みなさんは主税局という言葉を聞いたことはありますか?一度は耳にしたことがあっても、一体何をしている機関なのかご存知ではない方が多いのではないでしょうか?しかし実際は身近なところで主税局と接していることがあります。今回は、この主税局の仕事内容について詳しく解説していきます。
主税局とは、大きく分けると
・財務省において、税制を取り扱う内部部局である「財務省主税局」
・地方公共団体において、税務を所掌する部局(東京都主税局など)
の2つに分けられます。
どちらも国の税金に関係する業務を取り扱うところです。
具体的にいえば、租税に関する制度を企画したり、立案したりするのが仕事となります。
主税局では、必要な経費に基づいて何をどのように税金をどうやって使うのかを決定し、国のお金の管理をしています。
財務省は国の行政機関であり、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現や税務業務の適正な運営などを任務としています。上記で説明したように、内部部局として主税局が置かれています。そのほかにも内局として、主計局や関税局、理財局、国際局が置かれています。
国税庁は主税局とは対照的に財務省の外局として置かれている機関になります。
よって、主税局と国税庁は同じ財務省の機関ではあるものの、
内部にある内局「主税局」
外部にある外局「国税庁」
といった関係になっています。
主税局の仕事内容を説明する前に、主税局の役割や使命を説明します。
主税局の役割は、国民に対し税金を公平かつ適正に課税し、徴収することです。
主税局は、税務署や国税局と違い、税金を納めていない人を見つけたり、税金の滞納がないかを確認したりするのではなく、納税義務のある者すべてから公平に徴収することを目的としています。
その結果、適正な税金の徴収をすることで、国家の財政を運営することができるようになるのです。
主税局では担当する業務によって次の各部署が設けられています。
このように行う業務によって組織化されています。
主税局の仕事には次の3つの特徴があります。
1つ目は「歳入所轄局としての責任を担う」
2つ目は「職務の専門性が高い」
3つ目は「国民と直に接する機会が多い」
それぞれ解説していきます。
国民や住民は生活をしていく上で行政のサービスを享受しています。この行政サービスは税金で賄われています。すべての国民が安心して生活を送れるようにするためにも行政サービスを充実させることが重要で、安定した税収の確保をすることが不可欠です。
主税局は国民から税金を徴収し、国民を守るための行政サービスに税金を充てることができる唯一の機関です。
主税局の業務は大きく分けて、「課税」と「徴収」という業務があります。
この課税と徴収は、法律や条例、規則などに則り実行する必要があります。より課税と徴収を忠実に行うためにも、税法や税制についての知識を習得する必要があります。
主税局では、研修制度も充実しており、業務を行っていく上で、専門的な知識を習得していくことができます。より適正で平等な税負担を可能にするためにも職務の専門性が高くなるのも特徴の一つです。
主税局の仕事は、国民や住民など人と接する機会が多いです。国民からひたすら税金を徴収するといった単純な業務ではなく、国民と密にコミュニケーションをすることによって、国民の意見を行政に反映させることも目的としています。実際に窓口対応や、現地調査、訪問などを繰り返すことによって国民から生きた意見を徴収することができます。
また、数年前からは小学生や中学生を対象とした租税教室なども積極的に行い、未来の納税者である子供たちに税金や行政サービスの大切さを知る機会を幅広く提供しています。
今回は主税局について解説していきました。主税局では、国民から税金を徴収し、行政サービスのために税金の使い道を決める重要な機関となります。仕事のイメージは固いと思われがちですが、国民と密に接することができ、国民の相談相手にもなるので、主税局は国を運営していく立派なお仕事です。
主税局のお仕事について興味を持たれた方は、主税局についてより調べてみてはいかがでしょうか。