士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

会計事務所とは?税理士事務所や株式会社の違いなど解説します

HUPRO 編集部
会計事務所とは?税理士事務所や株式会社の違いなど解説します

会計事務所は日本国内に数多くありますが、税理士事務所やコンサルティング会社などとはどのように異なっているのかはあまり知られてはいません。この記事では会計事務所の基本的なサービス内容やどのくらいの会計事務所があるのか、他の事務所との違いを解説していきます。

会計事務所とは

明確な定義自体はありませんが、会計事務所は会計、税務に関するアドバイザリー業務や税務申告、記帳代行、デューデリジェンス、セカンドオピニオン、事業計画策定、経営コンサルティング、など様々なサービスを提供しているプロフェッショナル集団です。会計事務所においても税務申告を行うことが通常であり、会計事務所と税理士事務所はほとんど同じと捉えても良いでしょう。違いがあるとしても税理士事務所の場合、公認会計士資格ではなく税理士資格だけを持った税理士が申告業務を行っているといった形式的な違いに他なりません。

会計事務所の基本的なサービス内容について

会計事務所では上記のとおり、通常様々なサービスを提供しているため実態が見えづらい場合があります。そこで、会計事務所の基本的なサービスを下記のとおり整理してみました。
(1)会計記帳代行
(2)税務申告
(3)財務・税務コンサルティング
(4)M&Aサービス
(5)事業計画策定
(6)所得税、相続税など個人向け税務サービス

(1)会計記帳代行

会計事務所では、会計業務を丸ごと引き受けてくれるサービスがあります。社内に経理部がいない、経理が分かる人がいないといった場合に全て外注できるのはありがたいですよね。会計システムもFreeeやMFクラウドといった最近のクラウド会計システムを使える場合もあり、実現したいことを幅広く相談してみましょう。月次決算についてもお願いをすればサービス提供してもらうことができるため、きちんと月次で自社の経営状態を把握したうえで経営を続けていきたいところですね。

(2)税務申告

株式会社は年に一度、法人税の税務申告を行う必要があります。会計事務所では、この税務申告を代わりに行ってくれるサービスを提供しています。会計事務所に頼むことで税務申告の煩雑さからの解放、節税、税務調査が入った場合の対策など、非常に頼もしい存在となります。

(3)財務・税務コンサルティング

会計記帳代行や税務申告の他にも、数字の提供や作成だけでなく、その数字からどうすれば良いかのアドバイスを求めることもできます。例えば、会計記帳を行った上で、経営上の改善ポイントや節税のアドバイスなど、様々な付加価値提供が可能です。ここは会計事務所によって差がでるポイントでもありますので、会計事務所のメンバーの経歴や質問への回答などを見たうえで発注するかどうかを判断することが大切です。

(4)M&Aサービス

会計事務所によってはM&Aに強い場合があります。M&Aに関する業務は通常多岐にわたっており、買手・売手アドバイザーから、財務税務デューデリジェンス、M&A後の統合プロセス(PMI)コンサルティングなど様々なサービスメニューがあります。株価算定なども提供できる事務所もあり、この買収価格は正しいのかどうかなど不安な場合には、株価のセカンドオピニオンを会計事務所に求めることもできます。M&Aサービスの場合、会計事務所ではなく、コンサルティング会社のように株式会社の形態をとってサービス提供している会社も数多くあります。費用やサービスの質など、メリット・デメリットをきちんと把握したうで、自社の求めに一番合うサービスを選択する必要があります。

(5)事業計画策定

企業は銀行から借り入れる場合や、ベンチャーキャピタルから資金調達する場合、通常事業計画が必要です。単に数字遊びで作成された事業計画はプロから見れば一発で分かってしまいます。きちんとロジックを積み上げて事業計画を策定する必要がある場合は、会計事務所に一度相談してみても良いかもしれません。銀行から借りる際、銀行との打ち合わせに同席してもらう事もでき、銀行の立場からすると信頼感もアップさせることができ、借入の可能性が高まります。

(6)所得税、相続税など個人向け税務サービス

会計事務所は法人だけでなく個人向けにもサービスを提供している場合があります。例えば高額所得者の所得税の申告や相続税申告などです。個人で申告が必要な場合は個人に強い会計事務所を探す必要があります。

会計事務所の基本的なサービス内容について

日本に会計事務所はどのくらいあるのか

税理士事務所と公認会計士事務所を合わせると全国に約3万件程度の事務所があると計算されています(総務省・経済産業省のデータより)。そのうち、約20%は東京に集中しており、企業が東京に集中していることにより比例して税理士・会計事務所も集中しています。会計事務所同士の生き残りも熾烈となってきており、日本の人口減少や簡単クラウド会計、AIの発達により、今後ますます競争環境は激化するものと考えられます。

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:用語解説

おすすめの記事