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社労士の将来性について徹底分析!

HUPRO 編集部
社労士の将来性について徹底分析!

AI時代の到来も相まって「社労士の将来性はない」「社労士は仕事が無い」と言われている昨今、本当に仕事が無くなるのでしょうか。
今回は、なぜ仕事が無いと言われるのか状況を分析していくと共に、誰もが生き残りを賭けるこの時代の中、どうしたら社労士として勝ち残っていけるか?についても併せて解説していきます。

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社労士の仕事内容

社労士の主な仕事内容は労働法令に基づいた各種書類の作成や、手続きの代行業務、労務コンサルティング業務など、人事労務に関わる仕事になります。

社労士には独占業務というその資格を取得した人しかできない業務があり、その仕事内容は法律によって決まっています。独占業務は主に1号業務と2号業務に分類されています。また独占業務には該当しませんが、3号業務も定められています。

1号業務(主たる独占業務内容)
①社会保険や労働保険に関する申請書等の作成
②労働基準監督署やハローワークなどへの届出・提出手続代行
③申請書類に係わる調査や処分に対する事務代理

2号業務
・就業規則、賃金台帳、労働者名簿などの会社に備えつけなければならない帳簿種類等の作成

3号業務
・会社の人事・労務管理の相談・指導業務(コンサルティング業務)

3号業務については、社労士の資格を保持していなくても、業務を行うことは可能ですが、専門性の証明と顧客となる企業からの信頼性では資格を保持するに越したことはありません。また業務をしていると、必ず1号業務・2号業務に当てはまる業務に携わることがあり、業務の幅が広がる意味でも資格を持っていると得することがあります。

参考:社労士は「仕事がない」って本当!?全仕事がAI代替されるの?

社労士資格の現状

2019年に行われた第51回社会保険労務士試験における、受験申込者数は49,570人、受験者数38,428人と昨年(2018年 受験申込者数49,582人、受験者数38,428人)と比較して受験需要に変化はなく、一定の人気があることがわかります。その他国家資格と比較してもこの受験者数が変化しないことは珍しく、税理士受験者数などは毎年前年比ー7%程度減少しています。

参考:第51回社会保険労務士試験の合格者発表|厚生労働省

社労士の受験者数が減少していない背景として、現在厚生労働省の主導で行われている「働き方改革」や働き方改革の発端となった日本企業の長期時間労働などのブラック企業体質、さらにはフリーランスや業務委託など「働き方」の多様化などによって、人事労務分野の必要性とそれに伴い世間の注目度が高まったことが要因に挙げられます。

参考:「働き方改革」の実現に向けて|厚生労働省

しかしながら、士業界において近年よく話題とされるのが、AI・機械化によって業務が奪われるということです。弁護士・税理士・会計士のような有名資格であっても、この話題は業界全体に悪いイメージを与え、今後士業の需要は下がり、職で食べていくことが難しくなると噂されるようになりました。

AI・機械化という時代の流れにおいて、社労士の将来性はどうでしょうか?

「1号業務」「2号業務」はAI・クラウド化の影響を受ける

社労士の仕事のうち、独占業務として守られている「1号業務」「2号業務」はAI代替可能性はおよそ80%だと試算されています。

出典:2015年12月公表「野村総研と英オックスフォード大との共同研究」より

これはつまり「1号業務」「2号業務」の書類の代行申請のみを行っていた社労士は、間違いなく仕事が無い状態になります。
しかし「2号業務」である、労使協定締結や就業規則改定に至るまでの「会社 対 労働者代表」「会社 対 労働組合」などの労使交渉は「人 対 人」で織り成されるものであり、AI代替は不可能です。

需要増加で将来性の高い「3号業務」

「3号業務」である労務関連のコンサルティング業務は働き方改革・働き方の多様化の流れを受け、注目度が高く、必ずと言って良いほど需要は増加します。また人事・労務管理の相談・指導業務は依頼を受けた企業へ実際に足を運び、現場の働き方を見て、従業員から話を伺い、その地道な業務を通じて初めてコンサルティングで労務改革ができます。これはAIが代替するには難易度が高く今のところ不可能に近いことがわかります。

