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経理転職は30代でも可能?実務未経験で採用されるには?

HUPRO 編集部
30代の経理転職

「未経験で経理に転職したいけど、年齢が30代なので門前払いにならないか心配…。実務未経験から経理になるにはどうしたらいい?」今回は30代から経理への転職を目指す方向けに、正社員での採用を成功させるためのポイントを解説します。
▶︎ 経理の転職・求人情報はこちら|最速転職HUPRO

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30代未経験だけど経理に転職できる?

30代で経理職に転職をする場合、基本的には実務未経験者よりも経験者が優遇されます。しかしながら、未経験でもしっかりと準備をしておくことで採用される可能性が出てきます。この後、未経験の方が転職をする際に、気をつけるべきこと、準備することをご紹介します!

30代未経験で経理への転職を成功させる方法

30代前半までに転職活動を始める

30代でも前半と後半では多少事情が異なることに注意してください。
例外的なケースはあるものの、企業側が未経験者の採用を行う場合、年齢的な限界は34歳までといわれています。

30代後半となると、ある程度の組織規模の企業であれば管理職として活躍する年齢です。まったくの未経験から経理を目指すのであれば、30代前半のうちに転職活動を始めることをおすすめします。

日商簿記2級を取得する

実務未経験者が経理に転職しようとする場合、資格を持っていることは非常に重要です。
できれば履歴書には日商簿記2級に合格と書いておきたいところです。

書類選考によって一定数がふるいにかけられる人気企業の場合、簿記2級に合格しているかどうかで面接に進めるかどうか判断される場合が多いでしょう。

ただし、採用時点では必ずしも検定に合格している必要はありません。
採用時点では「すでに自主的に簿記の勉強を始めており、次回の検定試験で合格予定である」ということを伝えれば問題なく面接に進めることもあります。

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前職での経験をアピール

第一にアピールすべきは豊富な社会人経験がすでにあることです。
経理担当者は税理士などの社外専門家はもちろん、社内の他部署とのコミュニケーションが非常に重要です。

そのため、ビジネスマンとしての常識が身についていることコニュニケーションを取れる人材であることは大きな差別化のポイントとなります。
これは20代よりも30代の方がアピールしやすい点だと思います。

また、企業が求めるポイントは業界経験です。
同じ業界での実務経験があれば、職種は違っていてもその業界の事情を分かっているため、採用では有利になるでしょう。

​​職種が違っていても、前職での経験は経理の仕事にも生かせることがあります。
特に、同じ業界からの転職の場合は有利になるでしょう。

なぜなら、経理は業界ごとに特有のルールがあるからです。
その業界の構造や特徴を知っていることで、他の業界から来た人材に比べて、経理実務の飲み込みが早いとみなされます。

30代の方が未経験で経理職の転職を目指すなら、過去に経験している業界を中心に経理職求人を狙ってみると良いでしょう。
その業界経験や、経験をどのように経理に生かしていきたいかをアピールすることで採用の確率が高めることができます。

未経験からでも経理職に就職したい理由を明確にまとめておく

未経験から、経理職につくということは決して簡単なことではありません。面接官を納得させられるような明確な理由を用意しましょう。自分で言葉にするのが難しいという方は、転職エージェントを使ってみるのも良いでしょう。

コンサルでの業務経験を積み、プロの経理・財務職に転職する

30代の経理への転職をする際の方法として、経理や財務のコンサルティングファームへ転職し、実務経験を積んだ上で、プロの経理になるという方法があります。
もちろん、コンサルティングファームへの転職もかなり水準が高く厳しいのも事実です。しかし、一度コンサルでの業務経験を積むことで、経理以外にもその後のキャリアの幅が広がるでしょう。

中小企業の中途採用を狙う

大手企業の場合は、新卒を経理として採用し、社内で育てる傾向が強いです。
中途採用は実務経験者の採用に限定されているのが実情と言えるでしょう。そのため、30代から経理への転職に挑戦するなら、中小企業の採用に狙いを定めるのが賢明です。

最終的には大手企業での経理職としてキャリアアップを目指したいという人も、まずは中小企業の経理職として転職し実務経験を積んでから、大手企業の経験者採用に挑戦するのが良いです。

