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会社設立すると登記後にも多くの手続が必要!詳しく解説します

HUPRO 編集部
会社設立は登記後にも多くの手続が必要!

独立していよいよ会社を設立という時に、登記まで終わったらホッと一息とはなりません。実は会社設立は、登記後~開業までに行わなければならない手続がかなりたくさんあるのです。本記事では、会社設立の登記後から開業までに必要な手続について解説します。

登記後に必要な手続とは

会社の登記申請が完了した後も実はいくつかの手続が必要です。しかもそれぞれ別の場所に申請する必要があります。

(1)法人口座の開設
(2)税務署への届出
(3)市町村役場への届出
(4)年金事務所への届出
(5)ハローワークへの届出
(6)労働基準監督署への届出

このうち(6)労働基準監督署への届出については、従業員をすぐに雇用する場合のみ必要となりますので、1人法人の場合は不要です。しかしそれでも最低5箇所での手続をこなさなくてはりません。
次の項から順に説明していきましょう。

(1)法人口座の開設

法人名義での金融機関の口座を開設します。法人口座の開設には審査があり、1~2週間ほど時間がかかるので、早めに対応しましょう。

・登記事項証明書
・定款
・会社印
・代表者の印鑑証明証
・代表者の実印
・代表者の身分証明証
・会社の運営実態がわかる資料(ある場合)

そのほか、金融機関によって確認書類を求められる場合があります。昨今のマネーロンダリング規制を受け、法人口座開設は事業内容が不明瞭だと審査が通らない場合があります。可能な限り、会社の実態を説明できる準備をして臨みましょう。

(2)税務署への届出

税務署に届出すべき書類にはいかのものがあります。それぞれ設立後に届出期限があるので注意しましょう。届出先は、会社の本店所在地がある地域を管轄する税務署です。

【届出が義務の書類】

法人設立届出書 設立後2ヶ月以内
給与支払事務所等の開設届出書 設立1ヶ月以内

【届出が条件を満たした場合もしくは任意の書類】

青色申告の承認申請書 設立後3ヶ月以内か、最初の事業年度終了日で早いほうの前日までの提出
源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書(給料の支給人員が9人以下の場合) 提出した翌月から適用される(期限なし)
棚卸資産の評価方法の届出書(任意:提出しないと「最終仕入原価法」となる) 最初の事業年度の終了の日から2カ月以内
減価償却資産の償却方法の届出書(任意:減価償却を「定額法」で行いたい場合) 最初の事業年度の終了の日から2カ月以内
消費税簡易課税制度選択届出書(任意:資本金が1000万円以上で簡易課税が有利な場合) 最初の事業年度の終了の日まで
消費税課税事業者選択届出書(任意:免税事業者で消費税の還付を受けたい場合) 最初の事業年度の終了の日まで

(3)市町村役場への届出

本店所在地に該当する市町村役場に、法人設立の届け出を設立後1ヶ月以内に行う必要があります。
書式や提出方法などの手続は、市町村によって異なりますので、詳しくは各市町村に確認してください。東京23区の場合は都道府県税事務所へ、それ以外の場合は都道府県税事務所と市町村の法人住民税課の両方に届出する必要があります。

登記後に必要な手続とは

(4)年金事務所への届出

会社を設立したら、構成員の人数に関わらず健康保険・厚生年金の適用となります。

健康保険・厚生年金保険新規適用届出書 設立後5日以内
健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届出書 被保険者資格を取得した日から5日内
健康保険被扶養者(異動)届 被保険者に扶養者がいる場合に必要。被保険者資格を取得した日から5日内

(5)ハローワークへの届出

すぐに従業員を雇用する場合は、ハローワークと、労働基準監督署への届け出が必要です。

<td雇用保険適用事務所設置届</td>
適用事業所設置届 従業員の雇用後10日以内
適用事務所になった翌日から10日以内
雇用保険被保険者資格取得届 適用事務所になった翌日から10日以内

(6)労働基準監督署への届出

労働保険の保険関係成立届 従業員を雇用した日の翌日から10日以内
労働保険概算保険料申告書 従業員を雇用した日の翌日から50日以内
適用事業報告書 従業を雇用した際

会社登記後の手続は専門家への依頼がおすすめ

登記が終わったら、一日でも早く開業して業務をスタートさせたいというのは、経営者として当たり前に考えることだと思います。
しかし、ざっと見ただけでも、登記が終わってから開業までにしなくてはならない事というのは、とても多く、かつ細かいので、全ての手続を自分一人で行おうとすると、慣れない作業による書類不備や添付書類漏れなどで業務開始までのスケジュールに狂いが生じてしまうことも。
公的機関への届け出以外にも、お世話になった方へのお礼や開業のご挨拶、営業活動など、本業でのやるべきこともあるので、こうした作業に多くの時間を割くことも難しいのではないでしょうか。
費用は掛かってしまいますが、弁護士や税理士、司法書士、社会保険労務士など専門家に相談した方が、スムーズに開業に向けて始動することができます。ぜひ検討してみてください。

この記事を書いたライター

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