本記事では会計事務所の選考を受ける方が、押さえておきたいポイントをまとめたものになります。選考前に不安を解消すべく、面接のポイントや代表的な質問、さらに、面接から入社までの流れを紹介しますのでご確認ください!
会計事務所への転職事情については下記のコラムでも詳しく紹介していますので、あわせて是非ご覧ください。
《関連記事》
▶︎ 税理士・税務スタッフの転職・求人情報を探す|最速転職HUPRO
まずは会計事務所の面接にて、転職者からも事前に質問やご相談をいただく大事な点を5つご紹介します。
会計事務所では、スーツでの勤務が一般的です。
そのため面接も、基本的にはスーツで臨みましょう。男性の場合は、スーツにネクタイが基本です。色味にも注意が必要で、派手な色、柄は避けましょう。無地で黒か紺のスーツを選ぶのがよいでしょう。ネクタイも落ち着いた色、柄のものを合わせるのがおすすめです。
女性の場合は、スカートでもパンツでも構いませんが、シンプルなジャケットを着用するのが望ましいでしょう。
第一印象で損をすることが無いように、髪型や服装等の身だしなみは常に意識して面接に臨まれることをおすすめします。
会計事務所によりますが、以下の2つが多いです。
知識試験に関しては、簿記や税務会計に関するもので、未経験者や初心者向けの内容が多いです。しかし実務経験者であっても油断は禁物です。実務経験を前提とした応用的な内容を問われる問題が出題されることもあります。
まず選考フローや面接の前後に筆記試験があるのか否かを確認して、ある場合には実務経験者であっても確認作業等をしておくことをおすすめします。
会計事務所の選考における筆記試験事情については下記のコラムで詳しく紹介しているので、気になる方はあわせてご覧ください。
《関連記事》
一般的に中小規模の会計事務所が行う面接の回数は、所長との1回で終わるケースも多いです。
大手会計事務所の場合は、人事担当や、役員、所長など2〜3回面接が行われることがありますが、基本的に面接は1回、多くても2回と考えておくのがよいでしょう。
会計事務所の面接では、所長(税理士法人であれば代表社員)が面接を行うことがほとんどです。
規模が20名を超えてくる会計事務所だと、所長と一緒に副所長や上司となるメンバーが面接に同席することもあります。
伝えることは問題ありませんが、伝え方には注意が必要です。
前提として押さえておきたいのは、会計事務所は学びに行くところではありません。仕事をして成果を上げる場所です。
実際、採用する会計事務所からは、税理士受験生の面接では「勉強時間を気にする人や勉強したいと主張する人が多い」との声もよく聞かれます。採用側の立場では、「仕事も勉強もしっかり行ってくれる人」を採用したいのが本音です。
面接においても「勉強をしたい」「勉強できますか?」という言い方ではなく、「仕事をしっかり行う上で、勉強と両立することはできますか?」「従業員の方々は仕事と勉強をどのように両立されていますか?」という聞き方をするのが好まれます。
仕事として貢献をする意欲は忘れないように、アピールを心がけてください。
会計事務所は小規模なところが多く、所長との相性もとても大切になります。
また、所長との相性が良ければ、他の従業員との相性も良く社風が合っている可能性が高いでしょう。
面接時に所長の経歴や事務所の成り立ちなどを質問してみることによって話が弾むきっかけになります。
次に会計事務所の面接時よく聞かれる代表的な質問をご紹介します。
丸暗記の回答はよくありませんが、事前に自分の中で整理して上手に伝えられるようにしておくことが大切です。
志望動機では、「なぜこの会計事務所を志望したのか」を話すことが重要です。
一般的で、抽象的な志望動機は聞いていて理解がしにくく、印象に残りません。
事前にホームページ等で、その事務所の特徴(得意分野、クライアントの業態)について調べておくことで、具体的にその事務所を志望する意向を話すことができます。
具体的な話は、非常に印象に残り、もっと聞いてみたいと面接官の関心も引き寄せるので実践してみてください。
会計事務所の面接に限らず、志望動機を考える上で大事なことはとにかく自分が選考を受ける事務所について事前に調べることです。
その事務所の特徴が理解できれば、具体的に自分がやりたい業務なども見えてきますし、経験者であれば過去の業務経験をどのように活かすことができるのかもイメージがつきやすくなるでしょう。
