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税理士法人への転職を成功させるコツと必要なスキル

HUPRO 編集部
税理士法人の転職を成功させるコツと必要なスキル

税理士法人は安定した経営、豊富なクライアント、多彩な業務内容などが魅力の転職先になっています。一方、税理士業務は専門性の高い仕事であることから、税理士法人への転職を成功させるためには、税理士試験などの独特の採用基準について理解しておく必要があります。今回は税理士法人に転職するためのコツと必要なスキルについて解説していきます。
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転職市場では求人倍率が右肩上がりしている

平成20年に起こったリーマンショック以来日本の求人倍率は年々増加しています。この好景気は転職市場全体でも起きており、大企業や中小企業問わず人材の流動化が進んでいます。

ITや通信技術の進歩によって労働環境は激しく変化し、どの業界でもIT化や高度な専門性を求められるようになりました。このような変化の波は今後も続いていくと考えられます。

参考:転職市場の動向について|厚生労働省
参考:平成28年の求人倍率の概要|厚生労働省

そして、税理士業界の転職状況も求人倍率は年々増加しており、売り手市場が続いています。税理士業界では、上記で記述した好景気に加えて、高齢化や若手の人材不足が、求人倍率の増加に影響していると考えられています。

税理士業界では平均年齢が約60歳と言われ、一方で30歳以下の若手層の割合は極端に少なくなっています。30歳以下の税理士受験者数も年々減少。平成30年度税理士試験では受験者全体の約35%が41歳以上であり、今後も税理士の高齢化は続いていく予想です。

参考:平成30年度(第68回)税理士試験結果|国税庁HP

このような税理士業界の特徴も踏まえて、転職を成功させるために重要な点をお伝えしていきたいと思います。

税理士法人への転職を成功させるためのコツ

税理士法人への転職を成功させるために、まず認識しておくべきコツをいくつか挙げます。
税理士法人は、現在のところ売り手市場ですので、転職のコツを知っておくことで成功に結びつけることが可能です。
いくつかのコツを参考にしてみるといいでしょう。

税理士法人への転職を成功させるためには

税理士試験の科目を複数突破しておく

税理士法人において中心となる業務は、もちろん税理士が取り扱う業務です。そして、そのための戦力になれることを客観的な形で証明するための一番の方法は、なんと言っても税理士試験の科目に合格することです。

税理士試験は簿記論、法人税法、住民税など税理士が主に取り扱う業務に関する全11科目のうち、5科目に合格すると資格を取得できる制度になっています。
税理士試験は多くの資格試験とは異なり、全体として合格しなくてもある科目に合格すれば、その科目は再度受験しなくても良いのが特徴です。そのため、合格した科目があれば転職の際にアピールポイントとすることができます。

最大のアピールはもちろん税理士試験に合格することですが、科目合格も転職における評価ポイントになります。必須科目である簿記論や財務諸表論、選択必須科目の所得税法や法人税法が狙い目です。また、最近では相続税の需要が伸びてきており、特化型の税理士法人からは相続税法ができる人の採用ニーズもあります。

年齢が若いうちの転職活動が有利

一般に年齢が若いほど転職活動は成功しやすい傾向にあり、税理士法人も同様に若いほど転職が有利な傾向にあります。
年齢が若い方が転職がしやすい理由としては、雇用する側からすると人材を育てることを大切にしていて、年齢が若いほど人材育成ができるという点があります。

また、年齢が若いほど新しい業務や環境により早く適用できる傾向が強いことも理由に挙げられています。
では、転職に有利な年齢は何歳ぐらいかというと、具体的には25歳程度までであれば、未経験の分野であってもポテンシャル採用として一般的に採用されやすくなります。
税理士の場合も、できれば遅くても30代前半までに転職するのがおすすめです。

税理士法人でアルバイトでも業務経験をしておく

税理士法人でアルバイトの仕事をしていた経験があると、それまで税理士法人で全く働いた経験がない場合よりも採用されやすくなります。

アルバイトは正社員ではありませんが、税理士法人の業務の一部を担って業務を遂行する点では同じです。また、自分自身はその業務について経験がなくても、近くで仕事をしていたことから段取りなどのある程度の知識を持っているといいでしょう。

上記のことから、アルバイトの経験がある場合は未経験よりも早く効率よく仕事のやり方を習得することができるため採用されやすくなります。
アルバイトであったとしても税理士法人で働いたことがある場合には、その経験はプラスに評価されることが多くなります。

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転職時に事前に確認しておくべきポイント

就職・転職時にチェックしておきたいポイントについても挙げていきます。入社後にミスマッチが生ずるより、事前に情報収集をしてしっかりと精査したほうが双方にとってメリットがあるでしょう。

