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配当所得とは?非上場株式の配当所得はどう申告すべき?

HUPRO 編集部
配当所得とは?非上場株式の配当所得はどう申告すべき?

配当所得とは、株式の保有などによって得た所得のことを指します。非上場株式により得た配当所得については、所得を得る際に税金が差し引かれることになっています。また、確定申告方法も、総合課税または確定申告不要制度のどちらかより選択しなければなりません。今回は、非上場の配当所得について解説していきます。

配当所得とは、どのような所得のこと?

まずは、配当所得とは何なのかという基本的なことから解説しましょう。配当所得とは、投資信託の収益分配金または株式による配当金によって得ることができる所得のことをいいます。投資信託や企業は、投資家より投資を受ける見返りに、利益の一部を定期的に還元しています。そして、この投資家に還元される利益のことを配当金といい、配当金は税務上において配当所得として分類されるのです。配当所得は「インカムゲイン」とも呼ばれており、住民税や所得税の課税対象となっています。

非上場株式の配当金の申告方法とは?

非上場株式の配当金を申告する際は、「総合課税」または「確定申告不要制度」のどちらかの方法によって行う必要があります。「申告分離課税」という申告方法も存在しますが、上場株式以外では選択できません。

総合課税とは、配当金以外の所得もすべて合算して納税すべき税金額を求める方法のことをいいます。所得といっても、給与所得だけではなく、人によっては事業所得や譲渡所得などもあるでしょう。例えば、配当所得が40万円、事業所得が600万円、譲渡所得が80万円あったとします。この年間の総所得は40万円+600万円+80万円で720万円となり、この720万円に対して税金が課せられるのです。

一方の申告不要制度は、自分で確定申告をする必要がなく、配当所得を受け取る際に自動的に源泉徴収がされている制度のことをいいます。例えば、非上場株式の配当所得が20万円であったとしましょう。この20万円が入金されて手元に来た時にはすでに所得の課税は完了しており、税金について何も手続きをしなくてもいいというメリットがあります。

総合課税と確定申告不要制度の違いは?

今ご紹介したように、手間の面だけを考えるのであれば、確定申告不要制度を利用して申告をする方がいいように見えます。しかし、総合課税にも確定申告不要制度にも、それぞれ特徴があり、一概にどちらが良いとはいえません。では、総合課税と確定申告不要制度の違いには、どのようなものなのでしょうか。

所得税率について

総合課税は配当所得の額によって異なります。配当所得が増えればそれだけ所得税率も高くなり、最低で5%、上限までいくと45%にまでなります。一方、確定申告不要制度の場合は、一律の20%です。

復興特別所得税について

復興特別所得税は、総合課税の場合は「所得税率×2.1%」となります。一方、確定申告不要制度の場合は0.42%と一律です。

住民税

住民税に関しては、総合課税においても確定申告不要制度においても、どちらも一律の10%となります。

借入金利子の控除について

借入金利子の控除については、総合課税の場合は控除できますが、確定申告不要制度の場合は控除できません。

配当控除について

配当控除は、総合課税の場合は控除できますが、確定申告不要制度の場合は控除できないかたちになっています。

扶養親族などの合計所得金額について

扶養親族などの所得については、総合課税の場合は含まれますが、確定申告不要制度の場合は含まれません。

非上場株式の配当所得は確定申告をしない方が有利?

非上場株式の場合は上場株式と異なる点が多々あります。非上場株式の場合、配当控除を受けるのであれば、非上場株式の配当所得の金額が900万円以下であるなら確定申告をした方が有利です。ただ、配当所得の他にも一定の所得があるうえで配当控除を受ける場合は、扶養控除や配偶者控除に影響がでるケースも考えられます。

つまり、非上場株式の配当所得が大きいという場合には、確定申告はせず、配当控除も受けない方が良いといえます。ただし注意点があり、配当控除を適用することによって有利といえるのは、サラリーマンと専業主婦などの場合に限ります。自営業者や年金受給者、フリーランスの場合では、配当控除により税金が還付されたとしても、国民健康保険料が高くなってしまい、結果的に支出の負担が増えるということが考えられるからです。

まとめ

非上場株式の配当所得は、総合課税か申告不要制度のどちらかを選んで申告することになります。また、あえて申告をしないという選択方法も存在します。非上場株式の配当所得をもとに、どの程度の課税になるのか前もって計算をし、最も負担が少ない方法を選ぶことが得策といえるでしょう。特に自営業者、年金受給者、フリーランスの人は、国民健康保険料が関係してくるので、慎重に決定した方が賢明だといえます。少々面倒に感じるかもしれませんが、ここはしっかりと計算をして答えを導き出しましょう。

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