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税理士はなぜ転職が多い?税理士の資格とその業務

HUPRO 編集部
税理士はなぜ転職が多い?税理士の資格とその業務

顧問契約をしていた担当の税理士が転職によって変更となった、あの税理士法人は従業員の税理士の入れ替わりが多い等、税理士は転職が多いといわれています。転職が多い理由には、税理士の資格や業務の性質にあるといえます。今回は、なぜ税理士は転職が多いのか、その資格や業務に触れながら解説していきます。

税理士資格とは

「税理士」と名乗ることが出来る税理士資格の所有者とは、

・税理士試験に合格した人で2年以上の実務経験がある人
・税理士試験を免除された人で2年以上の実務経験がある人
・弁護士又は公認会計士の資格がある人

のことををいいます。
一般的には、「税理士試験に合格した人」という税理士業務のみを生業としているイメージがありますが、実際は、国税調査官等の勤務経験により税理士試験を免除された人や弁護士又は公認会計士の資格がある人を含み、その他の業務や資格を生業としている人もいます。税理士以外の業務や資格を生業とすることが出来る人であれば、ひとつの税理士法人や税理士事務所、会計事務所に勤務することに拘る必要はありません。ひとつの職場に拘る必要が無い、というの資格の性質が、税理士の転職の多い理由のひとつです。

税理士資格の有効期限

税理士資格には有効期限がありません。税理士としての知識を持ち続けるために研修を受けることが求められますが、数年おきに試験を受けるというような知識の確認や、税理士資格取得後の税理士資格のはく奪は禁止行為を行わない限りありません。税理士資格に有効期限が無く、何歳からでも転職が可能であることも、税理士の転職の多い理由のひとつです。

税理士資格の有効期限

税理士と税理士資格保有者

税理士法人や税理士事務所、会計事務所には、税理士と似たような肩書で、税理士資格保有者という人がいます。税理士資格保有者とは、一般的に税理士試験に合格した人で、2年以上の実務経験がない人、又は実務経験があっても税理士資格の申請を行っていない人をさします。顧問契約をしていた担当の税理士、と思っていた相手が、実際には2年以上の実務経験がない等の理由により、税理士資格保有者であった、ということもあります。
税理士資格保有者が勤務している理由が、2年以上の実務経験を得たいという動機のみであれば、最短2年でその税理士法人や税理士事務所、会計事務所から転職してしまうため、これも税理士の転職の多い理由のひとつです。

勤務税理士と開業税理士

税理士には税理士法人や税理士事務所、会計事務所に勤務をする税理士と、自身が所長となって税理士事務所等の開業をする開業税理士がいます。
顧問契約をしていた担当の税理士が転職によって変更となった、と感じる場合の多くは、税理士事務所等に勤務をしている税理士です。税理士という肩書がありますが、勤務実態は一般的なサラリーマンと同じ従業員です。一般的なサラリーマンが転職を行うように、勤務税理士はより良い就業場所があれば容易に別の会計事務所等へ転職を行います。会計事務所等への転職のみならず、満を持して所長となり税理士事務所等の開業を目指す人もいます。このように税理士には従業員として勤務することも、開業として所長となることも可能であり、働く環境の選択肢が沢山あります。選択肢が多いことも、税理士の転職が多いことの理由のひとつです。

税理士資格で出来る業務

一般的には転職を行うと、職場毎の職務をするにあたり、一から仕事を覚える必要があります。そして、その職場においては職務初心者として取り扱われます。一方で税理士の転職とは、税理士業務はどの職場に在籍しても、開業を行っても業務内容は大きくは変わらず、税理士という一定の職場での地位をもって迎えられる場合が多いです。
税理士資格で出来る業務とは、

・税務代理
・税務書類の作成
・税務相談
・e-Taxの代理送信
・会計参与等

です。税務代理とは、確定申告、税務調査の立会い、税務署への申立て等を申告者本人に代わって行うことです。税務書類の作成とは、確定申告書、相続税申告書、青色申告承認申請書、その他税務署等に申告者本人に代わって提出する書類を作成することです。税務相談とは、申告者本人や税金のことで悩みのある人に対して、相談を受けて正しい除法を提供することです。e-Taxの代理送信とは、申告者本人に代わってe-Taxというインターネットを利用した申告システムを利用して、提出すべき書類を依頼により行うことです。会計参与とは、中小の株式会社の計算関係書類の記載の正確さに対する信頼を高めるために、株式会社の役員として、取締役と共同して計算関係書類を作成することです。
のような税理士業務は、どの職場に在籍しても、開業を行っても、税理士に求められる仕事であり大差が無く、転職や開業のために新たに習得すべき事項が無いことも、税理士の転職が多いことの理由のひとつです。

まとめ

今回は、税理士の転職が多い理由を解説しました。税理士と顧問契約をしている人からすると、担当者が頻繁に変わることは好ましくない状況ですが、一方でこれから税理士を目指そうとする人にとっては、様々な場所で活躍できる資格であるということもいえます。是非ご参考になさってください。

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