税理士補助未経験者は志望動機が薄い?例文付きで書き方のコツを解説!

税理士補助として応募したくても、会計事務所・税理士法人は一般の事業会社と違って公開情報が少ないため、どのような志望動機が良いのか困っている方は少なくありません。特に未経験から応募する場合、どのような志望動機を書くのが良いのか悩みます。今回は、実際の例文を基に志望動機の書き方のコツを伝授します!
会計事務所への最新の転職事情についてはこちらのコラムでも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
【未経験の場合】税理士補助の志望動機の例文
まずは未経験で税理士補助に応募するときの例文を見てみましょう。
今回は2つ例文を用意しました。
例文1 未経験の例文① 税理士志望の場合
わたしは1年前から税理士になるために勉強して、現在簿記論を取得しています。このように目標立て、それに向けて愚直に取り組むことを強みとしています。そのため、税理士になるために、少しでも知識や経験を吸収できるように努めます。
実務経験を積めるだけではなく、税理士試験の勉強時間や資金面にもサポートがある貴事務所で働きたいと考えています。その後税理士として業務に尽力して、貴事務所やお客様へ貢献したいと考えています。
例文2 未経験の例文② 簿記2級未取得の場合
わたしは、前職でITサポート業務を行っていました。データ入力や資料作成などにおけるスキルは高い方だと自負しています。また、作業も正確だと評価されていました。部内での経理業務を担当するうちに、経理や税務にも興味を持つようになり、◯月に日商簿記検定3級を取得、現在は2級の取得に向けて勉強中です
また、私が貴事務所のお役に立てるのではないかと考えているのは、クライアント向けのITサポート業務です。例えば、税理士の先生と一緒にクライアント先に訪問し、先生は税務相談を、私はクラウドシステムやIT関連のサポートを行うなど、新たなサービスの提供についても貢献したいと考えています。
【新卒・パートの場合】税理士補助の志望動機の例文
次に、新卒で税理士補助に挑戦する場合とパートタイムで応募する場合の例文を見てみましょう。
例文3 新卒の例文①
私は大学時代には学生団体の代表を務め、他の学生の悩みを解決する活動をおこなっておりました。そこで培ったコミュニケーション力は、貴事務所においても発揮できると確信しております。
また、私は会計の業務を通じて経営全般についてもプロフェッショナルになりたいと考えております。大学時代は一貫して会計講座を受講しておりましたので、その中で身に着けた知識を発揮できる環境に身を置きたいと考えております。
例文4 新卒の例文②
わたしは小さいころから税理士事務所で働いている方が身近にいたため、税理士の仕事に興味を持ち始めました。大学で会計学や簿記に関する授業を専攻し、細かい作業をやり続ける点が、自身の性格とあっていたため、本格的に税理士を目指そうと考えました。
サポートを受けながら税理士試験合格を目指し、ゆくゆくは貴事務所で税理士としての経験を積みながら、貢献したいと考えています。
例文5 パートとして働く場合
私はこれまで事務職を長年経験してきました。そのため、税理士補助業務でもその経験が活かせると考えております。
前職から人とのコミュニケーションを大事にしていて、クライアントの需要に答えられるように、税理士事務所の一員として貢献できるよう努めたいと考えています。
会計事務所・税理士法人の志望動機を書く時のポイント
先ほどの例文を基に、会計事務所・税理士法人の志望動機を書く際に意識すると良いポイントを見ていきましょう。
その事務所や業界を志望するに至ったきっかけを明確にする
