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未経験でも会計事務所で働くには?転職活動を成功させるためのポイントもご紹介!

HUPRO 編集部
未経験でも会計事務所で働くには?転職活動を成功させるためのポイントもご紹介!

会計事務所の求人募集には「未経験OK」のものがありますが、本当に業界未経験者でも会計事務所で働けるのでしょうか?今回は、未経験の人が会計事務所に転職するポイントや会計事務所への転職に向いている人の特徴を紹介します。志望動機の書き方や会計事務所の選び方にも触れるので、ぜひ参考にしてください!

未経験でも会計事務所で働くためのポイント

まずは、会計・経理業務未経験の人が会計事務所で働くためのポイントを紹介します。一般的に、会計・経理の業種は専門性が高いイメージがあり、会計業務未経験の人は敷居を高く感じがちです。

しかし、以下のいくつかのポイントを押さえれば会計事務所への転職成功率は上げられるので、チェックしましょう!

【未経験でも会計事務所で働くコツ1】若いときに会計事務所の求人に応募する

会計事務所でどのような業務を担当する場合でも、会計業界未経験者が会計事務所への転職を成功させるためには、年齢が重要な採用ポイントとなります。つまり、未経験者を会計事務所が採用するときは、年齢が若い方が有利になります。

なぜなら、一般的な転職と同様、20代、30代の若い人材の方が成長スピードもあり、今後の成長幅にも期待できるからです。最初は簡単な領収書整理などの事務作業を担当していたとしても、すぐに色々なスキルを習得して法人対応業務を補助したり、税理士業務のサポートをできるようになったりする人も少なくありません。

一般的に、未経験でも20代、30代の年齢層までであれば採用されやすく、年齢が高くなるにつれて採用の成功率は下がってしまいます。特に、35歳をオーバーすれば、未経験のままでは採用のハードルはかなり高くなります。

したがって、未経験であれば、可能な限り早い時期に転職活動を進めることが大切です。

40代、50代の未経験者が転職を成功させるコツ

では、35歳以上、40代、50代で未経験の人が会計事務所に転職するのは不可能なのでしょうか?

もちろん、簡単に採用されないのは仕方のないことです。採用率を上げるには、自分なりに会計・経理のスキル・資格を取得してから転職活動をするようにしましょう。チャレンジしているという意欲を見せるのがポイントです。

また、裏技のような方法ですが、高年齢層の未経験者が会計事務所への転職を検討するのであれば、平均年齢の高い会計事務所を選ぶのもポイントです。事務所全体の平均年齢が高いほど、未経験者の採用年齢にも幅がある傾向なので、転職活動時の参考にしてください。

会計事務所への転職の年齢についてはこちらのコラムでも紹介しています。あわせて参考にしてみてください!

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【未経験でも会計事務所で働くコツ2】アピールできる資格を取得する

会計・経理の業種で仕事をしたことがない人が会計事務所の転職成功率を上げるには、アピールできる資格やスキルを取得しておくのがおすすめです。正社員やパート・アルバイトの雇用形態にかかわらず、未経験として応募する前に強みとなる資格やスキルを取得しておくと有利になります。

日商簿記を取得

まず、実務経験がない未経験者が目的とすべき資格に、日商簿記が挙げられます。3級は当然のことながら、2級以上の取得を目指しましょう。日商簿記2級以上に合格しておけば、未経験でも一定の会計・経理スキルがあることが証明できますし、入社後に会計事務所の実務に触れる中で、スムーズに仕事に慣れることができるからです。

会計事務所で必要な簿記レベルについてはこちらのコラムでも紹介しています。あわせて参考にしてください!

