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米国公認会計士(USCPA)の資格は有利?投資銀行も選択肢に!

HUPRO 編集部
米国公認会計士(USCPA)の資格は有利?投資銀行も選択肢に!

USCPAとは米国公認会計士のことですが、取得するまでに時間とコストも高く、持っていて有利かどうかは気になるところです。日本の公認会計士との違いや、USCPAを持っていることで何が評価されるのか、具体的に解説していきます。
また本記事では、就職先として投資銀行という選択肢についても深掘って解説していきます。

USCPAと日本の公認会計士の違い

まず初めにUSCPAと日本の公認会計士の違いについて解説していきます。違いは大きく3点ありますので、それぞれ見ていきましょう。

仕事内容の違い

USCPAは米国企業の監査業務を行い、監査報告書にサインをすることができます。さらにUSCPAはアメリカ以外でも使える資格です。USCPAにはMRA(国際相互承認協定)という仕組みがあり、現地の追加研修などを受ければ、MRA導入国であるカナダ、オーストラリア、香港などで会計士として働くことができます。

しかし日本では会計士として監査業務を行うことはできず、日本の公認会計士資格を取得した人のみが監査業務を行うことができます。

試験制度の違い

USCPAは4択問題で科目合格制です。科目合格の有効期間は18カ月であり、その間に全ての試験科目を合格する必要があります。一方、日本の公認会計士試験は短答式試験と論文式試験に分かれており、それぞれ合格しなければなりません。また、試験言語はUSCPAは問題文も全て当然ながら英語ですが、日本の公認会計士試験では英語が出てくることはありません。

就職先の違い

日本の公認会計士試験に合格した後は、監査法人に就職することが通常です。一方、USCPAに合格した場合は、日本の監査法人に就職することも一般的ですが、日経・外資系の財務部門など多くのパターンが考えられます。

USCPAを持っていると有利な点

以上のようにUSCPAと日本の公認会計士は大きな違いがありますが、USCPAを持っているとどのような点で有利なのでしょうか。4点ポイントがありますので、それぞれ説明していきます。

英語のレベルが保証されること

USCPAの試験に合格するためには、一定レベル以上の英語力が必要です。問題文と選択式回答の文章がともに英語のため、英語ができなければ問題を理解することすらできないためです。USCPSに合格していれば英語で会計実務が可能であるという客観的な証明になります。また、会計や経営に関する英単語も必然的に覚えるようになるため、ビジネスにおいて使いやすい英語です。
USCPAの他に、TOEICやTOEFLといった英語試験の点数も上げておくと、さらに英語レベルをアピールすることができ、より一層有利になるでしょう。

難関資格であるため努力できる人と思われる点

USCPAに合格するためには、個人差はありますがそれなりの勉強時間が必要です。そのため、USCPAホルダーは努力できる人と周りからは思われます。もちろん、資格は取っただけでは意味はありませんので、実務に活かすために日々継続した知識の吸収をすることで面接などでのアピールポイントになります。

アメリカで働くこともできる点

USCPAはアメリカの州ごとに資格の登録が必要です。実際にアメリカで働きたいと考えているのであれば、自分が実際に働ける可能性のある州でUSCPAのライセンス登録をすると良いでしょう。ビザがなければ、直接アメリカの現地法人で働くことは困難ですが、アメリカ企業の日本支社などへ就職し、いずれは現地法人で働けるようになる可能性があります。その際、USCPAのライセンスを持っていれば、監査業務を行うことができますので、通常の人よりもその可能性は広がります。

日系・外資系企業などで活躍することもできる点

日本の企業であっても、企業のグローバル化に伴い、日本の会計基準ではなく、米国の会計基準などで作成された財務諸表を英語で公表しなければならないこともあります。そのような業務において、米国公認会計士の資格や試験に合格していることが、極めて有利になります。

また、日本には、外資系企業が数多くあります。
外資系企業では、一般的に毎月決算報告書を作成して、外国である本国に報告します。そのため、日常の経理業務を英文で行う外資系企業が多く、その仕事には、英語での経理業務ができる米国公認会計士の資格や試験合格していることが、強力に役立つのです。

USCPAホルダーにお勧めの就職先

最後に、USCPA試験に合格した後にどんな企業・監査法人に就職するべきかを解説していきます。

USCPAホルダーにお勧めの転職先

監査法人

USCPAホルダーも日本の公認会計士試験合格者と同様に、監査法人に就職し監査業務を行うことができます。もちろん、パートナーのように監査報告書にサインをすることはできませんが、通常の監査や会計に関する知識は無駄になることはありません。USCPAホルダーであれば、日系のクライアントよりも国際監査部門のように外資系のクライアントをメインに担当する部署に配属されることが多いです。いったん監査法人に勤務しながら次のキャリアプランを考えるのもよくあるパターンです。

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投資銀行

投資銀行とは

投資銀行と聞いても実際何の業務をしているのかピントこない方もいると思います。そこでまず投資銀行とは何かについて解説します。

投資銀行と言っても銀行業というよりは証券業がメインの業務となっています。具体的には、法人向けに資金調達やM&Aのサポートを行ったり、金融商品の売り買いなどを行なっています。

有名な投資銀行としては日経だと野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券。外資系だとゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどが挙げられます。

外資系投資銀行への就職

英語能力、会計能力の両者を備えているUSCPAホルダーは、外資系投資銀行もお勧めです。外資系投資銀行ではクロスボーダーM&Aなどで国際会計知識が特に役に立つためUSCPAホルダーのニーズがあります。また外資系投資銀行は何といっても報酬が高く設定されているため、たくさん稼ぎたいといった方には魅力的な転職先の一つです。外資系投資銀行から、さらにファンドや自分で起業するといったキャリアを歩む人もたくさんいます。

外資系企業のファイナンス部門

外資系企業のいわゆるコントローラーもUSCPAにお勧めです。外資系企業はUSCPAの理解度が高く採用される可能性が高いです。また外資系企業ですので、上司や部下が外国人というのはよくあることです。そのためコミュニケーションやビジネス文書でも英語を使うため、USCPAで勉強してきた英語の知識も忘れずに使うことができます。英語の能力をさらに高めていきたい人にとってもお勧めの就職先です。

スタートアップの管理部門

USCPAの取得後、スタートアップに転職しIPOを目指すという道もお勧めです。USCPAを持っていれば、その後活躍できればCFOになるというキャリアプランもあります。特に外国人がお客様である、スタッフに外国人が多いなど、英語を使う場面が多い業種はUSCPAの需要があります。スタートアップは、人数が少なく、USCPAに関係のない仕事もたくさん担当することになりますが、総合力を鍛えたい人、自分で業務フローを作成したい人にはお勧めできる就職先です。

《関連記事》
USCPAの転職事情については以下の記事で詳しく解説しています。併せてぜひご覧ください。

この記事を書いたライター

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