現在全国に税理士はどれくらいいるのか、毎年どのくらいの人が受験するのか知りたい人も多いのではないのでしょうか?
そこで本記事では、税理士資格を持つ人は今全国で何人いるのか?また、受験者数はどのくらいいるのか?について最新のデータを用いて詳しく解説していきます。
2022年8月時点における国内の税理士の最新の登録者数は下記のデータの通りです。
東京 | 23,894 |
東京地方 | 5,046 |
千葉県 | 2,537 |
関東信越 | 7,545 |
近畿 | 15,223 |
北海道 | 1,866 |
東北 | 2,499 |
名古屋 | 4,763 |
東海 | 4,385 |
北陸 | 1,425 |
中国 | 3,222 |
四国 | 1,632 |
九州北部 | 3,481 |
南九州 | 2,241 |
沖縄 | 479 |
計 | 80,238 |
参照:税理士登録者数|日本税理士会連合会
日本税理士会連合会のサイトを見てみると、
全国で計80,238人が税理士として登録されていることがわかります。地方ごとの集計では東京が最も多く23,894人、次いで近畿地方が15,223人となっています。逆に最も少ないのが沖縄の479人で、他の地域はそれほど大きな差はないようです。
また、税理士になるための方法にも以下のように種類があります。
私たちが普段一般的に想像するのは、税理士試験を受けて税理士になる方法ですがそれ以外にも方法があるんですね。2番目の試験免除制度については後ほど解説しますが、以外と知られていないのが公認会計士と弁護士資格を持つと税理士登録も可能だということです。
ただしこれにも少し注意点があります。
弁護士資格を持っている人は無条件で税理士の業務もできますが、公認会計士の資格保有者は税法についての研修をうける必要があります
1960年から2020年までの、5年ごとに集計された税理士の登録者数の推移は以下の通りです。
1960年 | 10,888 |
1965年 | 15,827 |
1970年 | 24,024 |
1975年 | 32,436 |
1980年 | 40,535 |
1985年 | 47,342 |
1990年 | 57,073 |
1995年 | 62,550 |
2000年 | 65,144 |
2005年 | 69,243 |
2010年 | 72,039 |
2015年 | 75,643 |
2016年 | 76,493 |
2017年 | 77,327 |
2018年 | 78,028 |
2019年 | 78,795 |
2020年 | 79,404 |
参照:税理士制度|国税庁HP
実は過去10年のデータを調べてみたところ、受験者数は減少傾向にあることが分かりました。
特に20代の若年層の受験志望者数は半分近くまで減ってしまっています。試験科目のデータを見てみると増加しているのは国税法で、他の税法は減少しているよう。
受験者数が減っているということは、税理士になる数も少なくなっているのでは?と感じてしまいますが、実は毎年の新規登録者数自体はあまり変動はありません。
日本税理士会連合会が公表している2006年〜2016年の新規登録者数のデータを見てみると、年間2,500人〜3,000人ほどで推移しています。
つまり、税理士試験以外で税理士になるという人が増えているんですね。
先ほどから記事内でも何度か触れていますが、税理士の試験免除とは一体なにかという点を解説していきます。
税理士の試験免除ができるのは、
1.修士号を取得した人
2.一定の期間以上税務署で公務員を務めている人
の2種類存在します。
1番目の修士号取得による試験免除は、大学院で会計学か税法の修士号を取得した人が対象です。会計学の修士なら会計系の科目が、税法の修士なら税法系の科目の試験が免除となります。
平成14年3月以前は大学院に進学してそれぞれの科目の単位を取得すれば試験免除の対象になったのですが、それ以降は修士号を取得しなければ免除が適用されなくなりました。
2番目の国税従事による科目免除は少しハードルが高いのですが、一定期間以上公務員として税務署に努めた人が対象です。勤務した期間によって、免除される科目は以下のように異なります。
対象となる勤務年数が長いので、こちらはあくまでも副次的なもの。
また、どちらの方法も全教科免除されるというわけではないというのもポイントです。
税理士の受験者数が減っていることは、ここ数年話題を集めています。
資格取得を目指している方にとっては、将来性があるのか不安に思ってしまうかもしれません。
アメリカの大学が出した研究結果で近い将来、税理士の仕事はなくなるのでは?というデータが話題になったことも大きいと思います。ただ、この研究結果が言っているのは単純な計算や雑務をAIがするようになるのでは?という予想です。
そのAIや計算システムを使うには専門的な知識がいることや、アメリカと日本では税理士の資格制度が異なることから鵜呑みにはできません。記事中でも触れた通り受験者数が減っているのは試験免除などを利用しているからです。登録される数はほぼ変動はありません。
これからは多様な働き方が広がって、個人事業主やスタートアップ企業などがどんどん増えていくと予想されます。どんな仕事をしていたとしても税務処理は必須ですので、税理士の仕事がなくなるということは考えにくいです。自分のアピールポイントとなるような専門分野を強化していくのがいいでしょう。
今回は、税理士の受験人数や登録人数に焦点を当てて解説いたしました。
ということが分かりました。
自分のペースで学習したいという場合でも十分取得が見込める資格なので、気になる方はぜひトライしてみてください!
税理士登録について詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
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