労務関連のコンサルティング業務はそれは「ヒューマンスキルを要する「人対人」のコミュニケーション」が必要な業務です。そして、このコンサルティングの分野における社労士のニーズは今後益々増加すると思われます。

「1号業務」「2号業務」で使用するシステムのバージョンアップは可能か

どの会社も「人・物ともに合理化を進める時代」です。そのため、社労士の顧問先も、給与計算や出退勤管理などの様々な業務をAI・クラウドソフトへシステム移行しており、今後もシステム刷新する動きはどんどん加速していくことでしょう。

その波に合わせ、社労士事務所も従来の「書類ベースのやりとり」から「IT化を図ったデータでのやりとり」に変化していかないといけませんし、また顧問先のシステム刷新に送れることなく、事務所のシステムをバージョンアップしていかなければならないでしょう

クラウドソフトへのシステム移行は、一般的に(社労士法人などを除く、個人の社労士が自分の事務所を切り盛りしている場合)「100万円強の費用が掛かる」と言われております。社労士事務所のシステムが、顧問先のクラウド化についていかなければ、顧問契約上の仕事は減少していくいっぽう、社労士の作業工数は増えるという悪循環さえ発生してくることでしょう。

この決断を迫られている時に「IT化に抵抗がある」「お役所は書類の申請を断らない」「システム刷新の費用が捻出できない」となると、自ずと仕事は減少せざるを得ないのです。

どの社労士に依頼しても同じサービスという時代ではない

どんな業界にも、必ず成功する人と失敗する人がいます。花形資格である弁護士でさえ、倒産する方もいれば、年収が社労士より低い方もいらっしゃいます。社労士として勝ち残っていくためには、どの分野を強みとし役割を果たしていくのかを常に見極めることが大切です。今後それぞれの強みに特化した社労士事務所が増えてきます。どの社労士が担当しても同じ「書類の代行申請」業務だけの時代は終わろうとしているのです。

社労士の「箔」を利用せよ

コンサルティング業は誰もが行えるものであり資格要件はありません。
でも同じコンサルティング業務でも、「社労士の資格」があれば、人事労務管理のスペシャリストとして法的知識が反映された業務対応が可能となります。つまり、人事労務管理の法的知識を有するという「」は、競合相手にも優位に働きます。また、この「箔」があることは、自分の主張の信頼度を上げてくれ、業務がスムーズに進行することにつながります。

さらにこの「箔」は、助成金の申請など、仕事相手が行政官庁の「人」であると、申請書1枚のステータスが上がることも幾度となく経験しております。
書類を提出する際社労士の看板があることで業務がスムーズに進行することにも確実につながります。

会社を良くしようと思う社労士に!

「会社を良くしよう」と考え行動することが社労士の仕事だと思います。
会社を良くするためには、社長が思い描く施策の相談指導を行うと共に、その会社に働く社員の皆さまの労働環境を向上させることも重要です。AIに代替されようと、海外に業務委託されようと、会社を良くしようとする社労士は、会社側にとって大きな財産です。仕事はなくなるどころか、コンサルティングから人事制度のデザイン業務まで溢れているのです

まとめ

いかがでしたでしょうか?社労士の仕事には、将来性の見込めない「機械的な書類代行の仕事」と将来性の見込める「人対人の仕事」があることをお分かり頂けたのではないかと存じます。総務省統計局によると、平成28年6月1日現在の企業の数は385万6457企業、事業所数は557万8975事業所あります。

出典:総務省統計局 経済センサス‐活動調査 結果の概要

社労士として勝ち残れるかは自分次第ではありますが、方向性さえ間違っていなければ、大なり小なりこれだけの会社があるので、食いっぱぐれることはないと思われます!頑張りましょう!

カテゴリ:転職・業界動向

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