経理・会計の転職におすすめの資格11選!未経験やグローバルなど目的別にご紹介!

経理関係の資格は実に豊富です。現在経理職についている人の中には、更なるキャリアアップを目指している人も少なくないでしょう。その場合に、ぜひ積極的に資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
そこで、今回は、経理に関する資格を一覧でご紹介します。「未経験から経理を目指す」「キャリアアップに役立つ」「グローバル企業の転職に役立つ」などの目的別に資格11選をおすすめしますので、ぜひお役立てください!
経理に資格は必要?資格を取得するメリットとは?
前提として、経理は資格を取得していなくてもできる仕事です。
特に日本においては、新卒の一括採用で大学などで経理を勉強していなくても、経理部門に配属されるケースも多く、資格ありきの仕事ではありません。また、企業によっても異なりますが、実際に経理の募集では資格より実務経験が重視されるケースも多いです。
それなのに、どうして経理に関わる資格があるのでしょうか?
それは資格を取得することにより、業務への理解度が高まるため、実務経験の習熟が早くなるからです。そのため、企業によっては経理の資格取得者を高く評価する場合もあるため、資格所有を必須ではないものの、応募条件や歓迎条件に設定して求人を出すことも多いです。
さらに、資格を持っている場合には下記のようなメリットもあります。
・転職で有利になる
・年収やキャリアアップにつながる
・仕事に対する熱意をアピールできる
・経理の知識やスキルを証明できる
経理業務の経験がある場合には、取得した資格に応じて資格手当が支給される場合もあり、年収アップに繋がるでしょう。また、資格の取得は経理の知識やスキルの証明になるため、仕事に対する熱意もアピールしやすくなり、社内評価の向上やキャリアアップにつなげることもできます。
さらに、経理業務の経験がない場合にも、資格取得の勉強で身に付けた知識を活かして、経理の転職にチャレンジできる可能性が高まるでしょう。
経理の資格といえば簿記検定!
経理の資格の中で高い認知度を誇る資格と言えば「簿記」が挙げられます。
まず、そんな簿記の種類や級の違いについて見ていきましょう。
全経・全商簿記より日商簿記
簿記検定には日商簿記・全商簿記・全経簿記と3つの種類があります。
中でも、日本商工会議所が主催する日商簿記検定が日本の中で一番有名な簿記検定と言われており、一般的な経理の転職で必要とされているのも日商簿記です。全経簿記と全商簿記は日商簿記よりも難易度が低く、それほど評価されていないようです。
採用要件として最も多い日商簿記2級
上述の日商簿記検定は、1〜3級まで分かれています。
初心者向けが3級となっており、一般的に履歴書に記載してプラスに働くのは2級からと言われています。また、実際に求人の募集要項にも「日商簿記2級保持者」などと記載されていることも多く、2級を取得しているとある程度経理の知識があるとみなされます。
1級については、公認会計士や税理士といった難関国家資格の取得の準備のために受けるような難易度の高い資格です。
転職やキャリアアップのために取得を目指す際には、日商簿記の2級を取得するようにしましょう。
未経験から経理を目指す場合におすすめの資格5選
経理の代表的な資格としてまず簿記を紹介しましたが、ここからは簿記も含めて未経験から経理関係の資格を目指したいという人のために役に立つ資格を紹介します。
資格取得を勉強する中で経理の実務内容を理解できるので、未経験の方には特にぴったりのものと言えるでしょう。以下の資格一覧をご参考ください。
日商簿記検定2級
上述の通り、日商簿記2級は一般的な経理職の求人で募集要項に記載されている資格です。
会計や簿記に関する基礎的な知識を問われる資格であり、具体的には仕訳や決算整理、財務諸表の基本的な知識、税務に関する知識などが試験の内容となります。
知名度も高く、また実務レベルでも役に立つ資格のため、実務未経験でも簿記2級があることで経理に関する一定の知識を有していると評価されます。そのため、未経験で経理に転職したいという方に最もおすすめの資格です。
直近の合格率(2024年6月) ⋮22.9%
取得するまでの平均学習時間 ⋮100~200時間(独学の場合は200~300時間)
取得するメリット ⋮最も知名度の高い会計・経理の資格であり、就職や転職に役立てることができる
簿記2級の試験情報や勉強の仕方については以下の記事をご覧ください。
〈参考記事〉
ビジネス会計検定
ビジネス会計検定とは、大阪商工会議所が運営する公的資格です。