未経験からのキャリアチェンジの場合、「なぜ税理士業界を目指しているのか」を明確にすることが重要です。過去の経験や体験から、税理士業界や税務業務に興味を持った理由を明確にできると、未経験からの挑戦でも説得力が増します。
また、業界に対する志望理由として用意しておけば、複数事務所へ応募する際に同じ内容で使えるため、汎用性が高いです。
そして、今回ご紹介した例文のように、その事務所を選んだ理由を各事務所ごとに用意するのも効果的です。併せて自身の適正などを加えられると、あなたがその事務所にとってどれくらい有益な人材なのかを測る材料になるため、効果的と言えます。
未経験ならではの意欲的な姿勢を押し出す
前述の内容にも少し重複しますが、採用担当は、「この人がどのくらい自社にとって有益な人材なのか」を最終的な判断軸としているため、未経験で即戦力になることが難しい方がその事務所にとっての有益性を示すためには、意欲的な姿勢を見せることで将来性に価値を見出してもらう必要があります。
未経験例文①のように、将来税理士になりたいという明確な目標を提示し、そのための経験を積みたいという前向きな理由を明記することで、業務に対する意欲や将来性に魅力を感じてもらいやすくなります。
また、未経験の例文②のように、前職でやっていた業務に基づいて自身がどのような価値を提供できるのかを示せると、意欲的に貢献しようとする姿勢を示すことができるのでオススメです。
結論から簡潔に書く
これは内容というよりも文章を書く際のテクニックになりますが、基本的には文章は全て結論から書くように意識しましょう。PREP法という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは要点(Point)、理由(Reason)、例(Example)、要点(Point)の順に話すことで、伝えたい内容をより相手にわかりやすく伝える手法です。
社会人の方なら、「結論ベースで話しましょう」と言われた経験が誰しも1度はあるのではないでしょうか?文章も同じです。
特に志望動機などの書類は、何人もの候補者の応募書類に目を通しているため、読みやすさがとにかく重要です。そのため、結論から書き始めて結論で終わることを意識してみると、よりクオリティの高い文章を書くことができるのではないでしょうか?
マイナスポイントをなくす
採用担当の人事もあなたと同じ人間であるとこを思い出しましょう。会社を代表して選考を行っているので、会社の人格にはなっているものの機械が判定しているわけではないので、必ず人対人で見てくれます。
そして何より、「この人と一緒に働きたい」「この人なら安心して会社をまかせられる」と判断した人を採用します。反対に、「この人とは一緒に働きたくない」「この人が会社にいるとマイナスだ」と思われたら当然不採用となるでしょう。
その点でいうと、まず重要なのは「マイナスポイントをなくすこと」だと言えます。その上で、一緒に働きたいというプラスポイントを見てくるはずです。
採用担当からのウケが良い志望理由
未経験から税理士補助へ応募する際、採用担当からのウケが良い志望理由の例は下記の通りです。
税理士補助として活かせる志望理由
・経済・お金の流れに興味を持ったから
・学生時代に勉強した際に興味を持った
・知人が開業していて、サポートできるようになりたい
・自身の持ってる資格が活かせると思った
・前職とのシナジーがある
・自身が税で困ったことがあり、助けたいと思った
・親が会計業界で働いていて、身近に感じ興味を持った。
・たくさんある仕事から、なぜ「税理士補助」を仕事にしようと思ったのですか?
・税理士補助はどんな仕事ですか?
・税理士補助として仕事をするために必要な能力や資質はなんですか?
・税理士業界で税理士補助としてどんな仕事がしたいですか?
