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社会保険労務士を目指す女性が知っておくべき年収事情

HUPRO 編集部
社会保険労務士を目指す女性が知っておくべき年収事情

女性の場合、出産や育児などのライフイベントが働き方に大きく影響します。女性が社会保険労務士資格を取得する場合、どのような働き方が想定されるのか、その年収はどのようなものなのかを知っておくことが、社会保険労務士資格取得を考える際の検討材料となります。今回は、これから社会保険労務士資格を目指す女性が知っておきたい年収について解説していきます。

社会保険労務士とは

社会保険労務士の役割

社会保険労務士とは、人材に関する専門家であり、「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を目的として業務を行います。全国社会保険労務士連合会
具体的には、法律に基づく健康保険、国民・厚生年金、雇用保険、労働者災害補償保険(労災保険)の手続きや人事管理全般に関するコンサルティング、労働問題の解決などの役割を果たしています。

女性が活躍できる社会保険労務士

このように、社会保険労務士には事務手続きの仕事も多く、きめ細かさや丁寧さが求められます。その点が女性に向いているといわれ、女性の事務処理能力の高さが期待されています。また、働く女性が増えていく中で、それらの女性をサポートする立場としての女性の社会保険労務士の需要も増しており、今後もニーズが高くなる傾向にあります。

女性の社会保険労務士の目指し方

社会保険労務士資格の取得方法

社会保険労務士になるには、年に1回行われる社会保険労務士試験に合格する必要があります。社会保険労務士試験オフィシャルサイトで受験資格を確認し、自ら応募をする必要がありますので、情報を見逃さないようにしましょう。

社会保険労務士試験の受験資格

社会保険労務士の受験資格に年齢の制限はありませんが、「学歴」「実務経験」「厚生労働大臣が認めた国家資格」の3点のいずれかの条件を満たしておく必要があります。概要としては四年制大学を卒業、もしくは労務に関する実務経験3年以上があれば受験資格を満たす可能性があります。詳細は社会保険労務士試験オフィシャルサイト受験資格・事前確認に記載がありますので、自分が当てはまるかどうかは必ず事前に確認しましょう。

2020年度の社会保険労務士試験

2020年度の社会保険労務士試験の詳細は、令和2年4月中旬に公示予定とされており、受験案内の請求方法については、令和2年3月上旬に案内予定となっています。情報は社会保険労務士試験オフィシャルサイトに掲示されますので、忘れずに確認し、受験案内の請求をしましょう。

社会保険労務士試験合格者の傾向から見る女性の社会保険労務士の目指し方

社会保険労務士試験合格者の男女比

2019年度の社会保険労務士試験合格者の男女別構成は男性(64.3%)、女性(35.7%)となっています。司法試験や税理士、司法書士、行政書士などの他の資格試験において女性の合格者比率が3割を超えない中で、社会保険労務士の女性の合格割合は比較的高いものとなっています。よって、社会保険労務士は女性でも目指しやすい資格であると言えます。

社会保険労務士試験合格者の年齢

2019年度の社会保険労務士試験合格者の年齢別構成は20歳以下(8.2%)、30歳代(33.1%)40歳代(31.5%)、50歳代(18.8%)、60歳以上(8.4%)となっており、最年少が20歳、最高齢は75歳となっています。社会保険労務士試験には年齢制限はなく、また、働き盛りの30歳代や40歳代が多くを占めることからも、女性のライフイベントに合わせたタイミングで取得を目指すことができると考えられます。

社会保険労務士試験合格者の職業

2019年度の社会保険労務士試験合格者の職業別構成は会社員(58.9%)、無職(13.4%)、公務員(7.7%)、団体職員(5.2%)、自営業(4.3%)、役員(3.1%)、学生(0.5%)、その他6.9%となっています。圧倒的に会社員が多くを占めており、仕事をしながら取得を目指すことができる資格であることから、仕事やプライベートと両立しながら資格を取得することも可能です。

社会保険労務士の女性の年収

社会保険労務士の平均年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の平成29年度の発表によると、雇用されている社会保険労務士の月額平均給与は30.3万円、年間の賞与は103.3万円となっています。同じ士業である弁護士が月額平均給与63.5万円、年間賞与267.0万円、公認会計士・税理士が月額平均給与61.7万円、年間賞与212.3万円であることと比較すると低い水準となります。これは社会保険労務士が資格取得後も一般事業会社の人事部などで、自社の通常の事務の仕事をしているケースが多いためと考えられます。

社会保険労務士の女性の年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の平成29年度の発表によると、雇用されている社会保険労務士の場合の月額の給与は、男性は月30.6万円、女性は月30.1万円が平均となっています。また、賞与は、男性は年間95.0万円、女性は年間108.2万円を受け取っていると発表されています。男女間の差が少なく、賞与も含めて考えると女性のほうが年収が高くなることもあると考えることができます。

女性が社会保険労務士として年収アップを目指すには

社会保険労務士として女性が年収アップを目指す際に、人事部などで自社の仕事のみに携わる場合は、自社の制度に則り上の役職を目指すなどの手段が考えられます。大きく年収を上げるためには社会保険労務士として開業する手段がありますが、顧客の確保ができない場合は不安定かつ低収入になるなどのリスクも伴います。

女性が社会保険労務士の資格を取得するメリット

家族や身の回りの生活に役立てることができる

社会保険労務士の仕事は対象の顧客や社員のライフプランに密接に関係しています。その知識は当然自身のライフプランにも活かすことができます。家族や自身の働き方や働く環境、加入する社会保険を、社会保険労務士として正しく捉え理解することで、適切な対処が可能となり、生活に役立てることができます。

一生の資格として有効に使うことができる

社会保険労務士の資格は登録しない限り費用が掛かることはなく、資格を取得した後に業務を行わなくとも資格が失効することはありませんので、一生使える資格であるといえます。一度試験に合格すればいつでも業務を開始することができるため、育児などのライフイベントに合わせて仕事に活用することができる資格です。

ブランクがあっても再就職しやすい

国家資格である社会保険労務士は専門性が高いため、就職先を見つけやすいというメリットがあります。また、様々な雇用形態があるため、家庭との両立を目指しながら短時間で働き、状況に応じてフルタイムに切り替えることも可能です。さらに、開業することによって自分のペースで仕事をすることも可能な資格であると言えます。

さいごに

社会保険労務士の年収は男女の差が少ないため、女性が活躍しやすい仕事であるといえます。また、資格取得の際も仕事をしながら取得が可能であり、一度取得をすると一生の資格としていつでも活用することができます。よって、出産や育児などのライフイベントに合わせた再就職がしやすく、女性におすすめの資格となっています。

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