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監査トレーニーって何?採用基準や仕事内容、キャリアパスを解説

公開日:2020/1/22更新日:2026/10/15
監査トレーニー制度とは?メリット・デメリット、その後のキャリアも紹介!!

監査トレーニーとは、公認会計士や米国公認会計士(USCPA)に合格前の段階から監査法人で働き、働きながら公認会計士合格を目指す人を指します。またそのような人たちを積極的に採用する制度を監査トレーニー制度といいます。

本記事ではどのような監査法人で監査トレーニーの採用をしているのか、その採用基準、仕事内容について詳しく解説していきます。

監査トレーニー制度とは

監査トレーニー制度とは、公認会計士や米国公認会計士の試験合格を目指す監査トレーニーを対象として、監査法人が雇用して試験合格に向けてサポートする制度を指します。

監査トレーニー制度は、最近の働き方改革や人手不足が関係し、試験合格前から人手を確保しておき、合格後はそのまま監査法人で働いてほしいという需要から発生した制度です。
受験者側からしても、無職で公認会計士試験を受けるよりは、給与ももらえてその上監査法人の仕事ができる仕組みですので、お互いに理にかなった制度であると言えます。

監査トレーニーの仕事内容は?

監査トレーニーの主な仕事内容は、監査業務のサポート全般です。難易度の高い業務を任されるケースは少なく、具体的な業務内容としては以下の例があげられます。

・監査調書の作成補助、整理
・預金、売掛金、買掛金などの残高確認の補助
・財務データの整理や集計
・クライアントの会計データの加工、集計、分析
・残高確認状確認状の管理、発送手配
・監査に関連する書類のチェック

上記の実務を通じて、監査業務で必要な基礎的なスキルやコミュニケーション能力が身につけられます。

監査トレーニーを募集している監査法人

監査トレーニーは全ての監査法人で募集しているというわけではなく、むしろ少数派といえます。ではどのような法人が募集しているのでしょうか?
ここでは、大手監査法人として知られるBIG4の四法人と中小監査法人について募集状況を見ていきましょう。

BIG4①:EY新日本有限責任監査法人

EY新日本有限責任監査法人は2025年現在、BIG4で唯一、監査トレーニーの定期採用をしている法人であり、募集用項は以下の通りです。

<必須>
・四年制大学卒業以上(第二新卒可)
・日商簿記2級程度の会計知識

<生かせる経験・知識>
・事業会社等での実務経験
・経理実務経験
・エクセルスキル

<求める人物像>
・会計士資格取得(日本・USCPA)に対し真摯に取り組んでいる方
・粘り強く目標に向かって取り組める方
・コミュニケーション能力が高い方
・チームワークを大切にできる方

必須要件の中に短答式の合格が入っていないのは、EYならではの特徴といえます。そのため応募者が多く、大手の中でもさらに倍率が高くなっています。短答式を合格していない方にはオススメな一方で、合格している場合は他の法人の方が倍率が低く内定を獲得しやすいでしょう。

BIG4②:有限責任監査法人トーマツ

有限責任監査法人トーマツは、「監査トレーニー」という職種の募集は基本的にしていません。ただし、「ジュニアスタッフ」という似たようなポジションの募集が存在し、その募集要項は以下の通りです。

<必須>
翌年の短答式試験の免除資格のある方

<雇用形態>
有期契約職員(フルタイム)

<雇用期間>
翌々年の第II回短答式試験合格発表月末まで

免除期限の切れていない短答式試験の合格歴がある方は応募可能です。特徴的なのは、論文式試験終了日までの約3ヶ月が有給休暇扱いとなることです。収入を保ちつつ勉強に専念できるので、短答式試験合格者の人気の就職先となっています。また、新卒の応募も可能となっています。

ただし、「有期契約職員」の言葉通り、継続的な雇用が保証されているわけではない点には注意が必要です。雇用期間中に論文式試験に合格すると無期雇用契約を締結できますので、継続して働きたい場合は期間内に合格できるように努めましょう。

BIG4③:有限責任あずさ監査法人

有限責任あずさ監査法人では、現在監査トレーニーの募集はしていません。似たような制度も現時点(2025年時点)では無いようです。

BIG4④:PwC有限責任監査法人

PwC有限責任監査法人でも、「監査トレーニー」という職種の募集は基本的にしていません。ただし、「グローバル・リーダーシップ・プログラム(GLP)」という試験合格支援のプログラムが存在します。

