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BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)のつながりを徹底解説!

HUPRO 編集部
BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)のつながりを徹底解説!

決算書の作成ではBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)を同時に作成され、両者は密接につながっています。期首BS→PL→期末BSの一連のつながりと流れを理解出来ると、決算や普段の記帳作業にも非常に役立ちます。今回はそのBSとPLのつながりの解説です。

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決算書の作成

期末の決算の時期になると経理の担当者が頭を痛めるのが貸借対照表と損益計算書の作成です。貸借対照表と損益計算所は会社の財務状況と損益の実績を数値として把握するのに非常に便利で経営管理上も重要です。
一方で決算作業で作成した貸借対照表と損益計算書の間で齟齬があったりすると税務申告までやり直しといったことにもなりかねません。
今回は、貸借対照表と損益計算書のつながりを意識して理解することで、決算書の作成にも役立つ知識を身に着けられるようにしたいと思います。

BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)とは

まずBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)をおさらいしましょう。

①BS(貸借対照表)

貸借対照表は大きく3つの要素によって構成されています。
資産・負債・純資産の3つです。
資産とは、会社の期末時点で有している財産です。現金や預金、売掛金は勿論のこと、固定資産として分類されるPCや営業のための車なども会社の資産です。
負債とは、会社の期末時点で追っている債務のことで、買掛金や借入金のように将来的に金銭的な負担を伴うものを指します。

純資産は資産から負債の金額を引いて計算され、期末時点で会社の有している正味の財産価値を表します。純資産は、資本金や資本準備金を始めとした、資金調達によって得られた財産相当分と、(繰越)利益剰余金の、会社のこれまでの稼いだ利益によって得られた財産相当分の2つで構成されます。
この資産・負債・純資産ですが、左側に記載される資産の金額と、右側に記載される負債と純資産を足した金額は常に一致します。そのため、BS(Balance Sheet)、貸借対照表と呼ばれます。

②PL(損益計算書)

損益計算書は、売上と売上原価の主たる営業活動に係る損益から、各種費用を引いたものに、その他の営業外の損益や特殊要因による損益を調整して作成されます。
最終的に利益から法人税等の税金を差し引いた額が当期純利益として会社の財産として残り、積み上がっていきます。

PLからBSへの流れ

決算の作成の流れを見ていくと、PLからBSへのつながりがわかります。
例として、商品を仕入れて販売し、期末の決算を迎えるまでの流れを見てみましょう。
左と右の記載は実際の取引の流れイメージして下さい。

①商売の元手として1,000円を会社に出資して事業を始める
現預金1,000/資本金1,000

②商品を1,000円で仕入れる
商品  1,000/現預金 1,000

③商品と1,200円で販売する
売掛金 1,200/商品 1,000
       利益 200

②の状態で期末を迎えた場合、PLは売上高が1,200円、売上原価が1,000円、当期純利益が200円となります(一旦税金のことは考慮しない)。
一方でBSは、左側に記載される資産サイドでは、売掛金が1,200円、負債は無し、純資産は資本金が1,000円、当期純利益がそのまま利益剰余金が200円となります。

このことからわかるように、BSとPLは、まずビジネスを始めるにあたって期首のBSがあって、そこに期中の損益の状況が反映され、最終的には決算の際の貸借対照表が出来ます。BSが資産・純資産ともに最初に出資された1,000円を200円超えて、1,200円の残高になったのは、200円の利益が期中に発生し、それがBSの残高へとつながっていったからです。

BSとPLのつながりから性質の違いを理解する

上記の流れから、BSとPLはひとつながりになっていることがわかります。それではBSとPLの違いはどこでしょうか。
まずBSとPLの大きな違いが、BSは点で捉えられ、PLは線で捉えられる点です。
BSは期末の一時点での会社の資産と負債、その差額の純資産を数値とした表したものになります。BSだけを見ても、その会社の期中の活動の状況を知ることは出来ません。

一方でPLは期中の企業活動を積み上げていった数値で、線で数値を捉えることが出来ます。売上高や売上原価の数値は、会社が1年間でどの程度の売上を達成し、どの程度の原価がかかっているのかを知ることが出来ますし、同様に販売費や管理費も、1年間の事業活動にどの程度の各種経費が必要だったのかを、1年間というスパンで補足することが出来ます。
この関係を追っていくと、まず決算は、前期末のBSがあって、当期の1年間のPLによる各種の資産や負債の加減算が行われ、最終的な利益が純利益として増えた結果、期末のBSの数値が出来上がるという訳です。
このBSとPLのつながりを理解していると、決算作業の手順なども自ずと明らかになってきます。

新しい会計期間に入った時に非常に重要なのは、まずはきちんと正確な前期末のBSを確定させ、また把握しておき、次に期中のPLにかかわってくる売上や原価、費用を適切に把握していきます。すると、期末のBSはPLを入れ終わったころには決算整理などの一部の決算特有の作業を除けば、勝手に完成するという訳です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。BSとPLは見た形が大きく違い、また性質も違いますが、期首BS→PL→期末BSと一連のつながりを感覚的にも理解出来てくると決算や、記帳作業にも多いに役立ってきます。是非ご参考にしてください。

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この記事を書いたライター

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