ビジネスの会計分野で必要な財務諸表を読み解く能力・作成する能力が評価される資格試験です。ビジネス会計検定の資格取得のための勉強を継続すれば、財務諸表に関する数字から企業の課題や成長性などを理解しやすくなるので、経営戦略を立てたり会社の現状を分析するのに役立ちます。
1~3級までのレベルに分かれており、自分のレベルに合わせて受験が可能です。また3級については、簿記の知識がなくても受験できるため、経理の未経験者の方におすすめです。
直近の合格率⋮1級26%、2級45%、3級71%(2024年3月実施分)
取得するまでの平均学習時間⋮1級300~500時間、2級100~150時間、3級50~100時間
取得するメリット⋮自己の経理・財務スキルを向上させるだけでなく、経営など経理以外の職種でも役立つ知識を習得できる。
ビジネス会計検定について詳しくまとめた記事が以下になります。ご参照下さい。
〈参考記事〉

ファイナンシャル・プランナー(FP)検定
ファイナンシャル・プランナー検定とは、日本FP協会が認定する資格です。基本となる国家資格であるFP技能士(1~3級)の他に、国内の民間資格であるAFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)や、国際資格であるCFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)の3つの種類があります。
税金や投資、ローンなど、経理業務に限らず日常生活で役立つお金の知識について学べる資格です。特にFP2級では、個人だけでなく中小事業者の資産相談業務まで学べるため、経理の立場での提案力を身に付けることができます。
直近の合格率⋮1級:70~90%、2級:学科40~50%、実技:50~60%、3級:学科70~80%、実技80~90%(2024年3月実施分)
取得するまでの平均学習時間⋮1級300~600時間、2級150~300時間、3級20~120時間
取得するメリット⋮会計・経理を起点に幅広い分野を学べるため、経理以外の職種でも役立つ知識を習得できる。
FASS(経理・財務スキル検定)
FASS(Finance & Accounting Skill Standard:経理・財務スキル検定)とは、経済産業省の主導により2005年からスタートした新しい公的資格です。
経理・財務分野の実務スキルを測りたいという企業の需要から開発され、日商簿記と比較してより実務レベルのスキルが問われるのが特徴といえます。そのため、未経験であっても実務の知識を身に付け即戦力として活躍できる可能性が高まるでしょう。
また現在、伊藤忠商事や日産自動車などの日本を代表する企業が導入をしていることから、多くの企業が注目をしており、採用時に有利になる資格です。
直近の合格率(合否を問うものではなく、800点満点から5段階でスコア判定されます)
レベルA:16.0%
レベルB:16.1%
レベルC:28.8%
レベルD:28.0%
レベルE:11.1% (2023年3月末)
取得するまでの平均学習時間⋮500~1000時間
取得するメリット⋮金融分析スキルを身につけることができるだけでなく、金融業界でのキャリアアップの機会を増やすことができる。
PASS(経理事務パスポート検定)
経理事務パスポート検定(Passport for Accounting Skill Standard)は、日本CFO協会とパソナが共同開発した民間資格です。経済産業省により発案された「経理・財務サービススキルスタンダード」に準拠したものです。
PASSの特徴は次の2点です。
まずは、FASSが幅広い経理・財務スキルを対象であるのに対して、PASSは派遣社員などの事務スタッフに必要な経理知識に範囲を限定しているという点です。経理事務の仕事内容や経理ソフトの使い方など、実務に役立つ知識を幅広く身に付けることができます。
基本的に、経理未経験者を対象としている検定のため、比較的短期間で取得しやすい検定試験となっています。
直近の合格率(2023年2月)⋮1級約45% 2級約75%
取得するまでの平均学習時間⋮100~200時間
取得するメリット⋮経理業務に必要な基本的な知識を身につけることができる。
経理の転職・キャリアアップにおすすめの資格3選
続いて、経理の転職や大手企業へのキャリアアップに役立つ資格を一覧で紹介します。もちろん経理未経験の人もチャレンジできるものですが、基本的にはすでに経理職を経験している方や、将来的に独立を目指しているなど、ある程度の素養がある方が対象の資格です。
日商簿記検定1級
一般的に、経理の転職市場で最も評価されている資格の一つは、日商簿記検定1級です。
