経理部門に転職したものの、転職先の経理部門で失敗したなと感じる方も少なくないと思います。やはり企業の資金や管理・帳簿を記録していくことはプレッシャーだったりしますので精神的にも負荷のかかる部門で、悩みを抱えている方もいると思います。
今回は、経理に転職して失敗したと思うケースと、転職で失敗しないための対処法について説明していきます。
経理に転職して失敗したと感じるのは、自身が想像していた経理部門での業務と実際の担当業務にギャップがある場合です。よくある例としては、転職先の会社内容や、経理部門の特徴などを調べていなかったことから転職してから自身の想像していた業務と実際の業務が違っていたということがあります。
これに関しては、事前に転職先の候補とした企業がどういった企業なのかを調べたり、また転職の面接時にどういった部門であるのか、雰囲気など聞いてみるのが良いと思います。また、実際に自分が働く場合にはどういった業務を担当することになるのかについても聞いてみると良いでしょう。このようなことを行うことでギャップは多少改善されると思います。
仕事でミスを繰り返し、経理に転職して失敗したと感じるケースもあります。
経理部門は、企業の財務諸表を作成するために日々の会計処理を行う部門です。そこでは数値を扱うことや会計処理を行いますのでここでのミスが財務諸表に直接つながっていますので、基本的にはミスが許されないプレッシャーが常にある部門です。
経理部門への業務経験がない方が経理部門に転職された方は、このような環境下の業務を行うことに戸惑いやプレッシャーを感じることも多いと思います。当然、業務においてミスは許されないとはいえ、基本的な会社では、担当者と承認者が分かれていてダブルチェックするような体制を敷いているところが多いですのでそこまで不安になる必要はないと思います。
また業務で不明点等あれば上位者に確認をしたりしながら経理部門でのコミュニケーションをとることでそういった日々の失敗を防ぐことができます。
経理に転職して失敗したと感じるのは、長期休みが取りにくいことです。
経理部門は、毎月月次締めという作業があります。また四半期や年度においても決算締めという作業があります。これは毎月決まったスケジュールの下で業務を行っていますので、他の部門と違い、長期的な休みを取ることは基本的には難しいです。
締めの作業は経理部門にとって大きな業務なのでその期間において休むことはなかなかできないでしょう。そのため経理部門に転職して有給休暇を自由にうまく取得できないという悩みを持つ方も多いです。
なので休みを取りたい場合や長期で休みを取得したい場合には、決算作業のスケジュールから外すことは必須となりますし、長期で休みを取得したい場合には事前に周りの方に冗長含め相談して決めることが必須となるでしょう。そうすることで多少休暇を取るまで大変ですが取得することは可能だと思います。
他部門とのコミュニケーションが求められて、経理に転職して失敗したと感じるケースもあります。
経理部門では、他部門の経費申請を取りまとめて会計入力を行います。その際に経理部門までの提出期限をアナウンスする必要があります。しかしながら他部門も業務で忙しいことから経費申請書類が遅れることもままあります。また金額的に大きいものに関しては会計上に大きく影響しますので、なおのこと期限を順守してもらう必要があります。
実際に申請期限に間に合わず後から提出されたものが金額が大きく失敗した事例も多数あります。そのため、事前に各部門にアナウンスする際に、金額の基準を設けるなどして頻繁に各部署へ協力を仰ぐことで防ぐことができます。普段からの他部署とのコミュニケーションをとっていくことも大事だと思います。
会社特有の会計処理を理解するのに手間取って、経理に転職して失敗したと感じるケースもあります。
簿記などの勉強をしている方や、多少の経理部門における実務経験をもってる方であれば特に感じる失敗ではないでしょうか。一般的な会計知識、いわゆる簿記を勉強していく中で学ぶ知識や一般的な会計実務だけでは実際に転職先における経理部門の業務に戸惑うことは多いと思います。
基礎的な部分は共通していますが、企業が置かれている環境によって特融の会計処理を行っている企業もあります。こういった特有の会計処理は理解するまでに時間を有することもあり失敗してしまうことも多々あります。このような場合には担当の前任者に引き継ぎを行っていただくことや、論点に精通している人に聞くことをもちろんのこと、自分でもその論点について勉強する必要があります。
やりがいや残業などを考慮せずに、年収だけで会社を決める人がいます。
転職活動で、給与や勤務地など短期的な条件にばかり注目し、自分の長期的なキャリアやライフプランとの整合性を十分に考慮しない場合、後になって「もっと大切な条件があったのでは」と後悔するケースがあります。
転職前に、自身のキャリアゴールや生活の優先順位を明確にし、転職先の企業が提供する条件の中で何を最も重視すべきかを整理しましょう。また、転職エージェントやキャリアカウンセラーに相談して、短期的なメリットだけでなく、長期的な視点からも企業を評価することが大切です。
転職の際に、将来的なキャリアプランや成長戦略を十分に考えず、目先の条件だけで決断してしまうと、入社後に自分の成長やスキルアップが期待できない状況に陥ることがあります。
転職活動を始める前に、自分が今後どのようなキャリアを築きたいのか、具体的な目標やビジョンを明確にすることが重要です。これにより、応募先の企業が自分の将来像にどの程度合致しているかを判断し、長期的な成長が期待できる職場を選ぶことが可能になります。また、業界専門の転職エージェントに相談することで、より具体的なキャリアプランのアドバイスを得ることができます。
