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これから税理士を目指す方へ!税理士になるために必要な費用はどのぐらい?

HUPRO 編集部
これから税理士を目指す方へ!税理士になるために必要な費用はどのぐらい?

税理士になるためには長期間の勉強が必要です。そのため税理士になるまでには多額の費用が必要となります。難関試験である税理士試験では多くの人が各種専門学校・専門予備校に通います。この記事では、そういった学校に入学するとどの程度お金がかかるのか、一方で独学で勉強した場合はどうかについて解説します。

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税理士になるための費用

税理士試験は国家資格のなかでも長期間にわたる継続的な勉強が必要となる試験です。その理由は、税理士試験が科目合格制を採用しているからです。

税理士試験は、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)について行われます。試験を受け、合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき、税理士試験の合格者として、税理士として登録することができるようになります。

このように、税理士試験は合格しなければならない科目が多く、勉強しなければならない範囲も広くなっています。だからこそ、税理士試験は難関で長期間の勉強期間が必要な試験であると言われています。

このように、税理士試験を突破するためには長期間にわたる勉強が必要となります。そのため、独学で税理士試験を勉強していると、なかなか合格点に届きません。税理士試験は年に1回しかないので、せっかく勉強しても、その年に合格することができなければ、次の年にまた再受験して合格を目指さなければなりません。したがって、税理士試験はどれだけ一つの科目を効率的に勉強して、短期間で合格できるかがポイントとなっています。1人で勉強していると、勉強のペースがなかなかつかめないばかりか、最新の税法をフォローアップするのも大変です。税法は毎年のように変更されます。これを独学でフォローアップして対策を練ることは容易ではありません。

そのため、税理士試験に合格している多くの人が、大手予備校の税理士講座を受講して税理士試験の合格を目指しています。大手の予備校に入ったほうが、結果的に合計の費用も抑えることができるうえに、合格の可能性も高くなります。

税理士試験の受験費用

税理士試験の受験費用は、受験する科目数に応じて変わります。受験手数料は以下の通りです。
・1科目 4,000円
・2科目 5,500円
・3科目 7,000円
・4科目 8,500円
・5科目 10,000円

5科目まとめて受験して合格すれば受験手数料は10,000円で済みますが、年に1科目ずつ受験する場合だと、4,000円×5科目で20,000円となります。税理士試験は科目合格制という制度をとっているため、年に1科目ずつ受験する人も多いようです。

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税理士登録のための費用

税理士になるためには、税理士試験に合格し2年以上に実務経験を積んだ後に、税理士会に登録する必要があります。(税理士法第18条)

税理士登録のための登録料が5万円、登録免許税が6万円と、合わせて11万円かります。さらに、登録時には研修を受ける必要がありますが、このときの研修費・テキスト代が5000円ほど、研修会場への交通費などもかかります。

また、所属する税理士会への入会費と年会費、さらに所属する支部の年会費も必要になってきます。

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専門学校に通って勉強する場合の費用

すでに説明したように、税理士となるためには、大手の予備校に行くなど、専門学校に通って勉強するのが最も効率的で、短期間での合格が可能となります。専門学校では、各種税法の改正も踏まえて、十分な問題演習に取り組むことができるので、問題に対する解答力を高めることができます。税理士試験は単なる暗記の試験ではありません。計算問題を当然解くことになるので、いかに素早く計算を行って解答を導くことができるかが非常に重要となります。だから、税理士試験を突破することができるだけの解答力を問題演習を通じて養っておく必要があるのです。

それでは、各種専門学校、専門予備校に通おうとするとどのくらいの費用がかかるでしょうか?大雑把に計算をすれば、およそ100万円程度あれば、税理士試験5科目をカバーできるだけの授業を受講することができます。各種専門学校・専門予備校の講義は、パッケージで販売されているので、税理士試験突破に必要なものがパッケージで販売されています。

税理士試験は科目別合格が認められていることから、科目毎に講座が設定されています。そのため、毎年無駄な費用を使うことなく、確実に1科目ずつ合格していけば、5年間でおよそ100万円程度の費用がかかる計算になるので、1年では、およそ20万円程度の費用になると考えることができます。もちろん、夏期講習などの特別講座や直前講習など追加的な講座を受けるということになれば、それだけ費用がかかることになります。その場合、20万円から50万円程度の追加的な費用が必要になると考えることができます。

独学で税理士試験突破を目指す場合の費用

各種専門学校・専門予備校に通わずに、独学で税理士試験の突破を目指す場合、費用は5科目に合格できるまでおよそ50万円程度で済みます独学で税理士試験を突破するためには、各種専門学校が出版している税理士試験対策用の問題集を購入して税理士試験に臨むことになります。この問題集は、およそ1冊あたり3,000円程度です。しかし、問題集には最新の税法が反映されていないことも少なくないため、その点に留意して勉強を進めなければなりません。

したがって、試験のために費やす費用こそ、独学で勉強する場合には少なくなりますが、足りない部分を適宜自分で補って出費しなければなりません。各種専門学校・専門予備校に通っていれば、学校側が対策をしてくれますが、独学の場合は自分で行わなければなりません。費用そのものはかからなくても、結果として、合格まで非効率な勉強を続けなければならないことも多く、短期間で合格を目指すことが難しくなってしまいます。

独学で税理士を目指す場合は、費用は安く済むものの、長期間に渡って高いモチベーションを1人で維持し、必要に応じて自分で最新の税法をフォローアップする必要があります。税理士試験は極めて難関の試験であるため、独学での勉強はかなり難しい道だと認識しておかなければなりません。

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