このプログラムと監査トレーニーとの違いとして、2025年現在では2027年3月までに大学または大学院を卒業予定の方のみが対象であること、また短答式試験合格者は対象外であることが挙げられます。
そして、原則試験勉強に専念し業務を行うことが無い中で一定の収入を得られるのが魅力です。

BIG4の一つであることもあり、こちらも人気の高いポジションとなっています。

中小監査法人

中小監査法人で監査トレーニー制度を導入している法人は少ないです。導入している法人の中でも制度や募集要項はまちまちであることに加え、そこまで教育に割けるリソースが無いことから、導入していても一般公開求人には明記しないケースもあります。
そのため監査トレーニーとして働きたい場合は、士業特化の転職エージェントなどを使って求人を探すのがおすすめです。当社ヒュープロでもBIG4を始め多くの監査トレーニーの求人をお取り扱いしています。

監査トレーニーの1日のスケジュール

監査トレーニーの1日のスケジュールとしては定時出社、定時退社というのが多いようです。繁忙期に多少の残業が発生する監査法人もあるようですが、基本的には定時で働き出社前、退勤後に試験勉強をします。繁忙期は実務に関わることが多いですが、閑散期は業務量が落ち着いている分、勉強を集中的に行いやすいです。

監査トレーニーのメリット・デメリット

ここまで監査トレーニーの概要についてご説明していきましたが、この制度を使って働くにあたっては、メリットとデメリットの両面があります。それぞれ見ていきましょう。

監査トレーニーとして働く3つのメリット

①:収入を得ながら試験勉強が進められる

監査トレーニーの年収は300万円程度です。社会人として決して多いとはいえない額ではあるものの、アルバイトと比べたら圧倒的に良いでしょう。安定した収入を得ながら試験勉強ができることに加えて、予備校の学費を補助してくれる場合が多く、賞与や合格祝いの制度があることもあります。

②:通常よりも早く公認会計士に登録できる

公認会計士として正式に登録するためには、試験合格後に3年以上の実務経験が必要になります。監査トレーニーとして働いていた期間はこの実務経験としてカウントされるため、試験合格後すぐに公認会計士としての登録条件を満たすことができるのも大きなメリットです。

③:合格後そのまま働くことができる

合格後そのまま監査法人で働くことができるので、受からなかった時の不安や合格後の就職求職活動のことを考えなくて済みます。そのため、受験勉強に集中することができます。また監査トレーニーとして働く中で構築した人間関係なども合格後のキャリアにおいて大切なものになるでしょう。

監査トレーニーとして働く3つのデメリット

①:仕事との両立が難しい

無職や大学生で公認会計士を目指している者とは違い、夕方からの勉強だけでは他の受験生よりも勉強時間が少ない為、出社前の勉強など自身で時間を確保することが必要となります。この点、自身を律することができて密度の濃い勉強時間とすることができれば十分に合格は可能と言えるでしょう。

②:残業がある可能性がある

基本的に、監査法人側は試験に合格して欲しいので残業や出張はありませんが、まれにあるところがあります。応募前にしっかりと確認することをおすすめします。

③:合格後もその監査法人で働かなければならない

基本的に、試験合格後はその監査法人で1~2年は働かなければなりません。しかし、これも各監査法人によって異なるので、応募前にしっかりと確認しましょう。

監査トレーニーの採用基準

①:資格

基本的には、公認会計士試験の短答式の合格者であることが求められます。受かっていなくても監査トレーニーになることは可能ですが、求人の50%以上が短答式合格を必要条件としています。また近年中小監査法人では4年制大学卒業以上、日商簿記2級程度の会計知識、公認会計士を目指しているという志を持った人、といったポテンシャルを重視した採用も増えてきています。

②:年齢

原則、求人票や募集要項で年齢制限を設けることは禁止されていますが、監査法人での就業経験が無い場合、30代後半以降だと採用されづらい傾向にあります。

③:学歴

BIG4監査法人に学歴フィルターが全くないかといえば、そうではありません。ただ学歴に関係なく、資格や経験、アピール次第で内定を勝ち取ることは十分に可能です。ちなみに、大手の採用倍率は中小監査法人の1~3倍に対して、10倍程度と非常に高いです。

