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会計事務所でのアルバイト・パートって何をするの?

HUPRO 編集部
会計事務所でのアルバイト・パートって何をするの?

実務の仕事内容を知ることができる会計事務所のアルバイトやパート。もしあなたが税理士試験を目指していたり、将来経理の仕事がしたいと考えているとすれば、就職・転職前に一度は経験しておきたい仕事の一つなのではないでしょうか。本記事では、会計事務所のアルバイト・パートについて解説します。

会計事務所ってどんなところ?

「会計事務所」とは、実は「税理士事務所」の通称です。
(会計事務所と名乗っているところは、正式名称は「税理士事務所」となります)

つまり、一般的に税務業務を行う事務所のことを「会計事務所」と呼んでいます。

会計事務所では、企業や個人から税金に関する相談を受けたり、中小企業などの会計処理や決算書の作成、会計・経営のコンサルティングなど幅広い業務を請け負っていることが多いです。

なお、税理士がいる事務所では他に「税理士法人」もあります。これは、会計事務所は税理士が個人事業主として士業事務所を運営しているのに対し、税理士法人は、2人以上の税理士が所属して、「法人」としての形態で運営しているものです。

2001年の税理士法の改正により認められるようになった運営形態のため、数はまだ少ないですが、いわゆるBIG4など規模が大きいところや急成長している事務所が多いのが特徴です。

会計事務所のアルバイト・パートの期間について

会計事務所のアルバイト・パートの募集については、大きく以下の二つに分かれます

(1)会計事務所が最も忙しくなる時期に短期アルバイト・パートとして働く

会計事務所は一年を通して、まんべんなく忙しいというわけではありません。
会計事務所が最も忙しい時期、それは年が明けてからの確定申告のシーズンと、年間で一番決算の多い、12月・3月決算の法人の申告業務の期間です。

この時期のみ、短期でのアルバイトを募集している会計事務所も多くあります。
アルバイト期間は、確定申告対応の場合年明けの1月から3月、法人の申告業務の場合、4月から6月であることが多いです。

つまり、短期アルバイトで入りたいと思っている方は、12月から翌年6月くらいまでの時期がもっとも狙い目といえます。

(2)会計事務所で通年のアルバイト・パートとして働く

年間を通した業務をおこなうことができるのは、長期のアルバイトです。
通年のアルバイトの場合は、申告業務以外にも通常の業務対応があります。

アルバイトとして行うことは、基本的に税理士のアシスタント的な業務です。

顧問先の記帳代行などのデータ入力や、そのチェック、給与計算や電話対応などでしょう。またもちろん担当企業の申告のアシスタントも行います。

通年で働くと、会計事務所における年間スケジュールや幅広い業務内容と働き方を知ることができるでしょう。

レベルに合わせて変わるアルバイト・パートの仕事内容

会計事務所のアルバイトの募集を見ていると、「補助業務」とありつつも、日商簿記検定2級や1級、あるいは税理士試験の科目合格者といった高度なレベルを要求している事務所と、未経験者でも OK というような募集が見られます。

具体的にどのような仕事をしているのでしょうか?
まずは通年でアルバイト・パート求人を行っている場合です。以下の2つのパターンに分けられます。

(1)巡回・申告書作成まで行う

顧問先企業を訪問する月次の巡回から決算業務まで、一通りの業務を行うことになる勤務形態です。そうはいってもあくまでアルバイト・パートなので、正職員とは異なり、担当企業の件数は正規職員に比べて少なく設定されることになるでしょう。

決算業務にも携わることになるので、時期によってはとても忙しく、残業などが生じることもあります。ハッキリ言って負担が重くて大変かもしれません。しかし、税務に対する専門スキルを高めたい方にはおすすめです。

(2)記帳代行など事務業務メイン

事務所内の業務がメインとなる記帳代行や、会計業務中心のアルバイトもあります。
記帳代行は、会計ソフトにひたすらデータ入力をするので、作業の速さと正確さが求められます。ルーティンワーク的なところもあり、専門性は身につけづらい業務ですが、クライアント企業から急な対応を求められたりするようなことは基本的にありませんので、時間を決めて働きたい方にはおすすめです。

スキルと仕事内容をマッチさせることが需要

もちろん、会計事務所で働いていた経験があったり、検定などの資格を持っていたりする方は採用上有利です。しかし、会計事務所の仕事は、簡単な事務作業から税理士に近いような業務を求められるところまで幅が広く、その事務所で今何が求められているのかによって採用されやすさが変わります。

例えば、税理士関連業務のアシスタントは足りていても、日々の取引データの入力や伝票整理、電話対応や記帳代行、事務所内の庶務といったこまごまとした雑用をやってくれる人を求めている場合には、未経験者の応募が適しています。この仕事に資格を持った人が応募するにはかえってオーバースキルとなってしまうでしょう。

また、会計事務所は基本的には少人数のことが多いので、欠員が出た場合はその人の業務についても受け持たなければならないなど、通年のアルバイトの場合は様々な仕事をやらせてもらえる反面、急に業務の幅が広がることになるので、臨機応変な対応も求められます。

いずれにしても、未経験者の場合は伝票入力から始めて、だんだんとステップアップしていくことになるでしょう。

未経験者が会計事務所に採用されるポイント

会計事務所のアルバイト・パートは、経験者であれば比較的容易に就くことができます。
それでは、未経験者が会計事務所のアルバイト・パートに採用されるためにはどうしたらよいでしょうか。

年齢は若い方が採用されやすい

上記のことを踏まえて、もしあなたが経理の未経験者の場合は「未経験者可」の求人を探し、記帳代行などの単純業務から徐々に業務の幅を広げていくことが近道です。

ただし、未経験者の場合は、どの会計事務所においても年齢が若いほうが採用が有利になります。一般的には25~30歳くらいまでであれば未経験でも採用されやすいと言えるでしょう。

未経験者の人はなるべく早いうちに就職活動に取り組むことがポイントです。また、年齢が高い場合は、平均年齢が高い会計事務所に応募するなど工夫してみましょう。

資格はどのくらい取っておいた方がいいの?

未経験者の場合、資格でもアピールする必要があります。一般的には日商簿記2級の取得が~と言われていますが、試験の難易度が高まっているため、3級からでも受け入れている事務所も多くなってきています。

ただし、事務所によっては「資格は不問だが経験は必要」というところもあるので、募集要項をよく見ておきましょう。

まとめ

将来、税務の仕事を考えている人が、会計事務所で実務経験を積みたい場合に、未経験者で
チャレンジしやすいのがアルバイト・パートという入口です。
税理士試験を目指している人であればなおさら、事前に会計事務所の雰囲気や実務に触れてみることで将来像も描きやすいのではないでしょうか。

実際に税理士試験の勉強をしながら、会計事務所でアルバイトをしている人も多くいます。
会計事務所と一口に言っても様々な募集内容がありますので、求人が自分の希望内容とマッチするかどうかは、 転職エージェントに問い合わせてみるのがおすすめです。

当コラム内では、会計事務所のアルバイトについての記事を他にも公開しています。併せてぜひご一読ください。

この記事を書いたライター

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