転職を成功させるためには、自分にとって必要だと思う情報をできるだけ多く入手するようにしてください。税理士法人についていろいろ言われている情報を事前にきちんとチェックすることで、転職を成功させることができるでしょう。それでは順番に見ていきます。

チェックポイント①:給料や残業代等の報酬は適正か

「報酬を確認するのは当たり前」と思われるかもしれませんが、希望している事務所に転職できるとなるとそれだけで満足だと思い込んでしまうことや、若い頃は報酬など気にしないと考えてしまう場合もあります。

しかし、後々不満が出てくるケースもあります。面接の前に複数の事務所の給与等を確認して、業界の相場と自分の立ち位置を確認しておいたことがおすすめです。
特に大手の税理士法人は、激務とも言われていますので、仕事の量と給料、残業代についても適正か、福利厚生がしっかりあるのかを事前にチェックしておくことが大切です。
転職後に激務で健康を崩さないように、休暇もしっかり取れる体制にあるのかも確認しましょう。

チェックポイント②:年齢構成に偏りがないか

人材育成に強みがあり、長く勤められる職場の特徴の1つとして年代構成のバランスがとれているということがあります。面接の際に社内の年齢構成を聞いてもいいですし、事務所内を軽く眺めてみて判断することもできます。

その際に50代以上のベテランと20代の新人しかいないという事務所は注意が必要です。もちろん、この構成のすべての事務所に問題があるわけではありませんが、中堅層が育っていない可能性があります。
中堅層がいることは大事で、どのような人材が必要とされているのかについては、年齢構成を見るだけでもわかります。

チェックポイント③:年齢が上でも転職が可能な場合

転職は若いうちがおすすめということですが、年齢が上になっても中堅職を求めている求人もありますので、探してみるといいでしょう。
管理職として活躍することができます。
その際には、中堅職の採用ですので、税理士試験の多くの科目に合格していることがもちろん大切です。また、会計事務所に3年以上いたという経験なども役立つでしょう。

税務、会計に強いこと、そして大手税理士法人の場合にはマネジメント力や営業力も備えていることが大切です。
大手税理士法人の場合には、チームで仕事をすることも多く、チームをマネジメントする力や取引先を獲得する営業力も重要視されます。

チェックポイント④:税理士法人へ転職しやすい時期

税理士法人への転職を成功させるためには、転職する時期も重要になります。特に税理士業界は繁忙期と閑散期の違いが明確であるため、一般に繁忙期は業務で忙しいため、面接対応が十分に行えず、採用は消極的になる傾向にあります。反対に、閑散期や特に繁忙期に入る直前などは、これからの繁忙期を乗り切るための人員確保という点で、採用を積極的に行いやすくなります。

また、税理士試験が毎年8月に行われ、税理士試験が終わったタイミングと合格発表がある12月は、どこの事務所も科目合格者を求めて求人を多く出すことがあります。税理士の転職におすすめの時期については、こちらのコラムでも詳しく紹介しています。

関連記事:税理士が転職する時期はいつがおすすめ?

税理士法人に転職するための必要スキル

税理士法人に転職するためのスキルについても見ていきます。転職を成功させるためには、税理士試験の科目に合格していることがまず有利な条件です。
ただ転職の際には、科目合格だけでなく、「会計事務所や税理事法人で働いた経験が2年以上ある科目合格者」などが条件になっていることも多くあります。
もし経験がない場合は、経験がない部分をどうスキルでカバーするかも必要となります。

では、これまで会計業務の経験がない人の場合は、どのしたらいいでしょうか。税理士の資格を存分に生かして経験を積みたいということをアピールすることが大切です。また、税理士の資格を持っていて経験があっても、現職でスキルを活かしきれないために転職を考えている人もいます。
大手の税理士法人に転職する以外にも、大手企業でさらに経理経験を積みたいと考える転職希望者もいてさまざまです。

税理士試験の科目合格をアピールしたり、これまでの経験の中で簿記や会計の経理業務を多く経験していることを強調したりすることで、高いスキルを評価してもらうのがおすすめです。
資格をアピールするか、会計や税務の経験をスキルとして評価してもらうようにしましょう。

税理士の資格を活かした主な転職先

転職時に多様な選択肢がある税理士ですが、ここでは、税理士の転職先について規模別にご紹介していきたいと思います。

BIG4税理士法人に転職するには

税理士法人と一口に言っても、法人の規模によって転職事情は異なってきます。税理士法人として規模、知名度、人気度全てが高いのがいわゆるBIG4と呼ばれる4大事務所です。

BIG4の内訳はデロイトトーマツ税理士法人、EY税理士法人、KPMG税理士法人、PwC税理士法人です。BIG4は世界規模で展開している国際会計事務所グループ系列に属する税理士法人であり、税理士の資格者数は100名規模、無資格の社員を含めると1000名規模の大きな組織となっています。