監査トレーニーの求人はこちら

監査トレーニーへの就職・転職に成功するポイント

監査トレーニーを目指すにあたり、意識しておくべき点は以下の4点です。

「公認会計士になりたい」という意志の強さをアピールする
短答式試験合格へのプロセスをアピールする
応募する監査法人への志望動機を明確にする
転職エージェントを活用する
それぞれ解説していきます。

「公認会計士になりたい」という意志の強さをアピールする

監査トレーニーを採用する法人は、採用した人には公認会計士になって活躍してほしいと考えているはずです。そのため、論文式試験の勉強を諦めることなく続けられる、集中力の強さや目標達成意欲の高さをアピールしましょう。
また、「公認会計士になりたい」と考えるようになったきっかけや将来のキャリアプランなどを伝えることで公認会計士取得に対する「本気度」をアピールするのも効果的です。

短答式試験合格へのプロセスをアピールする

公認会計士の短答式試験は、決して簡単に合格できるわけではありません。そのため、その合格した経験をうまく活用することで、ポジティブなアピールをすることができます。
勉強スケジュールの立て方やなかなか習得できなかった分野をどうできるようにしたのかなど、合格に向けたプロセスをしっかりと歩んできたことを伝えることで、転職成功の確度を高めることができるでしょう。

応募する監査法人への志望動機を明確にする

志望動機は応募書類に必ず記載すべき事項ですが、一つの志望動機を複数の法人への応募で使ってしまうと、選考通過がしづらくなってしまいます。その法人の採用側に立ってみて、どんな志望動機が書いてあったら「一緒に働いてみたい」と思うのかを考えながら作るとよいでしょう。

転職エージェントを活用する

監査トレーニーの求人は求人一覧ページから探すことが可能ではあるものの、先述したように多くの場合は非公開で募集しています。それに加えて、監査トレーニーは非常に人気な制度ですので探している間に募集を締め切ってしまう可能性もあります。

そこで現実的で効率がよいのは、転職エージェントを使った方法です。自分にピッタリな監査法人を探してくれる他、非公開の求人情報も持っています。

当社ヒュープロであれば監査トレーニーの求人数が業界最大級なので、あなたにあった監査トレーニーの求人が見つかると思います。また内定を勝ち取るために重要な面接対策や書類添削も無料で実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

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監査トレーニーに受からなかった場合の選択肢

監査トレーニーは魅力的な制度ですが、その分応募者が多く、またBIG4等の一部の監査法人でしか導入されておらず求人数が少ないため、監査トレーニーに受からないというケースも珍しくありません。
もしそうなった場合はどうすればいいのか、リスクヘッジとして知っておきましょう。

中小監査法人に応募する

選択肢の一つとして挙げられるのが、中小監査法人への応募です。中小監査法人はBIG4に比べると採用要件が低い傾向にあるため、短答式試験合格者でも一般職に応募できることがあります。

監査トレーニーと違い試験勉強への補助や休暇が少ないですが、働きながら試験勉強することに拘りたいという方にはオススメの選択肢といえるでしょう。

会計事務所に応募する

公認会計士試験の勉強をしながら会計事務所で働くのもオススメです。会計事務所のメイン業務である税務申告や会計処理は、公認会計士試験勉強で習得すべき内容と関連しているため、実務を通しての知識習得がしやすい職場といえるのです。
試験合格まで会計事務所で経験を積み、合格後にBIG4をはじめとした監査法人へ転職するとキャリアプランも見据えることができるでしょう。

試験勉強に専念する

収入面よりも試験の合格を優先したいという場合は、一時的に就業せず勉強に専念するのもよいでしょう。公認会計士は国家資格の中でも難関と言われており、その分取得後は安定したキャリアを描けるため、数年の収入を諦めてでも合格を目指そうとする方も多くいる資格です。

仕事と勉強を両立した方がメリハリができたり実務で知識を習得できるという人がいる一方で、勉強時間ができるだけ多い方が安心できるという人もいらっしゃるでしょう。ご自身のキャリアプランや適性に合わせて最適な方法を選ぶのがオススメです。

まとめ

今回は監査トレーニー制度、そのメリット・デメリットをまとめました。監査トレーニーは、公認会計士資格を取りたい人にはピッタリな制度で、非常に人気であることがお分かりいただけたかと思います。
公認会計士資格を取得すると、監査法人から転職する際も、さまざまなキャリアプランが広がります。監査法人からの転職についても、当社ヒュープロがご支援しますので、是非ご活用ください!

この記事を書いたライター

HUPRO 編集部

HUPRO 編集部

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。

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