また、会計業界未経験者の方は、まずはなぜ会計業界を選んだのかという理由を明確にしておくことが大切です。その上で、数多くある事務所の中からその事務所を受けようと思った理由を伝えられるようにしておきましょう。
志望動機については下記のコラムで詳しく例文付きで紹介しているので、不安な方はあわせてチェックしてみてください。
《関連記事》
転職理由を聞く意図はなんでしょうか?それは貴方が転職後に継続して働けるのか否かを見定める意図があります。
例えば、残業が月平均30時間あり、それが辛くて転職をしている人を、残業平均月30時間ある会計事務所の面接官は採用をしようと判断しません。また辞める可能性がありますから当然です。
そのため転職理由を聞かれた時に、働き方を理由としている場合はそれだけで採用の可否が決まりますので注意が必要です。必ず面接前に、その会計事務所の労働環境等を理解してから臨みましょう。
では、実施に転職理由を聞かれた場合は、どう返答するべきでしょうか?ここでは、自分が転職をしてどうなりたいか?未来の話をしましょう。
自身のキャリアアップのため。自分の実現したいこと。これらを転職理由として話すことが効果的です。
すでに会計事務所に勤めているけれども他の事務所に転職をするという場合も、前の事務所ではどうしてもできなかったことに対して、新しい職場で具体的に何をやりたいかを伝えると、転職理由として納得されやすくプラス評価になるでしょう。
事務所によって相続業務に力を入れているとか、コンサルティングに注力しているなど、特徴がある事務所も多いですので、その辺りは必ず事前に確認しておきましょう。
税理士受験生であれば、この質問はほとんどの場合聞かれます。取得した科目や勉強中の科目を端的に答えられるようにしましょう。未取得の科目がある場合も、「今年は必ず合格します」という意欲を見せることも重要です。
こちらもよく聞かれます。現在の状況を正直に答えましょう。1社しか受けていないというのも不自然です。あまり具体的なことまで答える必要はありませんが、なるべく一貫した考えに沿って応募事務所を選定している旨まで伝えられるとベストです。
面接の最後によく聞かれる質問(いわゆる逆質問)です。その場で考えようと思っても慌ててしまうので、事前にいくつか用意しておきましょう。
逆質問の際に、働き方や待遇に関して聞くことは問題ありません。
ここで納得のいく会計事務所の情報を取得しましょう。
聞くと評価がマイナスに働くかもしれないと考える方がいるかもしれませんが、そんなことはありません。転職の目的は内定を取ることではなく、納得のいく条件でキャリアを形成していくことだと考え、その懸念に働き方があるなら徹底して逆質問で潰しておきましょう。
またその他逆質問をした方が良い内容に関しては下記にまとめています。
面接を無事に通過して内定を貰ったら、いよいよ入社の準備に入ります。就職活動や転職活動においては、内定条件の確認や、入社準備も重要ですので最後まできっちりやりましょう。
内定を貰った場合、お互いの条件に相違がないように「内定通知書」や「条件提示書」を貰いましょう。もし、口頭で内定を貰った場合は、書面又は、メールなどで「内定であること」「内定の条件」を貰うよう、お願いしましょう。
内定を貰ったら、返事をいつまでにすればよいのかの期限を確認しておきましょう。返事までの期間は1週間〜10日程度が一般的ですが、あまり長引くと複数の会社に迷惑をかけることになるので、なるべく早く返事をするようにしましょう。
内定を受諾したらいよいよ入社日の調整になります。在職中の方であれば、業務の引き継ぎ等を行い、1〜2ヶ月程度での入社が一般的です。一方、在職中でない方は先方の希望に合わせてなるべく早い日にちで入社するのがよいでしょう。
いよいよ入社です。忘れ物の内容荷物の確認はしっかりして行きましょう。入社時の第一印象はとても大切なので、身だしなみ、挨拶をしっかりとして、職場の方との良好なコミュニケーションを心がけましょう。
今回は会計事務所の選考と面接について、具体的な質問内容から面接に挑む際の準備の仕方などをご紹介しました。
面接というのは、選考事務所を調べたり、自分の考えを整理しておくなど、事前準備がとても大事になります。
ぜひ今回の内容を参考に、納得のいく面接をして内定に結びつけて頂けたら幸いです。