採用姿勢については一般的な大手企業に似た傾向があり、若く優秀な人材を積極的に採用していこうという姿勢があります。転職に成功しやすくなる一般的な傾向としては、年齢で20〜30代前半、税理士試験科目は3科目以上合格といったところです。

BIG4のもう一つのポイントは英語力です。国際的な業務を行っている大手企業を多数クライアントとしていることから、国際的な共通語としての英語の高いスキルを持っている人材の評価が高くなります。

具体的な英語力としてはまず最低でもTOEICで700点以上が欲しいところです。900点を超えると強い印象があります。会話力はあれば実戦的ですが、まずは勉強した分だけ具体的な数値に反映されやすいTOEICで高得点を目指すのが近道です。

BIG4税理士法人に転職するには

中堅税理士法人に転職するには

数百名〜数十名規模のスタッフが在籍するのは中堅の税理士法人です。BIG4との主な違いは職員の規模、クライアントの種別、展開する主要サービスなどです。

BIG4を始めとする大手の税理士法人では大企業のように業務や部門が細分化されていますが、中堅税理士法人では取り扱う業務が比較的細かく分かれていません。そのため、現場目線で実践的な経験を積める機会が多くなっているのが魅力です。

一般的な傾向としては、中堅事務所はBIG4や小規模な事務所に比べて積極的に人材を採用しようとする姿勢が強くなっています。
理由としては、中堅の事務所で経験や実績を積むことでBIG4に採用されるキャリアを獲得し、大手事務所に流れてしまう人材が多くなっていることが挙げられます。

中規模な税理士法人で働く人材が、そこで経験を積んでから大規模な税理士法人に転職する傾向があります。そのため、採用の基準としてはBIG4よりも緩くなると考えて良いでしょう。例えば、税理士試験科目は2科目合格でも採用される可能性があります。

小規模税理士法人に転職するには

小規模な税理士法人では、後継者問題を抱えて従業員への事業承継を検討しているところもあり、一部ではポテンシャルのある若手人材よりも事業を承継できそうなベテラン人材が採用される可能性があります。

その場合、オーナーと理念や経営方針を共有できるかなど、人物重視の採用が行われます。また、今までのマネジメント経験や、場合によっては経営スキルまで見られます。

転職先はどのようにスキルアップしたいかを考えて

転職先としては、大手税理士法人から中小までさまざまな場所があることがわかります。これらを選ぶ基準は、それぞれの特性を考えて選ぶことです。
大手税理士法人は、大きな案件を長くチームで携わることが多く、それぞれが専門的な業務を行うことが多くなります。

税務コンサルタントなどの専門的な業務を突き詰めて学び、スキルアップしたい人には貴重な経験ができておすすめです。
外資系企業との仕事も多く、英語力もつき、グローバルな仕事もできてスキルアップ可能です。

また、中小税理法人の場合は、広く一連の内容を経験することができますので、将来独立したいと考えている場合には転職先としておすすめです。
将来、どのようにスキルアップしたいかを考えて転職先を選ぶことも必要です。
単に税理士法人の規模だけで考えるのではなく、専門的に学びたいのか、広く学びたいのかによっても転職先を考えるようにするといいでしょう。

失敗から学ぶ税理士の転職

最後に税理士として転職を成功させるコツで挙げられることは、失敗から学ぶことです。成功した事例は表舞台に上がりやすいですが、現実には失敗が付き物です。失敗から教訓を得て、自分を客観視してみましょう。そのことによって転職を成功させるビジョンが見えてきます。

自分に当てはまる項目はないか、同じような迷い方をしてないかどうか、失敗は学びの宝庫です。下記のコラムでは税理士が転職で失敗した事例などを紹介していますので、こちらも参考にしつつ、ぜひ万全の備えをしてから転職活動に臨みましょう。

関連記事:税理士に聞いた!転職で失敗したと感じること

まとめ

税理士の転職を成功させるコツと必要なスキルについてご紹介しました。税理士の転職としては大手税理士法人が人気ですが、その他にもさまざまな転職先があります。成功させるコツとしては、税理士としてどんな仕事をしたいのかの方向性をしっかりと決めることです。

税務コンサルトなどを専門的に学びたいのであれば、大手税理士法人に転職するといいでしょう。そのためには、多くの科目合格も必要で、語学力も大事なスキルとなります。中小の税理士法人であれば、科目合格があまりなくても、経理や会計、財務業務などの経験があれば転職しやすいでしょう。

また、転職は若いうちが有利とされていますが、中堅職を募集しているケースもあります。成功談や失敗談をよく知ることで成功へと結び付けていくことができるでしょう。

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カテゴリ:転職・業界動向

この記事を書いたライター

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