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20代の経理未経験者は転職できる?転職成功のポイントを解説!

HUPRO 編集部
【経理への転職】20代未経験から始めるキャリア・スキルの築き方

未経験から経理としてのキャリアを目指すなら、20代のうちに転職を目指しましょう。経理は実務経験に基づくスキルが重要視される職種であるため、未経験採用は比較的年齢が若い人が重視されるのが実情です。今回はこれから経理職への転職を目指す方向けに、転職活動のポイントを解説します。

経理の仕事内容とは

まず、経理未経験の皆様に向けて、経理の業務とはどのようなものなのかご説明します!
まず、経理職は事業会社の財務状況を管理する重要なポジションです。
基本的な仕事内容は以下の通りです。
日次決算業務
月次決算業務
年次決算業務
また、子会社をもつ上場企業などになると、連結決算などの難しい業務も担当できるようになります。

会社の規模によって業務内容は変わる

先ほども述べたように。経理の仕事内容は会社の規模によっても大きく変わってきます。

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上場企業などの大企業 子会社の連結決算などを含む複雑な経理業務が発生します。売上の規模などが大きいため、基本的にチーム内で分業をして決算業務などを行うことが多いでしょう。
ベンチャー企業 ベンチャー企業は上場を目指すようなフェーズである場合、経理担当の業務も非常に複雑で、重要になってきます。IPO準備中のスタートアップ企業で、上場準備に携わることは今後の経理のキャリアに大きなアドバンテージとなります。
中小企業 中小規模の企業では、従業員数や取引の規模が小さくなるため、1~数人で経理を担当することが多いでしょう。日々の記帳から決算まで、1人で行うこともあるため、経理の業務を幅広く行うことができるのが特徴です。

20代未経験での経理職

20代経理未経験者の業務内容

経理の実務未経験者として入社した場合は、最初の数年間は会計ソフトの入力作業や請求書・領収書のファイリング、銀行振り込み業務といった基本的な経理実務からスタートすることが多いでしょう。特に、現在の経理業務は会計ソフトを使うのが基本になっていますから、このタイミングで習熟しておくことがとても大切です。

経理は1年ごとのサイクルで業務が進んで行きますが、特に重要な業務が年次決算業務です。これは1年間の会社の活動を会計的に評価し、最終的に損益計算書や貸借対象表といった財務諸表を完成させることを目指す業務です。

財務諸表の数値に基づいて、その会社が収める税金の金額や、金融機関からの評価が決まりますので、経理は極めて重要な役割を持った職種であるといえます。特に、「金融機関からどのような評価を受けるか」は会社の資金繰りに直接的な影響を与えますから、最悪のケースでは会社の倒産といった事態を招く可能性があります。こうした業務の性質から、経理には非常に重大な業務が求められます。

数値の誤りは一円単位でも誤差があると信頼性に傷がついてしまう職種ですから、未経験から経理職を目指す方は、ご自身に経理職の適性があるかをしっかりと吟味してから転職活動を始めるようにしましょう。

高度な数学が得意である必要はありませんが、少なくとも数字は見るのも嫌い、プライベートでもお金の管理は苦手…という方は、経理という仕事が本当に向いているかどうか検討してみる必要があります。

20代経理未経験の平均年収はどのぐらい?

未経験の経理職として20代で転職する場合、平均年収は300万円前後です。一方で、実務経験者としての中途採用では、年収500万円〜での初年度年収を得られるケースも少なくありません。

経理職の年代別平均年収は以下の通りです。
20代 300万円前後
30代 400万円前後
40代 500万円前後
50代 600万円前後

また、基本的には企業規模の大きい企業の求人ほど、求められる実務スキルが高くなる分、平均年収も高くなる傾向があります。経理は実務経験者が重視される職種ですので、「未経験者」をいかに早く卒業するかが年収アップのポイントと言えるでしょう。

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20代経理未経験の平均年収

20代の経理への転職の現状とは

経理への転職は20代未経験でも可能?

現在は若手労働力の減少による売り手市場と言われています。それに伴い、経理の未経験者に対する間口も広がっている状況です。20代の未経験者向けの採用を積極的に行っている企業は多くあります。

20代のうちであれば、経理業務の経験がなくても最低限の簿記などの知識と何より意欲を持っていれば、十分チャレンジできる条件が整っています。

特に未経験者でも「これからモノになるかも」と思われやすい条件というのには、どうしても年齢が入ってきます。経理職については「これ」という専門資格がないため、どうしても実務経験が必要なのですが、30代以降で全く実務経験がないとかなり厳しいと言わざるを得ません。ですが、20代であれば「これから勉強します」が通じるのです。

すでに社会人としての経験がある20代の方が、これから未経験で経理への転職を目指すなら、中小企業の求人を狙うのが基本になるでしょう。

20代はポテンシャル採用されやすい

新卒で入社した会社が合わなかったり、入社して初めて自分が仕事をどうやってしていきたいかという事に気が付いたりした方も多いと思います。

例えば、
・バリバリ働きたいと思っていたけれど、ワークライフバランスを考えるようになった
・営業部門に配属されたけど、ノルマにうんざり
・転勤したくない
・しっかりとゴールのわかる仕事がしたい

などなど……氷河期を乗り越えて働いている諸先輩方からすれば「そんな理由で」と思われるかもしれませんが、逆にこれまでの常識が通用しなくなっているのがこれからの働き方。

不満からだけでなく、自分の人生をこれからどうしたいかという目標を持った時に、今の生活を続けていったらそれが得られるかどうか考えてみて「難しい」ということであれば、周りの声は気にせず転職を考えるべきでしょう。

