士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

公認会計士は20代のうちにどこに転職するべきか

HUPRO 編集部
公認会計士は20代のうちにどこに転職するべきか

公認会計士の試験に合格し監査法人に勤めて数年経過すると、監査業務に飽きてくる人が出てくる時期です。監査業務以外のことも経験した方が良いのでないか、そう考えるのも当然です。監査法人は安定している業界ではあるものの絶対ではありません。会計士が20代で転職する際は、どこに転職するべきなのでしょうか。

会計士は20代のうちに転職するべきか

公認会計士の試験合格者は平均年齢25歳、最低年齢は18歳、最高年齢は62歳です。ここでは平均年齢の25歳で会計士試験に合格し監査法人に入所した例を考えてみましょう。25歳で入所し4年程度実務経験を積んでいると、修了考査にも合格しシニアスタッフに昇格している人がほとんどでしょう。ある程度、監査業務も一通り経験しており、中には主査を任される人もいると思います。もし、あなたが今後、30年超監査業界でご飯を食べていたいなら、20代で転職することはお勧めできません。監査法人は狭い業界です。出戻りはもちろんできますが、最速でパートナーを目指すような人は監査法人に骨を埋めるつもりで仕事をするべきです。一方、監査業務以外、例えばコンサルティング業界、税務、ベンチャー企業、一般企業も経験したい方は、すぐにでも転職するべきです。なぜなら、監査業務の経験はもちろん他業界にも通用する部分は多いですが、会計士の独占業務ということもあり、独特な部分も多いためです。若ければ若いほど、監査法人以外の雰囲気にも柔軟に合わせることができます。

20代のうちに転職すべき業界

それでは20代の公認会計士はどこに転職するべきでしょうか。転職先は数多くあり、ビジネスの世界では20代は今後のキャリアを決定づけることもある非常に重要な時期です。転職先を考えるにあたり、一番重要なポイントは、あなたが将来何をやっていたいかと考えることです。例えば将来は公認会計士として独立したい場合、起業したい場合、CFOになりたい場合、一般企業でキャリアアップしたい場合、それぞれ転職すべき業界は異なるでしょう。

将来独立したい場合の転職先

20代の会計士が将来独立したいと考えている場合、転職にお勧めなのは税理士法人または税理士事務所です。会計士として独立する場合の多くは税理士資格も登録し、税理士業務を行っている場合が多いです。会計士だけで独立する場合、監査法人の設立、財務デューデリジェンス、株価算定、内部統制支援、などありますが、税務顧問のように定期的に収入を得られることが少ないです。スポットでプロジェクトとしてまとまった金額が入ってくるような業務の場合、特定のクライアントのつながりが事前にない場合は、一定期間、無報酬で生活をするリスクもあります。そこで、将来的に独立した際に安定的な収入を得るためにも、税理士法人で税務の勉強をしながら独立の準備をすることが一番の近道となります。

将来起業した場合の転職先

あなたが起業したいビジネスが決まっているのであれば、すぐにでも起業するべきです。資金がなくても今はベンチャーキャピタルからの調達、銀行借入、クラウドファンディングなど様々な資金調達方法が用意されています。起業したいと思っているが、何をしていいか分からない場合にはどうするべきでしょうか。そのような人は、戦略コンサルティングや投資銀行に転職してみることをお勧めします。戦略コンサルティングや投資銀行の業界は短期的にけた違いのアウトプットを求められる業界であり、成果を出せないとすぐにクビになってしまうような厳しい業界です。そこで一定期間修行をしたのちに、しっかり自分の考えをまとめられたのちに起業すると良いでしょう。同期にも優秀な人が多いため、起業の仲間探し目的でもお勧めです。

将来的にはCFOになりたい場合の転職先

将来的にCFOになりたい場合は、複数の転職先が考えられます。FASのような財務コンサルティングに転職し財務デューデリジェンスや株価算定、資金調達系のプロジェクトに携わり、数多くのCFOと話す機会が多いことで勉強になることも多いです。また、ベンチャー企業に就職し財務だけでなくIR、法務、事業戦略、採用など様々な業務に触れてみるのも良いでしょう。ベンチャー企業に転職し、そのままそのベンチャー企業のCFOに昇格できるチャンスもあります。ベンチャー企業は若い企業が多いため、20代という武器を持っているうちに転職できれば、大きな財産となります。

一般企業でキャリアアップしたい場合

公認会計士の資格を取りながら一般企業に就職しそこでキャリアアップを目指している人は数多くいます。一般企業の良いところはジョブローテーション制を敷いていることであり、財務だけでなく事業サイドや他の管理系部門など様々な業種を経験できる点が面白い点です。転職してみたい一般企業がある場合は、20代のうちにすぐに動かれることをお勧めします。30代になってしまうと一般企業も即戦力を求めるようになるため、ある程度ポテンシャル採用の枠も残されている20代での転職は優位に働きます。

《関連記事》
公認会計士の転職先とは?監査法人から転職するときのポイントを解説

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:転職・業界動向

おすすめの記事