転職後に給与から住民税が引かれていない?理由や対処法など解説!

住民税は、最近では会社の給与からそのまま天引きされるようになっています。ただ、転職した場合に「住民税が引かれてない」ということが発生する可能性があります。転職の際に気を付けたい住民税についてご紹介していきます。
会社の給与から引かれてないことで、どうしたらいいのかについても見ていきます。
転職すると住民税は引かれない?引かれる?
転職した場合の住民税ですが、基本的に前年の所得金額で決まります。たとえ、転職先が見つからない場合や転職先で給与が低くなった場合でも前年に働いていた場合は同じような額を払うようになります。
転職した年の所得を元に計算を行った住民税については、翌年の6月から差し引かれますので気を付けましょう。
企業側の手続きについても知っておくとより理解が深まりますので、下記の記事も参照してみてください。
[労務SEARCH]退職後の住民税の手続きは?一括徴収・普通徴収・特別徴収の違いは?
転職先で住民税が引かれてないのはなぜ?
転職をした際に住民税が引かれていないといったケースで悩んでる方もいると思います。その原因を解説していきます。
具体的には以下の3パターンが考えられます。
- ・前職との間に空白期間がある
- ・給与所得者異動届出書を提出していない
- ・特別徴収の条件を満たしていない
給与所得者異動届出書を提出していない
上記で空白期間がある場合について触れましたが、空白期間が無くても申請を怠ると、普通徴収になってしまいます。具体的には、7月退社→8月入社の場合など、前の会社に対して「給与所得者異動届出書」の作成を依頼し、その書類を転職先の会社へ提出し、会社から市区町村へ提出しないと普通徴収になります。
そうなってしまうと、給与から引かれずに自身での納付が必要となってくるので注意しましょう。
前職との間に空白期間がある
前職を退職してから新しい会社に入社するまでに数ヶ月の期間が空くと、入社後すぐには給与から住民税が引かれないことがあります。
これは、新しい会社で住民税を給与天引き(特別徴収)にするための手続きが間に合わないためです。
退職時に、最後の給与から残りの住民税をまとめて支払っていない場合、未払い分の住民税は自動的に「自分で納付する方法(普通徴収)」に切り替わります。
そのため、新しい会社で給与天引きがスタートするまでの間に支払い期限が来る住民税については、後日自宅に届く納付書を使って、ご自身で支払う必要があります。
特別徴収の条件を満たしていない
特別徴収の条件を満たしていない場合は住民税が給与から引かれることはありません。
以下では特別徴収と普通徴収の違いについて確認したうえで、特別徴収の条件を満たしておらず住民税が引かれない具体例についても見ていきます。
特別徴収とは?普通徴収との違いなど解説!
特別徴収とは、事業主の方(給与支払者)が従業員の方(納税義務者)に代わり、毎月給与から個人住民税を差し引きし、納入する制度です。
住民税は給与をもらっている人の場合には、給与から天引きされる「特別徴収」が基本です。そのため、所属している会社に住民税の支払いを変わりで行ってもらうことがほとんどです。
給与をもらっている人の場合は、それぞれの個人が住む自治体の住民税額が会社宛てに通達され、6月の給与~翌年5月の給与で会社から1年分が引かれます。また、納税する年の1月1日に住民票がある自治体に納税することも知っておくといいでしょう。
個人で納税通知書の住民税納付書をもとに納める場合は「普通徴収」になります。住民税で気を付けたい注意点は、前年の1月~12月までの所得で住民税の額が定まることです。前年の所得金額が高くて今年は下がった場合にも、前年の所得が基準です。
特別徴収の条件を満たしておらず住民税が引かれない具体例
特別徴収の条件を満たしておらず、住民税が引かれないケースとしては主に以下が挙げられます。
- ・会社の規模(従業員数が極めて少ないなど)や雇用形態により、例外的に普通徴収が認められている場合
- ・給与が少額で、税額を引ききれない場合
- ・前年に所得がなく、そもそも住民税が非課税である場合
以上のケースに該当する場合は、普通徴収になっているか、そもそも払わなくていい状態な可能性があるので、一度確認してみてください。
退職月で変わる!残りの住民税の支払い方法3パターン
前職を辞める時期にもより、納付には3つのパターンがあります。
退職時期によって、1年間の納付が終わる期間なのか、前半なのか、後半の期間なのかで変わってきます。
① 1月~4月に退職する場合