経理未経験者が十分な準備や基礎知識を身につけずに転職すると、業務遂行に必要なスキルが不足しているため、現場で苦労し、結果的に転職を後悔するケースがあります。
転職前に、会計や経理の基礎知識をしっかりと学び、必要な資格(例えば、日商簿記検定など)の取得を目指すと良いでしょう。また、実際に業務に取り組む前に、短期間の実習やインターンシップを通じて、実務感覚を養うこともおすすめです。さらに、転職活動中に自己学習の計画を具体的に立て、必要なスキルアップのための勉強を継続する姿勢を面接でアピールすることも重要です。
~小規模企業の経理担当から大手企業経理部門へのキャリアアップ!~
30代前半女性(経理部門で数年の実務経験、日商簿記検定2級取得済み)
転職前:小規模企業の経理担当(年収約450万円)
転職後:大手企業の経理部門に就職(年収約550万円、約100万円アップ)
年収変動:転職前450万円 → 転職後約550万円(約100万円アップ)
【事例内容】
小規模企業での実務経験と資格取得を経て、より大規模な組織で専門性を発揮したいと考え、転職活動を開始。転職先では、経理部門全体のプロセス改善に携わりながら、さらに高度な経営分析や財務報告に挑戦しています。これにより、今後のさらなるキャリアアップが期待されています。
~営業職から経理へのキャリアチェンジで新たな挑戦!~
30代前半男性(営業職での実績あり、独学で簿記の基礎知識を習得)
転職前: 大手企業の営業職(年収約500万円)
転職後:中小企業の経理部門へ転職(年収約480万円、初期は若干の年収減少)
年収変動:転職前500万円 → 転職後約480万円(初期は年収は若干低下するものの、将来的な専門スキル向上を狙いとした転職)
【事例内容】
営業で培ったコミュニケーション能力と数字に対する感度を活かし、キャリアチェンジを決意。経理部門での基礎知識習得に向けて独学で勉強を続け、転職を果たしました。転職後は、経費管理や予算策定など、経理業務の現場で実践的なスキルを磨き、将来的な専門性の向上を目指しています。
~豊富な経験を武器に、経理部門のリーダーへ昇進!~
40代前半男性中堅企業での経理実務経験豊富、経営分析や決算業務に精通)
転職前: 中堅企業の経理担当(年収約1,000万円)
転職後:大手企業の経理部門管理職へ(年収約1,100万円、約100万円アップ)
年収変動:転職前1,000万円 → 転職後1,100万円(約100万円アップ)
【事例内容】
これまで中堅企業で積んだ経理実務の経験と専門知識を基に、より戦略的な役割を担える環境を求め転職を決断。転職先では、チームマネジメントや経営層へのレポート業務など、幅広い業務に携わりながら、企業全体の財務戦略にも貢献しています。今後のさらなるキャリアアップが期待される好例です。
~他業界からの転職で、経理の新たなスタートを切る!~
20代後半女性(他業界での勤務経験あり、独学で簿記検定2級取得済み)
転職前:小売業など他業界の一般職(年収約320万円)
転職後:新設企業の経理担当(年収約360万円、約40万円アップ)
年収変動:転職前320万円 → 転職後約360万円(約40万円アップ)
【事例内容】
異業種での勤務経験を背景に、数字に対する興味と顧客対応力を活かして経理への転職を決意。独学で会計の基礎知識を習得し、簿記検定2級を取得。転職先では、経理業務全般を担当しながら、実務経験を積むことで将来的なキャリアアップを目指しています。新しい分野への挑戦に対する意欲が評価され、順調なスタートを切っています。
経理や会計分野での転職に不安がある方は、専門の転職エージェントを活用することを検討してみましょう。転職エージェントを利用することで、自分一人では得づらい情報やサポートを受けることができ、失敗の可能性をグッと減らせます。
エージェントは求職者に代わって企業リサーチや求人提案を行ってくれます。特に経理や会計業界に強いエージェントであれば、求人票には出てこない社内の雰囲気や残業の実態、過去の採用実績など貴重な内部情報を持っています。たとえば「この会計事務所は未経験者でも丁寧に育成してくれるか」「あの企業の経理部は残業が多いのか」といったポイントも、専門エージェント経由なら事前に把握できる可能性が高いです。これは入社後のミスマッチ防止に大いに役立ちます。
また、エージェントはキャリア相談のプロでもあります。あなたの経歴や希望を丁寧にヒアリングした上で、適切な自己PR方法や面接対策のアドバイスもしてくれます。応募書類のブラッシュアップから面接日程の調整、内定後の条件交渉まで一貫してサポートしてもらえるため、在職中で忙しい方でも効率的に転職活動を進められます。
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経理の仕事でよくある失敗には、以下のようなものがあります。
・専門用語が分からない
・二重計上
・計上漏れ
・領収書の紛失
経理は、お金を管理する重要な業務です。自分では小さな失敗だと思っても、会社に大きな影響を与える可能性があります。
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経理部門に転職した際には、慣れない業務が多く失敗することも多いと思います。経理部門はやはり専門的な知識を有して行う業務なので失敗はつきものでもあります。また、他部門や経理部門内でのコミュニケーションやマネジメントも必要となっていきますのでそういったことを意識していくことが大事です。その中で上手く調整することで失敗を回避することができますので少しでも参考になれば幸いです。
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