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税理士試験における固定資産税の難易度や勉強時間を徹底解説!

HUPRO 編集部
税理士試験における固定資産税の難易度や勉強時間を徹底解説!

税理士試験は簿記論と財務諸表論に加えて様々な法律科目が存在します。法律科目には色々ありますが、固定資産税については年々受験生も減ってきており、今後税理士試験から外されるのではないかと言われていることもあり、徐々に情報が少なくなっている科目となります。
そこで、今回は税理士試験における固定資産税について現役公認会計士が解説します。

固定資産税(税理士試験)とは

税理士試験には、簿記論、財務諸表論などの会計科目と、法人税法や所得税法のような税法科目に分かれます。今回紹介する固定資産税は税法科目のうちの一つとなっています。
固定資産税は地方税法の中の固定資産税の項目について出題されるため、○○法という科目となっていません。
固定資産税試験において計算と理論は半々程度となります。また、固定資産税は通常の不動産に関するものだけではなく、事業用資産の償却資産も含まれることから簿記をベースとした科目として人気のある科目の一つとされています。しかし、最初にお話した通り今後受験科目から外れるということが予想されるため、徐々に受験者が減っているのも事実です。

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固定資産税(税理士試験)の勉強時間は?

固定資産税の勉強時間は予備校やインターネットの情報によって様々ですが、250時間程度ではないかと言われています。法人税法が600時間程度と言われており、半分強の勉強時間ということになります。
先ほどお話した通り、固定資産税の基礎となるのは簿記論でありますが、固定資産に特化している為細かい簿記の知識がなくとも勉強ができるところに特徴があります。また、計算問題と理論問題が半々ですが、問題自体は基礎的なものを問うものが多い為、誰でも取れる問題を漏れなく解答していく勉強が求められます。

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固定資産税(税理士試験)の難易度は?

先ほどお話した通り、合格ラインに達する最低時間が250時間程度であるとすれば、1日3時間の勉強でも80日間で到達すると言えるでしょう。しかし、確実に合格するためには他の受験生よりも時間をかける必要があります。
固定資産税の合格率は15%前後で推移していますが、計算問題を満点近く獲得し、理論問題がそこそこ解けていれば合格できますのであまり合格率に敏感になる必要はないかもしれません。とはいえ、基礎的な問題を手堅く採っていく必要があるため全く勉強していない分野が出てしまったらその年は諦めざるを得ないため、必ず一通りの勉強を行う必要があります。
また、固定資産税は他の科目よりも最後の科目に残しておく受験生が多い為、受験慣れしている人が多いのも特徴です。よって、合格率のみを見て足元をすくわれないように地道な努力がいる科目と言えます。

固定資産税(税理士試験)に向いている人

固定資産税は先にお話した通り計算と理論が半々の税法科目です。また、計算問題も理論問題もどちらも基礎的な内容を問う傾向にあります。よって、計算問題は基本的に満点を狙っていき、理論問題も基本的には着実に得点することが必要となります。
よって、計算問題が得意な人にとってはなじみやすい科目であると言えますし、理論科目の方が得意であれば他の科目を考えることも必要となります。
また、固定資産税は、実務では直結する科目ではなさそうですが、減価償却費の概念や不動産に関する固定資産税評価額の観点からはなじみの深い科目であるとも言えます。よって、他の住民税や国税徴収法等と比べて実務をしている人にとっては勉強しやすい科目と言えるでしょう。

固定資産税(税理士試験)の勉強方法は?

では固定資産税の勉強方法はどのようにすると良いでしょうか。理論と計算問題とが半々ですが、計算問題は満点近くを狙う必要があることから計算問題になれることは必須となります。しかし、基本的に計算の基礎となる事項については問題文に与えられていることから、与えられた内容をどう計算するかが重要となってきます。
理論はそこそこ取れれば良いとはいえ、あまりにも的外れな回答では論外ですので、暗記するというよりも固定資産税が賦課されるまでの流れを理解することが必要となります。その上で、アウトプットをしながら苦手分野について何度も理解をすることが必要となります。一言一句の暗記よりも流れをつかむことが大事な科目となるため、丸暗記重視ではなくイメージを大切にすると良いでしょう。
計算問題は一度ものにしてしまえば力が落ちにくいので、試験日から逆算して理論を追い上げる日程、計算を重点的にものにしておく日程を決めておくと良いでしょう。

固定資産税は実務で使える?

実務において固定資産税の申告というものはなく、償却資産税の申告を行うことがあるくらいでしょう。あとは相続税などの資産税をシミュレーションする際に固定資産税評価額を用いることくらいでしょうか。
しかし、考え方としては法人税や所得税の固定資産の減価償却費の考え方が基礎となるものもあるため、全く使わないわけではありません。
ゆえに、直結はしないものの考え方は所々実務で使用するという位置づけで良いと思います。

まとめ

固定資産税試験は受験者数が年々減っていく傾向にありますが、計算問題が得意な人には合格しやすい科目と言えるでしょう。実務には直結する科目ではありませんが、考え方はところどころで使いますので、勉強して損する科目ではないと言えます。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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