大学在学中より会計業界に携わり10年超の会計事務所、税理士法人での実務経験を経て独立。各業種の会計業務に関するフォローのみならず、ライターとして税務、労務、経理の話題を中心に、書籍やWebサイトに数多くの寄稿を行う等の様々な活躍をしている。
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