経理に関する資格として知名度が抜群な日商簿記検定の中でも最高位である1級を取得しておけば、転職市場や社内評価において自らの価値をかなり高めることができます。
直近の合格率⋮10.4% (2022年11月20日 実施)
取得するまでの平均学習時間⋮500~1,000時間程度
〈参考記事〉
税理士
税理士は、税務や会計業務の専門家になるための国家資格です。税金のスペシャリストとして税金の申告・納付、税務相談などを独占業務として専門に行うことができる資格です。
2科目受験 ¥5,500
3科目受験 ¥7,000
4科目受験 ¥8,500
5科目受験 ¥10,000
直近の合格率⋮21.9% *11科目(2023年実施)
取得するまでの平均学習時間⋮3000時間
取得メリット:1科目だけの科目合格で充分に経理としての素養を評価してもらえるために、公認会計士試験よりも社会人にとって受験しやすい
税理士資格と聞くと、ほとんどの方が税理士事務所などへの勤務が当然と思われるかもしれません。しかし、実は税理士資格の活かし方はそれだけに限られず、一般企業での活躍も期待できるものなのです。
というのも、現在は多くの一般事業企業で、企業内の経理・財務のレベルを上げる方向にシフトチェンジしています。自社内で経理・財務を高水準でこなせた方が、コスト削減にも役立ちますし、自社の経営施策方針と密接にリンクさせることができるからです。
そのため、税理士資格を取得したうえで一般企業に転職すれば、社内で一目置かれるような存在となり、責任の大きい仕事を任されるようになるでしょう。さらに、税務・会計を通じて会社全般の経営状況を把握できるので、経営者的な視点を養うことができるというメリットもあります。また将来的な独立も可能です。
税理士試験の概要については以下の記事をご参考ください。

公認会計士
経理関係の資格の中で、就職、転職、その他キャリアアップを目指すにあたって最も威力を発揮するのが公認会計士資格です。
公認会計士試験という最難関国家試験に合格しなければ獲得できないもので、企業の監査業務を独占的に扱うことができます。
直近の合格率⋮7.4% (2024年8月実施)
取得するまでの平均学習時間⋮2500時間~3500時間
試験科目は短答式試験で4科目、論文式試験は6科目。独学では難しいため、専門学校などを活用する方が多いです。
公認会計士についても将来的な独立はもちろん、企業の役員や監査法人のパートナー、会計コンサルやCFOなど、多くのキャリアパスが挙げられます。
公認会計士試験については以下の記事もあわせてご確認ください。
グローバルに活躍したい人におすすめの資格3選
最後に、経理としてグローバル企業への転職を狙う人や、国際的な経理業務を行いたい人のための資格を紹介します。
なお、国際基準の経理業務を行うためには英語力は必須であるため、英語力が問われる試験も含まれています。
米国公認会計士(USCPA)
米国公認会計士(USCPA)は、米国において各州が運営・認定する公認会計士の国家資格です。日本にいながら受験可能です。
近年ビジネスのグローバル化が進み、企業の海外進出がもはや当然の状況なので、経理・会計は国際標準に準拠することが求められています。そのため、米国公認会計士資格の取得はグローバル企業で特に重要視される資格の一つと言えるでしょう。
また試験の科目としてはFAR(財務会計)BEC(ビジネス)REG(諸法規) AUD(監査証明)の4科目があります。
直近の合格率⋮約50%(2021年)
取得するまでの平均学習時間⋮1000~1200時間

IFRS検定(国際会計基準検定)
IFRS検定とは、英国の公認会計士協会であるICAEWが運営・認定する資格であり、世界的に導入されつつある国際会計基準(IFRS)に対する知識を問う試験です。USCPAとは異なり、日本語で受験することができるので、英語力に自信がなくてもチャレンジできるのが特徴です。
直近の合格率⋮72,2% (2022年2月26日実施)
取得するまでの平均学習時間⋮約150~260時間
取得するメリット⋮海外取引を手がける企業へのアプローチに使える。
TOEIC
経理の資格ではありませんが、経理としてグローバル企業に転職したい場合には、TOEICのスコアでも英語力を証明することができます。
特に、日商簿記検定1級にプラスしてTOEICで800点レベルのスコアを取得しておけば、経理スキルと英語力を同時にアピール可能です。
資格以外に経理に求められるスキル
経理の転職やキャリアアップにおいては、上述のような資格も重要ですが、それ以外にも以下のようなスキルが重要視されています。
数字への強さ