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税理士試験にチャレンジ

未経験者がスキルをアピールするのに有効な資格は、税理士試験です。難関国家資格である税理士試験にチャレンジし、最終合格をして税理士資格を取得するのはもちろん、1,2科目の科目合格をするだけでも他の転職希望者との差別化を図れます。

実は、税理士法人などの会計事務所では、税理士試験に挑戦している受験生が多くパート・アルバイトの雇用形態で働いています。税理士法人で働いて実務経験を重ねながら、毎年少しずつ科目合格数を増やしていき、最終的な税理士資格取得を目指すのです。

したがって、税理士試験に挑戦中だったり、2科目程度の科目合格をしていると、業界未経験者でも採用されやすくなるでしょう。

ちなみに、税理士試験のどの科目から受験を始めるかについてですが、一般的には、税理士試験を受験する人の多くが合格を狙う簿記論と財務諸表論で問題ありません。簿記論と財務諸表論に合格しておけば、税理士法人などのメイン業務において税理士補助をできるので、スムーズに転職採用されるでしょう。

また、他の未経験転職者と差別化を図るには、法人税法、所得税法、相続税法の国税三法や消費税法まで取っておけると安心です。ただ、法人税法などの科目だけを最初に合格しても簿記論・財務諸表論の基礎体力科目が使い物にならなければ実務上は評価されないので、合格を目指す科目の順番は間違えないようにしてください。

その他、会計事務所への転職に役立つ資格やスキル

もちろん、会計事務所への転職に役立つ資格はこれだけではありません。

例えば、公認会計士試験を目指しているという受験生の中には、ある程度学習が進んでいるために税理士法人での業務サポートをこなせるという人もいるでしょう。また、英語力などの語学力をアピール人であれば、未経験者であったとしても渉外案件を抱える会計事務所への転職に直結しやすいはずです。

このように、実際に資格を取得していても、現在資格試験の勉強中であったとしても、アピール次第では転職時の強みにすることができます。自分の歩んできたキャリア、今後想定するキャリアプランを分析して、自分の強みを探しましょう。

会計事務所で役立つ資格についてはこちらのコラムでも紹介しています。あわせて参考にしてください!

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【未経験でも会計事務所で働くコツ3】アルバイト経験を積んでおく

例えば、未経験の人が会計事務所の正社員としての雇用を目指す場合であれば、その前に会計事務所でパート・アルバイトの雇用形態で経験を積むのがおすすめです。未経験者を正社員雇用すると固定の月給を支払わなければいけないので会計事務所側としてもリスクがありますが、パート・アルバイトを時給で雇用するのであれば、採用のハードルが下がるからです。

業界未経験者の人は、このパート・アルバイトとして雇用されている間に、自分の専門性を高めたり、税理士試験勉強をはじめるのがおすすめです。時給で雇用されているからと言ってただシフトをこなすのではなく、「将来的には正社員で働きたい!」という意欲を見せれば、どんどんいろいろな業務を経験させてもらえるでしょう。

パート・アルバイトの実務経験も役立つ

実は、税理士資格を取得するうえで、パート・アルバイトでの雇用経験はかなり役立ちます。

というのも、例えば、公認会計士や税理士試験の受験生の中には、長期間仕事をすることなく試験勉強に専念する人もいます。無事に国家試験に合格できたとしても、実務経験はゼロとなります。つまり、せっかく税理士試験科目に合格していたとしても、実務未経験のために、就職・転職時になかなか採用されにくい可能性があるのです。

他方、国家試験の受験生をやっている期間に、仮にパート・アルバイトとして会計事務所で働いていたとしたら、資格合格だけではなく、「実務経験あり」というアピールができるので、転職時にプラスの評価を得られます。

したがって、業界未経験のために正社員雇用がなかなか叶わないとしても、まずはパート・アルバイトから採用してもらい、その期間内に日商簿記や税理士試験の勉強を積み重ねて、今後のキャリアアップに役立てるのがおすすめの方法です。

未経験でも会計事務所で活躍できる人の特徴

では、どのような人が会計事務所で活躍できるのでしょうか?経理・会計の業種に未経験でも成長が期待できる人の特徴・条件を以下で紹介します。

・勉強意欲が高い人
・真面目な人
・数字が得意な人

それぞれ簡単に見ていきましょう。

【会計事務所で活躍できる人1】勉強意欲が高い人

ここまで紹介したように、会計業界で成功するためには、着実にいろいろな資格を取得し、経験スキルを積み重ねる必要があります。これらのスキルは普通に毎日の仕事をこなしているだけでなく、自分から幅広い知識を習得しようという勉強意欲が高い人でなければ難しいでしょう。

【会計事務所で活躍できる人2】真面目な人

日商簿記2級以上や税理士試験・公認会計士試験などの会計・経理に関係ある資格は、かなりの難易度です。数ヶ月勉強しただけで簡単に合格できるようなものではなく、年単位で努力を重ねる必要があります。

したがって、その努力を継続できるだけの真面目さがある人が会計事務所に向いていると言えるでしょう。

【会計事務所で活躍できる人3】数字が得意な人

会計・経理の業種では、毎日たくさんの数字を扱います。仕訳作業や領収書の整理、決算業務などでは、数字が関係しない業務はほとんどありません。つまり、数字への苦手意識の有無は大きなポイントです。

数字や計算が得意で、事務処理能力が高い人は、ぜひ積極的に会計事務所の求人募集に応募してください!

