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公認会計士が転職でかなえるワークライフバランス

HUPRO 編集部
公認会計士が転職でかなえるワークライフバランス

公認会計士試験に合格した人は、そのほとんどが4大監査法人に就職します。しかし監査法人の仕事は、どうしても企業の決算時期が重なりがちのため、繁忙期は午前様が当たり前。公認会計士がワークライフバランスを充実させるにはどうしたら良いのでしょうか?
本記事では、公認会計士が転職でワークライフバランスを整えることができるのかどうかについて解説していきます。

自分にとってのワークライフバランスとは何かをよく考えよう

「ワークライフバランスを大事にしています」という企業アピールは昨今よく見ますが、企業によってその捉え方は様々です。

例えば、いま独身で趣味や余暇を充実させたいという方は、「なるべく残業が少な目で、有休が取りやすい環境」が良いかもしれません。
「残業少な目」といっても、今まで月に40時間働いていたら20時間の残業の職場はワークライフバランスに優れた職場だと思えるでしょう。

また、子育てを優先したい方は、産休・育休が取れて、時短勤務を受け入れてくれて、子供の成長につれて元のキャリアに戻してくれることがワークライフバランスと言えるかもしれません。

いずれにしても、現時点からどうなったら自分のワークライフバランスは充実するのかという具体的な希望を明らかにするところから始めましょう。

公認会計士の労働環境については以下の記事でも解説しています。併せてぜひご一読ください。

ワークライフバランスが比較的整いやすいのは大手事業会社

公認会計士の就職・転職先で近頃人気なのは大手上場企業、外資系企業などです。これらの会社では、財務部にて決算・開示・監査法人対応業務といった高度な会計知識が求められる業務があるため、公認会計士の人材はオーバースペックではなく求められています。

大手事業会社に入社すると、公認会計士の資格での監査業務はなくなりますが、今までの実務経験と知識を活かして働くことになります。あくまで一社員のため、給与体系も資格手当が付くくらいで同じ年代の人と変わらない位になりますが、福利厚生も充実しており、政府主導の働き方改革については真っ先に実施しなければならないため、結果的にワークライフバランスが整いやすくなります。

事業会社であっても、これからIPOを目指すベンチャーなどは上場準備で多忙なので、会社によって様々ではあります。また外資系企業は監査法人に近い形の福利厚生ですが、企業によって休暇の取得などについて違いが大きいので、一概に比較することはできないのも事実です。

監査法人でのワークライフバランスは?

大手監査法人

Big4監査法人など大手監査法人ではイメージ通り、繁忙期は激務になることが多いため、ワークライフバランスは取りにくいです。
一方で閑散期は残業が少なかったり、長期休暇が取れたりとメリハリのある忙しさであったり、福利厚生はしっかりしています。また近年は監査法人でも働き方改革が実施され、労働時間も短縮されるといった取り組みもなされており、今後はワークライフバランスについても改善が期待できるかもしれません。

中小監査法人

中小監査法人は大手に比べて比較的ワークライフバランスが取りやすいケースが多いです。その理由として中小監査法人はクライアントの規模が小さかったりする為です。しかし人員不足のため大手同様、激務になるところもあるのでこちらも法人によって異なると言えるでしょう。

大手監査法人からの転職を希望する方も、初めから監査法人を除外せずに中小監査法人も候補に入れてもいいかもしれません。

ワークライフバランスを重視すると年収が下がる?

ワークライフバランスを重視すると、残念ながら年収は下がる傾向にあります。それは、多くの公認会計士が所属するBIG4と呼ばれる監査法人が、基本的に年収が高めというところからも来ています。

いま働いているところよりも、残業時間が少なく、休暇が取りやすい所に行くのですから、年収が下がるというのはある意味必然と言えるかもしれません。
しかし、キャリアを考えたら、一旦年収を下げたとしてもこれから上がる見込みのところを目指すなど、ワークライフバランスを考える転職では、企業研究も含めた、戦略的な転職活動が必要とされます。

近年では、激務と言われる監査法人でも「働き方改革」を受けて労働時間の短縮や制度の充実を図るところも増えています。年収が下がることを危惧するのであれば、転職をせずにしばらく待ってみるというのもアリです。

ワークライフバランスの取れた監査法人や企業に転職するには

もともと一般事業会社など他業種を経験してから公認会計士試験を突破して監査法人に入った方なら、ある程度他の業界のこともわかっているかもしれません。
しかし公認会計士の合格者データから見ると、多くは大学などの学校に在籍中に合格し、そのまま新卒で監査法人に入るというルートが半分以上を占めています。
つまり、就職活動自体の経験もあまりない方が多いのではないでしょうか。

そのまま自己流で転職活動を行うというのは、地図も羅針盤もないまま大海原に漕ぎだすようなもの。大企業ほどホワイト企業をアピールしますが、実態はホワイト部門とブラック部門が存在しているというのは良くある話です。自分の配属先になるであろう経理部や財務部の実情がどうであるのかというポイントを絞った情報収集を行う必要があります。

そんな方におすすめなのが転職エージェントの活用です。
自分の転職市場での価値を確認し、転職希望先の有給消化率やワークライフバランスをどれだけ重視してくれるかなど、自身の希望を伝えた上で力になってくれる転職エージェントに相談することをおすすめします。

転職エージェントは、求人情報を紹介する前に実際に企業担当者と面談しているケースが多いので、求人情報やWEBサイトに載っていない情報を持っていることが多く、こちらから面接で聞きにくいことも確認してくれます。
登録やカウンセリングは基本的に無料なので、まずは相談してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いたライター

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