カードゲームでプレイヤーにカードが配られることをディールと言います。では、M&Aにおけるディールとはどういう意味を持つのでしょうか?カードゲームと一緒でしょうか?ビジネスマンにとって、ディールとはいまや知っておきたいビジネス用語の一つ、今回はM&Aにおけるディールという言葉の意味について解説します。
ディールとは、英語で「取引(deal)」という意味。ビジネスや売買契約の際に目にする機会のある言葉ですが、それより身近なところでポーカーのときに使っているという方もいますよね。ディールとは、使われるシーンによって言葉の持つ意味合いが変わってくる言葉なのです。
M&Aでは、交渉を開始してその契約が成立するまでの一連の流れをディールと表します。M&A成立までの期間は、短いもので1ヶ月未満から長いものでは1年以上もあります。
M&Aでは、このディールで表される交渉開始より前の期間、M&A案件の戦略を練ったり、計画を立てたりしている期間のことを指します。
M&A後の実質の統合の段階を、ポストディールと言います。
この段階では、有形と無形のあらゆる資産を実質的に統合します。
企業文化、や組織体制などの無形なものから、建物、設備など有形なものまで幅広く統合に関わる段階です。
M&Aでは、取引の大きさ−サイズのことをディールサイズと表現しています。取引の規模=つまり、動くお金の大きさによって、取引(ディール)のサイズを表しています。
・【数百億円以上の規模のM&Aは大規模案件】
大企業同士の合併や事業の買収など、ニュースにもなるような大規模な取引が想定されます。
・【数億円〜数十億円規模は中規模案件】
地方の有力企業やベンチャー企業などのM&A案件がこの規模になることが多いです。
・【1億円以下の取引規模のM&A案件は小規模案件】
スモールM&Aとも呼ばれています。個人事業主相手の合併やサイトの買収など、あまりお金が動かないものを指します。これらの取引規模を表す際に用いられる用語がディールサイズという言葉になります。
今後も日本において、中小企業の後継者問題からM&Aという用語やそれに付随する用語が注目されるでしょう。正しく理解して、情勢を掴みましょう。