未経験者が会計事務所への転職活動で用意すべき志望動機・例文

業界未経験者が転職サイトや転職エージェントに登録して希望する会計事務所を見つけることができれば、いよいよ採用面接に進むことになります。ただ、未経験者が税理士法人などの会計事務所に応募する際には、志望動機でポイントを押さえた内容を記載する必要があります。

以下では、志望動機の書き方や例文を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

志望動機を形作る3つの質問

転職活動を行う際に欠かせないのが、事務所への志望動機をどのように記載するのかという点です。

志望動機の書き方に決まった方法はないので難しく感じるかもしれませんが、まずは、志望動機の軸となる3点を整理してみましょう。

①自分の仕事選び・事務所選びの軸
②なぜ未経験から会計事務所への転職を考えているのか
③仕事に対する意欲

【志望動機のポイント1】事務所を選んだ理由

①「自分の仕事選び・事務所選びの軸」の理由は、志望動機の要となる項目です。

自分がなにをどういう基準で選択し、結果としてその事務所を志望しているのか、しっかりと言語化して志望動機を練りましょう

【志望動機のポイント2】未経験なのに志望する理由

②「なぜ未経験から会計事務所への転職を考えているか」は、採用面接の時に必ず聞かれる質問です。未経験であるにもかかわらず、あえて会計事務所を転職先として選んだ理由については、しっかりとした答えを用意しておきましょう。

この際、「給与が良さそう」「募集条件の月給にひかれた」というような動機はNGです。今後のキャリアプランを想定し、整合性のある志望動機を説明できるように心がけましょう。

【志望動機のポイント3】仕事に対する意欲

③「仕事に対する意欲」は、未経験で会計事務所の転職に挑む以上、やる気を見せることが重要です。

誠実で高い意欲があることをアピールし、自分は事務所にとって必要な人材だと感じてもらいましょう。また、すでに勉強を進めている内容があるのなら、積極的にアピールするのも重要です。

採用視点で考えてみる

志望者の志望動機を見る際に、会計事務所が見ているのは以下の2つのポイントです。

・未経験でも仕事を任せられる将来性があるか
・志望者の仕事選びの軸と事務所の雰囲気・方向性に合っているか

この2点をしっかりすり合わせることで、採用する事務所・志望者双方にとってより良いマッチングがなされることになります。

逆に、この2点をしっかりとチェックせずに採用されてしまうと、入社後に双方に齟齬が生じることになり、採用ミスマッチを招くことになります。入社後に自分が嫌な思いをするのを避けるためにも、志望動機には嘘は書かず、誠実さをアピールするようにしましょう。

未経験者が会計事務所を選ぶ方法

では、未経験者が転職先の会計事務所を選ぶには、どのような方法で選べばよいのでしょうか?

実は、日本には、約3万軒の会計事務所があります。その数は、大手コンビニチェーン・ファミリーマートとローソンの総数と同じくらいです。そんなたくさんの会計事務所の中で、未経験者にとって自分にぴったりの事務所を見つけるのは難しそうですよね。

転職先の選び方については下記のコラムでも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください!

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まとめ

以上のように、未経験でも転職によって会計事務所で働くことは可能です。会計事務所への転職を最初のステップにして、資格やスキルの習得に力を注げば、よりよいキャリアプランを歩んでいけるでしょう。

まずは、会計事務所の規模や給料などにはこだわらず、いろいろな求人案件を見て、自分の希望条件に沿った会計事務所について調べてみることからはじめてみましょう!

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会計事務所への転職事情については下記のコラムでも詳しく紹介していますので、あわせて是非ご覧ください。
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