公認会計士の試験の難易度は高く、相当の時間を勉強に費やさなければ合格できません。大変な努力が必要なのですから、それに対する収入の見返りが欲しいと思うのは当然ではないでしょうか。本記事では、一般的に高い年収の目安とされている年収1000万円を公認会計士が得るためにどうすれば良いか解説します。
厚生労働省の発表する「賃金構造基本統計調査」によれば、2017〜2019年平均値
より公認会計士・税理士の平均年収は992万円となりました。
全職種の平均が460.3万円(毎月の給与額32.4万円・年間賞与71.5万円)であることを考えると、公認会計士は、やはり高給取りといえる職種です。
出典:賃金構造基本統計調査の新職種区分における「公認会計士、税理士」の取扱について
公認会計士の年収は、勤める場所や所属先によって変わってきます。
例えば大手の監査法人であるとか、東京や大阪などの大都市など、大手企業のクライアントを担当する事務所であれば、年収1000万円の突破は難しくないでしょう。
ある調査データによると公認会計士の40%以上が1000万円以上という統計があります。
参考までに、大手監査法人の年収推移の例を以下に記載します。
大手監査法人であっても、年収1000万円を超えるには、マネージャー職つまり管理職に昇進する必要があります。
1000万円の手前までであれば、特に社内評価などがなくても到達できる ラインですし、 残業の多い事務所であれば、残業代込みで年収1000万円を稼ぐことも可能です。しかし基本給を上げたいということであれば、マネージャーに昇格することは必須です 。
監査法人でマネージャーに昇格できるのは、実は全体の10%程度と言われています。その上のパートナーともなると、さらに年収は倍増していきます。
つい、額面の年収に気持ちをとらわれがちですが、実は監査法人では、一般事業会社に見られるような住宅手当などの福利厚生の部分が非常に薄いという傾向があります。
例えば年収1000万円を給与でもらうよりも、給与が800万円+住宅手当を月に10万円という方が所得税が安くなり、結果的に手取りが増えるということも。また、一般事業会社であれば、財形や持ち株会、退職金、健康保険組合による補助といった、目に見えない福利厚生も見逃せません。
公認会計士の転職というと、監査法人などに目がいきがちですが、条件や仕事内容で総合的に判断して一般事業会社に行くという選択肢もあります。
せっかく難関資格での公認会計士試験に合格したのであれば、より良い条件のところで働きたいというのは、当然考えることでしょう。
しかし前述の通り、公認会計士、かつ大手監査法人勤務だからといって必ずしも年収1000万円に到達できるわけではありません。
監査法人に勤務していても、今後のキャリアを考える時期に当たるシニアスタッフの時期に半数以上の人が転職をしています。
監査法人で1000万円を超えるためのポジションにつけるかどうかというのは、そこでの自分にとっての働きやすさも大いに関係するからです。
このままいても、昇級が見込めなさそうという事であれば、せっかくの資格を活かして別の監査法人などに目を向けてみましょう。
年収もそうですが、転職エージェントは転職希望先の様々な情報を持っているため、希望の転職先を見つけやすいのがポイントです。
もしあなたが仮に、大手監査法人に所属していて、1000万円を突破できるほどのキャリアをすでに積んでいるということであれば、一度転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。