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勘定科目の決め方は?会計ソフト初期設定中の方必見の重要ポイント

HUPRO 編集部
勘定科目

どんな取引に対して、どの勘定科目を設定するかは、企業が会計処理のルールを決める上で最も重要な作業と言えます。勘定科目は、企業の実情に応じてある程度自由に決めることができます。その一方で、決め方を間違えると後から修正するのは難しいです。今回は勘定科目の決め方について、具体例を紹介と共に解説します。

勘定科目の決め方に明確なルールはない

最初に理解しておくべきことは、「中小企業の場合、勘定科目の決め方には明確なルールはそもそも存在しない」ということです。中小企業者の場合、会計のルールで最低限守らなくてはならないことは、「収入を残らず決算書に計上して、最終的に税金をきちんと納めることだけ」だからです。

例えば、得意先を訪問するために払った電車代を、「旅費交通費」という勘定科目を使って処理しても、「電車賃」という勘定科目を使って処理しても、このどちらもが費用項目であるなら最終的に納める税金の額は同じです。納めるべき税金を正しく納めているのであれば、税務署が文句を行ってくることはありません。

「収入から経費として使った支出を差し引きして利益を計算し、その利益に基づいて税金を計算する」という基本的なルールさえ守られているのであれば、「どの収入や支出を、どの勘定科目に当てはめるか」は企業側の自由に任されていると言えます。

勘定科目を決めるときの基本的な視点

とはいえ、何のルールもなしに日常の会計処理をしていくのでは業務に混乱が生じますし、効率的な業務運営ができなくなってしまいます。また、一旦決めた勘定科目を後から変更してしまうと、正しく期間損益を比較することが難しくなってしまうでしょう。

例えば、「去年は接待交際費の勘定科目を使って処理していた支出を、今年は会議費の勘定科目で処理する」というように安易に変更してしまうと、「今年と去年で接待費用の出ていき方がどう違うのか」ということを正しく判断できなくなってしまいます。こうしたことを避けるためにも、勘定科目をこれから決めるときには、ルールを明確に決めて、それを遵守する形で日常の会計処理をしていくことが大切です。

具体的には、以下のような視点を持って勘定科目を決めていくと良いでしょう。

勘定科目の5つの分類

勘定科目は、おおまかには以下の5つの種類に分類することができます。それぞれ会計上は正確な定義がありますが、ここでは大まかにイメージできるようにしておきましょう。

・資産 :企業にとってプラスの財産
・負債 :企業にとってマイナスの財産
・純資産:株主から出資されたお金と、過去に得た利益の積立て分
・費用 :事業活動のために出て行ったお金
・収益 :事業活動によって入ってきたお金

例えば、会社の金庫に入っているお札は「現金」という勘定科目を使うのが一般的ですが、これは上の分類では「資産」にあたります。

一方で、会社が外部の得意先から「この商品が欲しい」と注文を受けたときには、その事実をもって売上が上がったと判断し、「売上高」という勘定科目を使って記録します。これは上の分類では「収益」にあたります。このように、会社が事業活動をしていくにあたって直面するさまざまな取引をイメージし、勘定科目を決めていくと良いでしょう。

仕訳

いったん決めた勘定科目はルール化して安易に変更しない

勘定科目を決めるときには、「こういう取引があったときには、この勘定科目を使う」といったように、その都度処理方法を明文化して社内ルールとして共有していくことが大切です。上でも見たように、「どの勘定科目を使うか?」の判断がそのときどきで変わると、正しい期間損益の比較ができなくなってしまうからです。

その都度別の勘定科目を使っても税金の計算は正しくできるかもしれませんが、せっかく決算書を作成するのであれば、決算書が経営判断にいかせる形で完成するようにしておくのが適切です。なお、資産・負債・純資産の3つは貸借対照表を作成するために使う勘定科目です。一方で、費用と収益の勘定科目は損益計算書を作成するために使います。

変動費と固定費

会社が事業活動のために支払ったお金は、「費用」の勘定科目を用いて処理していきます。この費用には、大きく分けて「売上高に応じて支出額が変動するもの」「売上高によらず一定額が出ていくもの」の2つに分けられることも理解しておきましょう。

例えば、テレビCMやインターネット広告を出稿するための支出は、売上高に直結する費用になることが多いでしょう。この場合、広告費は変動費としての側面が大きくなります。

一方で、道路に立てている看板設置のための費用は、売上高の増減によらず一定額が出ていきます。この場合の広告費は固定費としての側面が強くなります。

会計のルール上はいずれも「広告宣伝費」の勘定科目を用いてとして処理するのが適切ですが、決算書から事業の実態がよくわかるようにしたいのであれば、この2つは別々の勘定科目にしておくのが適切です。「この支出は売上に直結するかどうか」を意識して勘定科目を決めるようにすると、経営判断に役立つ決算書を作ることにつながります。

まとめ

今回は、勘定科目の決め方について解説しました。企業が行う取引について「どの勘定科目を設定するか」は、最終的に出来上がってくる決算書の内容にダイレクトに影響を与えます。決算書のもっとも重要な目的は税金を正しく計算することですが、それだけに留めておくのはもったいないです。本文で紹介した「勘定科目を決めるときの基本的な視点」を参考に、ぜひ経営判断に役立つ決算書や試算表が作成される仕組みを構築してみてください。

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