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内部統制と内部監査の違いとは?難解用語を詳しく解説!

HUPRO 編集部
内部統制と内部監査

内部統制や内部監査という言葉は、ビジネスに関わる人であれば知っておきたい用語です。特に転職を視野に入れている人であれば、内部統制と内部監査の違いはしっかりと理解しておく必要があるといえるでしょう。今回は、この内部統制と内部監査の違いを中心に、内部統制の細かなことや役割について解説していきます。

内部統制の目的とは?

内部統制を設置するには4つの目的があるためです。この4つの目的とは、どのようなものなのでしょうか。ひとつずつみていきましょう。

財務報告が信頼できるものであると証明するため

株主や投資家、銀行に対し開示をしている財務情報に虚偽や不正があれば、その企業の信頼は落ちてしまうでしょう。そこで、内部統制を用いると「この財務情報は正確である」という証明になるのです。

業務における効率が良くなるため

会社がより効率よく動き、利益を多く生み出せるのかを考えることも、内部統制の役割です。情報をデータベース化することや、コストを削減するなどの施策を企業が実施することで、財務状況の悪化を防ぎます。

資産の管理と有効活用をするため

企業には株や特許、現金、人材といったさまざまな資産があります。そして、このような資産を内部統制が管理し、時には有効活用をして、資産を守るという役割を担っています。

コンプライアンスを守るため

企業が信頼と利益を手にするためには、コンプライアンスを守った経営をすることが重要です。内部統制によって、コンプライアンスに違反しているものはないかなど、確認の作業が行われるのです。

内部統制の要素とは?

内部統制の要素は6つあります。内部統制はどのようなものだと位置づけられるのでしょうか。こちらも、ひとつずつ詳しくみていきましょう。

統制活動をスムーズに行う

統制活動とは、企業における仕組みやルールを守り、業務を遂行させることをいいます。そして、この統制活動のために行われる業務が、書類などの多重チェックや職務の文掌です。

情報と伝達を正しく管理する

統制活動により情報を正しく管理し、役員や従業員に伝達します。このように内部統制が関わることにより、業務目標を遂行することが可能になります。

ITの適切な対応をする

現代社会でITを導入することは欠かせません。そのようなITを駆使し、企業の経営目標を達成させるためにも内部統制は役立っています。

リスクに対する対処を行う

企業が事業を経営する時や拡大をする時、リスクを負うことは免れることができません。しかし、内部統制により経営のリスクをしっかりと把握し、常にリスクのコントロールを意識していれば、リスクを最小限に抑えることは可能となります。

モニタリングによるチェックをする

内部統制が正常に機能しているかどうかを監視して判断します。この1つとして内部監査というものがあります。後ほど詳しく解説します。

統制環境を機能させる

統制環境とは、具体的に言えば「その企業の社風」です。内部統制を機能させるには、まず「全従業員が一眼となって企業のルールや仕組みを理解し守り、企業目標を達成しよう」といった意識をもつ必要があります。そして、このような環境を整えるのが、内部統制です。

内部監査との違い

内部監査との違いとは?

これまでにお伝えしてきたように、内部統制を構成する要素のなかに内部監査が含まれています。つまり、内部監査は内部統制の一部なのです。内部監査の役割とは、内部統制とは違い、健全な企業運営を維持することだとされています。一方、内部統制は内部監査とは違う視点から企業を客観的に評価します。内部監査のみでは情報の不正や課題を見逃してしまうことがあり、正確に企業の状況を把握することが難しいため、内部統制があるのです。

つまり、全従業員が企業のルールや仕組みを理解していることが内部統制です。一方、内部監査が正常に機能しているか確認をするのが内部統制です。会社経営に関わる際には、この点の正確な理解は基本だとされていますので、よく覚えておくようにしてください。

どうして今、内部統制が注目されているのか

内部統制が昨今、注目を集めている理由は、日本企業より不祥事が相次いで報告されているからです。不祥事とは、ニュースで連日報道されるような大きなものばかりではなく、従業員による不正報告も含まれます。また、SNSを使った内部告発により企業の不正が発覚することもあります。このようなことを未然に防ぐために、企業の多くが内部統制を強化しているのです。

まとめ

内部統制と内部監査の違いについては、ビジネスに関わる人としては基本の知識だといえます。まだ詳しく理解できていなかったという人は、この機会にしっかりとこの2つの違いを整理するようにしておきましょう。内部統制も内部監査も、今や企業には欠かせないものとなっています。そして、内部統制は企業の大きなリスクを予防できる手段ですので、内部監査の機能とうまく連動させながら正しく機能させる必要もあります。なお、この傾向は今後も変わらないと考えられています。

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