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上場準備会社での監査対応の仕方とは?

公認会計士 大国光大
上場準備会社での監査対応の仕方とは?

上場準備会社での経理は上場会社並みの決算を行わなければならないだけではなく、監査対応も行わなければなりません。今回は、上場準備会社での監査対応について解説します。

上場準備会社にはどのような監査がある?

まず、監査対応と一口に言っても、上場準備会社にはどのような監査が存在するのでしょうか。

監査法人の監査対応

最も重要な監査対応としては、監査法人の監査対応があります。上場準備会社は2年間分の監査法人からの監査証明を入手しなければならず、この対応ができないと上場することができません。
監査法人とは、上場をする2年以上前から監査契約を結ぶ必要がありますので、最低2年間はこの監査法人対応が必要となります。

監査役の監査対応

また、監査対応という意味では監査役監査の対応をする必要があります。
上場準備会社でなければ監査役が設置されていない会社は多いですが、上場準備会社となると、監査役若しくは監査等委員取締役が必要となってきます。
監査役の監査対象は経理に限ったことではないので、全ての対応を経理がするわけではありませんが、監査役の監査がどのようなものかは経理がよく知っておく必要があります。

内部監査の監査対応

この他、内部監査室や経営企画室等が行う、内部監査の監査対応もあります。
監査役監査は経営者に対する監査が主である反面、内部監査では各部署の業務そのものを監査します。
よって、監査役監査よりも内部監査対応の方がより経理には関係してくると言えるでしょう。

上場準備会社の監査対応の仕方

先ほどご紹介した中でもやはり監査対応のメインは監査法人の監査対応となります。そこで、監査法人の監査対応の流れを解説します。

日程調整

まず、監査法人との監査の日程調整が必要となります。3月決算を例にすると、大体次のような日程となります。

①9月前後
この頃から監査が始まります。これは、監査法人が一年間の監査をどのように行っていくかの計画を立てる期間であり、また4月から8月までの帳簿を見る期間となります。

②10月から3月末まで
期末までは期中の帳簿の内容チェックと、内部統制のチェックを行います。
内部統制のチェックとは、例えば人件費を集計、支払、記帳するまでの流れを確認することや、実際の業務が適正に行われているかどうかを確認することを言います。

③3月末から4月頭まで
3月末は会社の在庫を棚卸する時期となりますが、これに監査法人が立ち会うこととなります。また、監査法人は4月頭に現金や有価物が実際にあるかどうかチェックをしますので、この日程についても調整する必要があります。

④4月中旬から6月まで
この時期はいわゆる期末監査となります。最も多くの書類を求められる時期となりますので、今までご紹介したものよりも、多くの日にちと時間を確保しておく必要があります。
何日間監査を行うかは会社の規模や業種、監査法人の人員数によって異なります。

上場準備会社での監査対応の仕方とは?

監査対応時の提出資料について

では、いざ監査対応をするとなった時、どのような資料を監査法人に提供するか悩むかもしれません。
この点は、監査法人からどのような資料が欲しいかを前もって連絡してくれるので、それに沿って準備しておけば大丈夫です。
ただし、当日監査を進めていく中で、追加で資料の依頼が来ることも多いので、その時は慌てずに探して提出しましょう。

監査対応時の資料が見当たらない場合

中には、監査法人が求める資料が会社にない場合があります。そんな時、言われてから資料を作るのはとても非効率ですので、次のように対処しましょう。

なぜその資料が必要なのかを聞く

最も大事なことは、どのようなことが知りたくて資料を要求しているのかを聞くことです。

例えば、「得意先に提出した請求書の控えをください」と言われてたまたまなかったとして、欲しい理由を聞くと「先方へいくらで売ったかが知りたい」という返答があった場合、別途契約書や領収証があればそれで問題ない場合もあるからです。

過年度にどのような資料を出したか聞く

「〇〇という帳簿をください」と言われ、その帳簿が無かった場合があります。その場合は「前回どのような資料を出しましたか」と聞くと、コピーを見せてくれる場合があります。
単純に資料名が間違っていただけのこともありますし、似たような資料があれば、「これでどうですか」と聞けば意外と問題ない場合もあります。
単純に無いと諦めずに、どのような資料を言っているのかを確認しましょう。

後日見せる

あるはずの帳簿や資料がない場合で、探せばある場合は「後日お渡しでもよろしいでしょうか」とはっきり言いましょう。
監査の期日ギリギリでは困ってしまいますが、日程に余裕がある場合は待ってくれることがほとんどです。
その代わり、約束した期日には何らかの返答をすることは大事ですのでご注意ください。

まとめ

上場準備会社の経理担当者は、様々な監査対応が必要となります。その中でも監査法人対応は、どちらかというと監査法人主導で色々な依頼が来るので、焦らず言われる資料を提供していきましょう。

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この記事を書いたライター

公認会計士、税理士。監査法人東海会計社代表社員、税理士法人クレサス代表社員。大学時代に公認会計士旧二次試験に合格後大手監査法人に就職し、27歳で独立開業。国際会計と株式公開支援が専門。セミナーや大学で講師を務めたり書籍の出版も行っている。
カテゴリ:コラム・学び

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