近年はそもそも若手の数が少なくなっています。20代という年齢は一番ポテンシャル採用してもらえる時期です。専門性を養える職種で経験を積むための転職をするのであれば、一日でも早く転職活動をはじめるべきといえます。

簿記2級を取得していれば採用で有利になるケースも

経理は所属する企業によって求められる実務スキルが非常に偏るのが特徴です。当然ながら、高度な実務スキルが求められる企業ほど平均年収は高くなります。具体的には、上場企業を中心とする大手企業では、公認会計士の監査にも耐えうる高度な会計・税務知識が求められます。

さらに、これから上場を目指す段階の企業においては、社内の内部管理体制の構築を目指して高度な経理実務に対応できる人材を高年収で募集しているケースもあります(求人サイトでは上場準備中企業などの条件で絞り込みをかけるとこうした求人を見つけられます)経理職として高年収を目指すなら、高度な実務知識が求められる求人を狙って応募するのが大切です。

実務未経験者の採用条件としては簿記2級の知識が求められるケースが多いですが、検定そのものに合格していなくても採用される可能性があります。ただし、応募者が多い企業においては書類選考の足切りとして簿記資格の有無を設定している場合もあるようです。

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20代未経験者が経理の転職をするときのポイント

キャリアパスをしっかり描く

経理未経験の20代で経理職を目指す場合、経理になった後自分がどうしたいのかキャリアパスをしっかり描いた上で面接に臨むようにしましょう。面接の際、今後のキャリアパスは必ず聞かれます。いざその場になって詰まってしまうことがないよう、事前に準備をした上で挑むことが重要です。

経理のキャリアパスとしては管理職になることを始めとして、子会社管理や工場管理、また海外支店の担当など多岐にわたります。もしキャリアパスとして海外支店の担当や海外出向を希望するのなら、英語や中国語などの語学を身に付け、「経理の経験以外は担当となる要件を満たしている」ことをアピールしましょう。そうすることで、不足している要件が経理の実務経験だけであること、また20代のうちに経理の実務経験さえ積めば、描いているキャリアパスを今後実現させられることを相手にしっかりと伝えることができます。

「専門性」を身につける

経理は実務経験が重視される職種。そのため、未経験で経理を目指すのはなかなか厳しいものがあります。その厳しさを緩和してくれるものが、資格です。経理を目指される方でしたら、経理の求人情報をご覧になったこともあるでしょう。そこに「日商簿記2級」の文字を目にした方は多いのではないでしょうか。

日商簿記とは、日本商工会議所が主催している簿記実務検定試験のことです。そこでの簿記2級の資格が、経理として最低限の知識があるかどうかの目安として求人票によく記載されているのです。実務経験のある方でしたら持っていなくても問題はありませんが、未経験から経理を目指される方はまずこちらの資格取得を目指してください。日商簿記2級の資格を持っていれば、経理職に就ける確率がぐっと上がります。

社会人として、いざという時にいつでも自分を養えるようなスキルを持っていることは強みになります。例えば弁護士や公認会計士といった国家資格もそうですが、資格として目に見えなくても、企業間で共通して必要な業務の専門家も需要が高いため、目指す人が増えているのです。

どんな会社にもある業務といえば「人事」もそうですが、未経験でも採用の敷居がある程度低いものは「営業」と「経理」があげられます。営業は様々な商品を扱うため、業界では慣習が異なることが多いですが、経理は業種を問わず、基本的に業務内容は同じ。簿記は世界の共通言語とも呼ばれるほどで、決められた会計ルールに従って作業をすることになります。

さらに、経理職の強みは、専門職といいつつも、その時の景気の良い業種への転職が比較的容易なことです。不景気の時代といっても、全ての業種がマイナス成長かというとそうではなく、延びている業界は必ずあります。
そうした業界に転職しやすいのも、経理職がどこでも使える技術だからと言えるのではないでしょうか。

会計事務所で経理の実務経験を積むのもおすすめ

また、会計事務所(税理士の事務所)などでも20代未経験の方向けの正社員採用求人が多くあります。会計事務所への転職を目指す人の多くは税理士試験の受験生ですが、中にはそうでない人もいます。会計事務所の実務では経理や税務に関する高度な経験を豊富に積むことができるので、選択肢に入れてみる価値はあるでしょう。

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一方で、大手企業の経理採用では基本的に新卒採用が中心になりますから、新卒以外の人が採用されるケースは非常に限られています(第二新卒枠などで転職活動できる人なら可能性はあります)

最終的に大手企業の経理職として働くことを目指している方は、中小企業の経理職または会計事務所に未経験者として転職し、ある程度の実務経験を積んでから中途採用枠での転職を目指すのが良いでしょう。

・20代で経理未経験者を歓迎している求人を探す
・簿記資格を取っておく
・転職エージェントを利用する
・エクセルやPCのスキル身につけておく

職務経歴書と履歴書の書き方

経理の転職は職務経歴書や履歴書が非常に重要となってきます。特に、これまでの資格や業務経験などが見られることが多いため、簿記などの資格取得した年月日や資格名もきちんと
記入しましょう。
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まとめ

今回は、これから未経験で経理への転職を目指す20代の方向けに、経理職としてのキャリアの積み方や転職活動のポイントを解説しました。経理職は所属する企業の規模と、求められる実務スキルによって評価が大きく変わる職種です。(つまり稼げるお給料の金額が変わります)

未経験で経理への転職を目指すなら、目先の年収にこだわることも大切ですが、どのような実務経験を積むことができるのかをよく見極めることが、長期的にみてあなたのキャリアにプラスにつながる可能性が高いでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を書いたライター

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