5月分までの残りの住民税が、最後の給与(または退職金)から「まとめて天引き」されます。
これは法律で決められたルールのため、最後の給料はいつもより手取りが大きく減る可能性があり、注意が必要です。
※もし最後の給与より住民税の残額の方が高く、引ききれなかった場合は、後日自宅に届く納付書を使って残りを自分で支払います
② 5月に退職する場合
5月は住民税サイクルの「最後の月」です。
そのため、通常通り1ヶ月分だけが給与から天引きされ、きれいに1年分の支払いが終わった状態で退職できます。
③ 6月~12月に退職する場合
退職した翌月からは給与天引きがなくなり、後日自宅に届く納付書を使って自分で支払う方法に切り替わります。
※ただし、「最後の給与からまとめて天引きしてほしい」と会社に希望を伝えれば、一括で引いてもらうことも可能です。
住民税が高いと感じるケースはさまざま
住民税が高いと感じる場合は、前職を辞める際に一括でまとめて徴収される場合が特に多くなります。
住民税納付書で払う場合も、4分割の金額になりますので前職に在職当時の12分の1が4分の1の金額になりますので、今までよりも高く感じます。
しかし、納付する金額の合計自体は変わりません。
退職に関わらず前年度分を納付する必要がありますので、その分を最初から計算に入れておきましょう。
転職先での住民税天引きには2ヶ月程度かかる場合も
転職先で住民税をそのまま天引きしてもらえますが、その手続きに2ヶ月近くかかるケースもあります。給与から「住民税が引かれてない」ということが起きます。天引きによって毎月支払っていましたので納付が途切れてしまいます。
払わなくていいというわけではありませんので、自分で納付するか、前職を辞める際にまとめて払っておく方法を取る必要があります。
転職先の給与からはすぐに差し引かれませんので、手間ですが対策が必要です。
転職で住民税の二重払いも発生する?
転職をして住民税の二重払いが発生するのではと気にする人もいます。前職でまとめて納付済みなのに転職先でも差し引かれるのではと心配になります。
その点は「給与支払報告・特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を転職先が市区町村に提出し、情報が引き継がれますので大丈夫です。
転居をして転職をした場合にも2か所の住民税を納めることなく、その年の1月1日に住民票があった市区町村に納めさえすればよくなります。その後転居しても、納付を行う自治体は変わりませんので二重払いは発生しません。
前職や転職先がばれる心配
転職した場合には、役所から新会社を経由して配られる「住民税の決定通知書」に書かれている内容が気になる方も多いのではないでしょうか。
書類には、前職の社名までは記載されませんが、前職での給与や社会保険料が合算されて記載されるため、「前の会社でいくら稼いでいたか(給与額)」は新しい会社に分かってしまいます。
もし給与自体が知られたくないという場合は、転職した年の分の住民税は普通徴収にして自分で支払うのも一つの方法です。
転職で住民税が引かれてない時でも納付は必要
転職により手続きに時間がかかって引かれてない時も、住民税を納めなければならないことには変わりがありません。引き続いて「特別徴収」をしてもらいたい場合には、転職先が決まっていれば退職後1ヶ月以内であれば翌月からすぐに可能ですが、それ以上の場合は手続きに2ヶ月ほどかかったりします。
転職先での手続きに数ヶ月かかり、その間に納期の迫った納付書が自宅に届いた場合は、その分は自分で支払う必要があります。もし、転職後に自宅に届く納付書で支払う手間を省きたいのであれば、退職する前に(前職にいるうちに)最後の給与から一括徴収してもらうよう希望しておくのがスムーズです。
転職する場合は途切れる期間があれば「特別徴収」か「普通徴収」かを考えておく必要があります。
この記事を書いたライター
Hupro Magazine編集部
株式会社ヒュープロにてオウンドメディア「Hupro Magazine」のライティングなどを担当。大学法学部法律学科卒業後、銀行にてエネルギーや金属など"コモディティ"の取引、司法試験を中心とした資格試験予備校にてWEBマーケターとしての記事ディレクションなどを経て現職。法令や金融、資格試験の知識も活かしつつ、分かりやすくもためになる記事の作成に注力しています!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェント「ヒュープロ」をご活用ください!