派遣社員として実務経験を積む

経理は経験がものをいう業務です。 もし30代で経理業務をまったく未経験となると、一から正社員として入社し、 OJT などで業務を教えてもらいながら経験を積むという方法は、ほぼ不可能といえるでしょう。会社は職業訓練校ではありませんので、ミドル世代の一から仕事を教えても採用したいというところはまずありません。

そんな時は、イレギュラーではありますが、一旦派遣社員になって大手企業の経理部に配属されるという方法もあります。大手の企業ほど、日次処理などの単純業務や入力作業は派遣社員にお願いしていることが多いのです。

こうした業務は引き継ぎも比較的容易ですので、未経験者の方でも入り込む余地が十分あります。一旦入ってしまえば、その方のスキルによって、派遣社員でも高度な仕事を任せられるのも良くある事です。本当は契約以上の仕事の負荷を追わせることはしてはいけないのですが、働き方改革で正社員も仕事時間が限られており、きちんと作業ができれば、派遣社員か正社員関係なく、信頼できる人に振りたいと考えます。

業務負荷が高まると、正社員との待遇の違いに不公平感を感じるかもしれませんが、経験を積むためにすすんで取り組みましょう。運が良ければ、同じ職場で派遣社員から正社員へ転向させてもらえるかもしれません。仮にそれが上手くいかなくても、現職で実務経験を積んでいることで、別の会社の正社員を狙って転職活動ができます。

30代の経理に求められているものとは?

それでは、30代で経理に転職するにはどのような力が求められているのでしょうか。

経理に関する基本的な知識

30代での転職となると、経理の基本的な知識は求められていると考えて良いでしょう。
簿記などの資格があれば、それを証明することができるのでより重宝されやすいと言えます。月次決算、年次決算のほか、連結決算などの複雑な業務の経験や知識があればより評価が高まります。

コミュニケーションスキル

経理は、簿記の知識や業務を淡々とこなす力が必要だと思われがちですが、実はコミュニケーション能力も非常に大切です。特に30代ともなれば、マネジメントする力や他部署との折衝力も必要になってきます。社会人としての基本的なマナーやコミュニケーション力はつけておくようにしましょう。

30代前半の経理転職は若さアピール

30代前半であれば、まだ若さをウリに転職活動をすることができます。実務経験がある人は、経験値を持ち合わせながら、若さと柔軟な考え方、順応力をアピールしましょう。
長い間他の企業で経理をやっていることももちろん評価の対象にはなりますが、それよりも、凝り固まった思考ではない30代前半は重宝されることがあるためです。

30代後半の経理転職はマネジメント能力も求められる

30代後半になると、一定程度のマネジメント能力も求められることがあります。
若さよりも経験値が重視されるようになってくるため、前職でマネジメントなどを行なっていた経験があれば、きちんとアピールしましょう。

30代の経理の転職はどんな規模の事業会社がいいのか

一口に経理への転職といっても、どんな規模の会社に就職するかによって働き方やその後のキャリアは大きく変わってきます。ここでは、それぞれの会社の規模ごとにどのようないい点があるのか解説していきます。

大企業のメリット

大企業の経理職は、福利厚生や働き方が整っているというメリットがあります。また、子会社を持つような大きな企業の場合、連結決算などの難しい決算の経験を積むことができるため、今後のキャリアアップにもつながるでしょう。
30代となると、結婚や子育てといったライフステージの変化も激しい年代ですので、安定した大企業で働くことは大きなメリットになりますね。

中小企業の良い点

中小企業で、経理をやることで必要な業務を一通り経験することができるということです。
大企業であれば、分担して経理業務を行なっていることが多く、あくまで一部の業務しか行うことができないということがあります。
しかし、比較的人数規模の小さな中小企業では、幅広く経理業務に携わることができるでしょう。また、社内昇格のスピードも速いため、比較的早い段階で経理主任などになることができます。

ベンチャー企業の良い点

ベンチャー企業やスタートアップ企業に経理職として転職する醍醐味は何といっても「やりがい」でしょう。まだ経理の体制が十分に引かれていないようなベンチャー企業では、自らそのフローを構築したり、体制を整える能力をつけることができます。また、IPO準備中のスタートアップ企業で、上場準備に携わることは今後の経理のキャリアに大きなアドバンテージとなります。
また、若いうちにCFOになれるチャンスもあるのがベンチャー企業のメリットでもあります。

30代経理の年収目安

経理の年収は会社水準となることが多いため、会社によって大きく変わってきます。逆に言えば、給与水準の高い企業に転職をすることができれば、すぐに年収をアップさせることができます。

30代未経験の場合の経理の平均年収は?

