会計事務所の仕事は、とにかく忙しくて大変というイメージを持つかもしれません。どんな仕事でもお金をもらう以上楽ということはありません。
しかし、会計事務所は顧問先の経営相談に乗ることもあるとても専門性の高い仕事です。
今回は会計事務所の仕事が実際に大変なのか?残業時間はどのぐらいなのか?など、事務所の実態についてご紹介していきます。
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会計事務所の仕事は、いくつかの理由によって大変であると言えます。
どんな理由があるか見ていきましょう。
会計事務所の仕事は基本的にルーティンになります。年の中で繁閑は決まっており、具体的には年末調整の始まる11月から法人税の申告が終わる翌年の5月までは忙しいと言えます。
とりわけ、年末調整と確定申告の業務が重なる1月から3月にかけては超繁忙期です。この時期は毎日3~4時間の残業をする事務所が多く、休日出勤も多くなります。
会計事務所の仕事がどれくらい大変かは、担当する顧問先の数によって変わってきます。
例えば顧問先が20社だとすれば、20社分の月次監査業務と年次決算業務をこなさなければなりません。月次決算業務は顧問先に訪問する必要がありますから、少なくとも月に20社は訪問することになります。
月20日勤務とすると毎日1社は訪問する計算になります。
初めの頃は顧問先が10社くらいですが、徐々に増えていって30社を超えるとかなり大変になるようです。そして1人が担当できる顧問先としては40社位が限度のようです。
人間関係が会計事務所の仕事においては、非常に重要になってきます。
特に大手と比べて規模が小さい事務所であれば、物理的に職員の距離は近くなります。毎日顔を合わせる仲間と相性が悪く、仕事のやり方で食い違いがあると仕事もスムーズに進みませんし、働いていて気分は良くないでしょう。
人数が少ない事務所であれば人員の流動性は下がり、異動も期待できないのでこの課題を解決することはかなり困難を極めます。
会計事務所の仕事は大きく、記帳代行業務と税務業務になります。
【記帳代行業務】
取引先(クライアント)から依頼を受けて、その会社で行われた経済的取引を仕訳帳に記帳し、総勘定元帳に転記して、試算表を作成します。簿記の知識が必要な専門的な仕事になります。
【税理士業務】
税務代理・税務書類の作成・税務相談といった業務のことを指します。税理士でなくても、税理士の補助としてこれらに関わります。税務・税法等について幅広い知識が求められます。
会計事務所の仕事は専門性が高く、年間でルールが変更されるケースも少なくないため常にインプットが求められ、仕事のやり方をアップデートをしていく必要があります。
学ぶ時間の確保と、仕事に反映させる作業とに時間を取られ、休日も勉強に追われることがあり大変だと感じる人も多いでしょう。
会計事務所が大変な理由はいくつかありましたが、事前に事務所の情報を得ることで、自分の能力に合った事務所を選択することができます。
以上に関しては、面接の際に確認を取ることもできるので、気になるようであれば積極的に確認をとりましょう。
他にも休日日数や、休暇制度等は求人情報から読み取れますし、勉強支援を行っている事務所等もあるので確認しておくと、仕事と勉強を両立していくことも可能になります。
会計事務所で働くことは、多くの点で求められる点が多い反面、メリハリがあります。特に繁忙期ではない、6月から10月までは比較的仕事のコントロールがしやすいことが挙げられます。
繁忙期にたくさん働き、閑散期はゆっくりとできるメリハリをつけて働きたい方には会計事務所の仕事は働きがいがあると言えるでしょう!
会計事務所の仕事内容は大変かもしれません。しかし、繁忙期以外はそれなりに余裕がありますので、税理士などの資格を目指す人は勉強時間を確保することもできます。
そして会計事務所での経験を生かして大きくステップアップすることも可能です。そういう面では会計事務所の仕事は魅力のあるものですので、一概に業務内容や繁忙期の忙しさだけで大変とはいえないでしょう。