自分の希望からいったん離れて、「税理士補助」という仕事、そして志望先の事務所について考えてみるのです。
ここでまず「税理士補助」という仕事について、志望先の事務所について、自分の考えをハッキリさせます。
会計事務所・税理士法人の志望動機を書く時の注意点
会計事務所・税理士法人の志望動機は、一般事業会社とは異なり、業界・事業内容ならではの陥りやすいポイントがあります。
事務所ごとに差別化しづらい
会計事務所・税理士法人は全国に3万以上もあります。志望動機を聞くのは「なぜ、うちで働きたいのですか?」ということです。
税理士補助をやりたいだけなら、隣町にも、同じ最寄り駅でも他にもありますよね?と。
志望する側から見ると、例えば、自宅から近い、待遇が良いというのは重要な志望理由なのですが、事務所側から見るとそれではあえてお金を払って雇いたいという理由になりません。
まず、求人票やWEBサイトなどで「どういう事務所なのか」ということを確認するとともに、他の事務所と差別化できる点がないか探します。働き方や、所長の挨拶、クライアント企業などもわかるようでしたらチェックします。
公開情報が少ない
会計事務所・税理士法人は、よほど大手でもない限り人数が少ないため、公開情報が少ないという特徴があります。
例えば、一般事業会社であれば、その会社が作っている製品や提供するサービスが独自化されているため、製品やサービスのファンであるといったような切り口が使えます。
しかし、会計事務所・税理士法人は、提供しているサービスは税務相談や申告など、基本的に一律なので「この事務所ならでは」という点を見つけづらいのです。
もちろん、M&Aや事業継承など専門分野に特化した事務所はあります。ただ、そういう務所を志望する場合は、やりたいことがハッキリしている分、志望動機は書きやすいでしょう。
同じような志望動機になりがち
税理士の業界では、基本的に業務が似ているところが多いです。そのため「なぜ他の事務所ではなく、この事務所に入りたいのか?」と、志望動機を求められても、志望者としては困ってしまいます。
例えば、前段でも述べたように、専門分野に特化しているとか、これからを睨んでクラウド会計を活用して全国から集客しているとか、コロナ禍のような影響にも対応できるように、IT化を推進して在宅で仕事ができるとか、業務内容や勤務体系に特徴があれば志望動機も書きやすいのですが……
そうなると何を書くかとなった場合、「簿記の知識があります」「税理士試験の勉強をしている」「経験を積みたい」となってしまうのです。おそらく8~9割は志望動機を書かせるのは無駄?というくらい同じような志望動機になりがちなのが、会計事務所・税理士法人の志望動機の困った点です。
会計事務所の志望動機でのNG事例
<例文>
そのため業務でのミスは少ないと思いますし、成果も出せると思っています。貴事務所は新人の育成に力をいれていると聞きましたので、魅力に思い志望しました。
真面目な私だからこそ、一生懸命努力し、成長できると感じているため、貴事務所にとって貴重な存在となれるよう努力してまいりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
<解説>
自己アピールとして真面目であることと、努力を惜しまないことは書かれていますが、他の人と比べて大きな強みではなく、根拠が曖昧で具体的でないですね。
また、応募する事務所のことも全然調べていないことがわかる志望動機なので、その点もマイナスでしょう。
<例文>
また、クライアント一人一人を大切にするという経営理念にも共感しています。自身も貴事務所で働き、一人一人クライアントと向き合って業務を行っていきます。
税理士補助の志望動機を作るための必要な準備
会計事務所・税理士法人の志望動機を作成するときに陥りがちなポイントがわかったところで、未経験で税理士補助の志望動機を作る場合はどのような準備をすれば良いかを見ていきましょう。
税理士業界や仕事内容を調べる
新しい仕事へのチャレンジの場合、一番難しいのは、まだやっていないことについて、経験していないのにイメージして書かなければならないということです。
採用担当者の方は「なぜ税理士補助に興味を?」という理由を知りたいだけでなく「会計事務所・税理士法人を志望するなら業界研究くらいやっててしかるべき」と考えています。未経験者可という求人だったとしてもです。
そのため、まずは新聞や雑誌、ネットの記事などで「会計事務所・税理士法人」について調べ、実際に勤めている方に話を聞くところからはじめましょう。
例えば、会計事務所の数は全国に3万もありますが、その大部分は零細事務所。さらに税理士試験の受験者数は年々減少していることなども、調べればわかることです。
志望する人は全員志望動機があります。ですが、具体的に実感を持って志望動機を書くためには、未経験者の場合は「調べる」ことが特に重要。条件と仕事内容だけでは、仮に入所したとしても楽しく仕事することはできません。