経理の仕事は企業のお金の流れを管理するもののため、当たり前に数字に強く、正確に処理できる能力は必須となります。基本的な会計知識も重要ですが、データに対する高い処理能力は業務の効率性や正確性を高めるうえで欠かせないといえるでしょう。
パソコンスキル
経理の業務の中には会計ソフトを使用したデータ入力などがあり、文書作成や表作成の基本操作が必要となります。
また、メールやスケジュール管理などの基本操作は業務の効率化や正確性を保つことにもつながるため、パソコンスキルは経理に必須であるといえるでしょう。
コミュニケーション能力
経理は事務所でパソコンに向き合って作業をするというイメージがありますが、実際には他部署の人と関わる機会もあり、会話をする場面も多いです。企業のあらゆる部署でお金を扱う機会があり、どのように細かなお金のやり取りであっても、経理が把握する必要があります。確認を取るためにあちこちへ電話をかける機会もたくさんあるでしょう。どんな人とも接することのできるコミュニケーション能力が求められます。
向学心
経理の仕事には、さまざまな法律が関わっています。たとえば、経理は会計基準にしたがって書類の作成をする必要があるのですが、定期的にルールが変わることがあるのです。税金の計算をするときには、最新の税法の内容を理解する必要があります。このように常に最新の知識を持つことが求められるため、学び続ける向学心が求められるでしょう。
業界特化エージェント厳選!転職活動で評価される資格
ここまで、経理に関する資格を紹介しました。
資格は必須ではないものの、取得することで年収やキャリアアップにつながり、何より転職を有利に進めることができる**といえます。
実際に、弊社、士業・管理部門に特化している転職エージェント「ヒュープロ」で掲載している経理の求人でも、以下のような資格が良く見られます。
・日商簿記2級
・公認会計士
・税理士
・米国公認会計士(USCPA)
・ファイナンシャルプランナー2級
・TOEIC(R)テスト730点以上相当
ただ、上記の資格を持っていなくても、2年以上など同程度の実務経験があれば応募可能なケースも多く見られます。中には、未経験でも経理業務枠で採用募集をかけている会社はたくさんあります。
あくまでも、資格が必須となっているわけではないということを覚えておいてください。
大切なのは学ぼうという意思と正確な仕事です。以下の記事は、そのような未経験の方に向けた「資格なしでも転職できるのか」を取扱ったものです。ぜひあわせてご確認ください。
経理として働きながら資格合格を目指すには?
最後に、経理の資格と転職について、よく聞かれる質問をご紹介します。
まず、働きながらの資格取得についてですが、経理として働きながら取得を目指すことは可能です。
そのためには、通勤時間などの隙間時間を活用したり、退勤後の時間で通信講座などを利用して効率よく勉強することが有効です。
働きながらの資格取得はとにかく勉強時間の確保が重要となってくるため、通信講座や資格学校の利用、独学などの中から自分に合った勉強方法を選び、毎日の生活のなかで無理なく勉強する習慣を取り入れることが重要です。
〈参考記事〉

経理に関する資格は独学で取得できる?
経理に関する資格は、基本的に独学でも取得可能です。ただ、公認会計士や税理士のような難関国家資格については、専門的な知識が求められるため、資格学校などを活用することがおすすめの場合もあります。**
また、働きながら資格取得を目指す場合には、勉強時間の確保が課題となるため、自分で隙間時間を見つけて独学で勉強することも可能ですが、勉強スケジュールやモチベーション管理が難しい場合もあるので注意が必要です。
まとめ
以上が経理に関係する資格一覧です。どの資格を取得しても、経理業務のキャリアアップを実現することができるはずです。
この中で特におすすめしたいのが、経理の資格として代表的な日商簿記検定です。1級まで取得しておけば転職でも困ることはありませんし、2級を取得するだけでも幅広い企業で求められる人材になれるはずです。
今後目指すキャリア志向が定まっている方は、自分のプランに適した資格にチャレンジしてください。まだ方向性が明確に定まっていない人は、まずは経理部門の専門性に触れるという意味でも日商簿記検定を糸口にしてみると良いでしょう。
いずれにしても、自分のやる気と継続する力が重要です。ぜひ今後のキャリア設計のために、役立つ資格を取得してください!
また、経理の資格を取得して転職する際には、ぜひ士業・管理部門特化の転職エージェントであるヒュープロをご利用ください。
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この記事を書いたライター