30代の未経験者の場合、経理職の平均年収は300万円~400万円がスタートとなることが多いです。
経理は営業職のように個人の実績が給与に連動している職種ではありません。

また、一人前に実務をこなせるようになるためには一定期間のトレーニングが必要です。経理人材には教育コストがかかるため、採用初年度〜5年目ぐらいまでは年収も低く抑えられることが多いでしょう。

ただし、小規模な企業の場合、経理スタッフは経理以外にも人事や総務の業務も兼ねていることが少なくありません。
特に、人事に関する業務経験は、給与計算(経理の仕事)と連動していますので、経理にとっても重要な実務知識として評価される可能性が高いです。

これらの職種の実務経験がすでにある人であれば、スタートからもう少し高い年収を狙えることもあります。
経理の仕事は未経験でも、企業側に貢献できることはたくさんありますから、過去の職歴からアピールできる経験がないかしっかりと棚卸しをしておくことが大切です。

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経理が年収を上げていくにはどうしたらいい?

経理職として年収を上げる近道は、大きく分けて2つあります。

・大企業へのステップアップ転職を目指す
・複数のスタッフを指導できる管理職を目指す

それぞれの方法について、順番に見ていきましょう。

大企業へのステップアップ転職を目指す

1つ目は、会計の専門知識がより評価される大企業へステップアップ転職をすることです。

経理は企業規模が大きくなるほど高度な実務知識が必要となる職種です。
そのため、大手企業でも活躍できる経理人材は必然的に市場価値が高く、高年収を実現できる可能性が高くなるのです。

中小企業の経理からキャリアをスタートした場合にも、最低でも1人で決算業務や税理士とのやり取りができるぐらいにはスキルを身に着けておくことが必要です。

その際、可能であれば国際会計基準を用いる国際企業(海外に子会社を持っている企業など)や、上場を目指して準備を行っている段階の企業を選択しましょう。こうした企業で、ハイレベルな経理実務を経験しておくと、大手企業への転職に挑戦するときの採用率が高まります。

複数のスタッフを指導できる管理職を目指す

2つ目は、中小企業に残る場合でもリーダーや管理職となり、複数のスタッフをまとめられる立場になることです。

部下がつき、教育する立場となれば自然と年収が上がっていきます。
無理に大手企業への転職を目指さず、中小企業の中で「なくてはならない存在(社長の右腕的な存在)」となることも、年収アップのひとつの手段です。

未経験から経理への転職

30代の経理未経験者を採用する企業側の本音は?

企業側としては、30代の実務未経験者を採用するにはかなりの勇気が必要です。

30代は本来なら主力としてバリバリ働いてほしい年代ですから、他に経験者がいるのであれば、即戦力として働いてくれる人を採用したいというのが本音でしょう。未経験者を採用し、ゼロから仕事を教えていかなければならないのは、企業にとっては大きなコストとなります。

また、他の社員との年齢のバランスも重要な判断材料となります。
同じ未経験者でも20代であれば、ほとんど新卒社員と変わらず教育していこうと考えるため、採用の確率は30代よりも高まります。

30代未経験で経理の転職するときに注意すること

30代の転職者に転職理由を聞くと、スキルアップや経験を積むためという答えがよく出てきますが、深掘りをしていくと実は違う理由が根本にあることがよくあります。

現在の仕事内容が不満とか、職場の人間関係に問題がある、などの転職理由については、転職したことで必ずしも解決されるとは限りません。次の環境に行ったら改善されると考える方が多いですが、余計に悪化したということも多々あります。20代での多少の転職の失敗はカバーできますが、30代になってくると最後の転職のチャンスという場合も多いので、しっかりとこのことは意識しましょう。
また、30代だと結婚して家庭を持たれる方も多いと思います。家族内での問題はすぐに仕事に悪影響を及ぼすため、転職をする際は家族の同意を得られていることが大事です。

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まとめ

今回は、未経験で経理職への転職を目指す30代の方向けに、転職活動のポイントを解説しました。未経験採用では、20代の方との競争になるのは避けられません。他の求職者との差別化をいかに行うかという視点で対策を検討してみてください。

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