業界や仕事内容を調べることでまず「税理士補助をやりたい」という気持ちを膨らませましょう。
未経験可の税理士補助の求人票をチェック
応募したい会計事務所・税理士法人の情報が少なかったとしても、まずチェックして深掘りできる材料、それは「求人票」です。
求人票には、会計事務所・税理士法人が求めている条件が必ず書いてあります。例えば以下のようなものです。
【例】
■仕事内容:主に中小企業のクライアント様に向けた、税務・会計の関連業務
・来客・電話・メール応対
・記帳代行
・各種書類作成・整理
・税務相談への対応
・お客様先への定期訪問(1ヶ月あたり10件程度)
など
■必須条件:大卒・要普通免許・簿記3級以上・未経験可
■歓迎条件:
・科目合格者
・税理士資格保有者
・簿記2級以上
・税理士・会計事務所での勤務経験
・金融機関出身者
・経理業務の経験
・会計ソフトの使用経験
など
■こんな方がむいています
・丁寧な対応の方
・誠実で素直な方
・協調性のある方
求人票を確認し、仕事内容と条件、求める人物像を把握した上で、前項で掘り下げた「税理士補助と自分」を絡め、「自分は、税理士補助としてこの点で貢献できると考えた」と展開していくのです。
求人票の条件から志望動機を作成する
税理士・会計事務所の求人票には必ずといっていいほど「簿記」について書いてある項目があります。「簿記◯級以上(歓迎)」などですね。
考えてみれば、税理士補助の求人に応募している時点で「簿記」に興味があったり資格を取っているのはある意味当たり前です。
そのため、簿記以外のことでも志望動機を作るのがより重要といえます。
前職がまったく畑違いの業種であったとしても、下記のような志望動機でプラスに伝えることができるでしょう。
・ITのサポートセンターにいた。これからクラウド会計を推進しようとしている貴事務所の顧問先への導入やサポートについて、前職の経験を生かしたいと考えた。
「このような人材を募集していますが、私は◯◯であり、私を税理士補助として採用することでこんなメリットがありますよ」と自分の特性だけでなく、採用後の周りのメリットについても言及するのです。
特に、中途採用の場合は、これまでの経験を生かして貢献するという視点が重要です。税理士補助の仕事や、採用先事務所の「求める条件」を見ると
・単なる書類仕事ではない
・顧問先とのコミュニケーションが求められる
というような傾向が見えてきます。
自分のこれまでの経歴が、どのように生かせるかは、その事務所の求人内容にもよるので照らし合わせて考えてみましょう。
【業界特化エージェント直伝】周りと差がつくPRポイント
ここまで、会計事務所・税理士事務所で税理士補助に応募する際の志望動機の書き方について色々とお伝えしましたが、最後に当社ヒュープロが税務特化の転職エージェントとして数多くの候補者様の転職活動をサポートしてきた中で、実際に企業側に推薦する際に重視しているPRポイントを特別にお伝えします。
実際に重要視しているポイントは主に以下の3点です。
②資格の有無
③人柄
それぞれ簡単にご説明します。
①過去に経験している業界
過去にどのような業界や職種を経験しているかは大きく影響します。特に、金融業界などの税務に近しい業界での経験があると、いち早く業務に馴染みやすいという点で歓迎されやすい傾向にあります。その他にも、税務経験はないものの、経理職での経験がある場合も同様に歓迎されやすい傾向にあります。
②資格の有無
これは言わずもがなかと思いますが、やはり資格の有無は選考の通過率に大きく影響します。特に前述のように簿記2級は最低限求められることが多いですが、税理士科目を1科目でも合格している場合はその後残りの科目も受験する可能性が高く、「税理士になりたい」という意志を強く示すことができるため、歓迎されやすいです。中には、税理士科目試験の受験経験が有るというだけでもプラスになることもあるため、「税理士になりたいかどうか」は税理士補助に応募する上で非常に重要視されやすいポイントとなります。
③人柄
「スキルや経験・資格しか見られてないんじゃないのか?」と思われるかもしれませんが、実は人柄も重視されます。やはり同じチームの仲間として働くのですから、皆さんが働く環境を重視するのと同様に雇う側も応募者の人柄を重視します。また、税理士はクライアントワークでもあるため、「人前でもハキハキと話せるかどうか」や「明るく対応できるかどうか」といったポイントが重要になります。
まとめ
今回は税理士補助に応募する際の志望動機について、いくつかの例文を用いながら書き方のポイントをお伝えしました。未経験から税理士補助を目指される方は是非今回の内容を参考にしてみてください。
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この記事を書いたライター
HUPRO 編集部
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