営業はノルマがあるし、マーケティングやエンジニアのようなスキルも無いから、経理として働きたい…とに思っている人もいるかもしれません。しかし、そんな経理の仕事にも向き不向きがありますので、適性を抑えておく必要があるでしょう。今回は、そんな経理職への適性がある人の特徴について解説します。
経理に向いている人の特徴は以下の通りです。
それぞれについて、詳しく解説します。
経理は日々地道な作業の繰り返しです。そのことに抵抗感がなくコツコツかつ正確に目の前にある作業をこなしていける人が向いています。
このコツコツと仕事をこなすことに、ささやかでもやりがいを感じられるかは大事なポイントです。
経理の業務をこなすのに、会計や法律の知識は必須です。そして、これらは経済の動向にあわせて頻繁に改正されます。常に新しい動きに着目しキャッチアップしないと、経理の業務はできません。そのため、知的好奇心が旺盛で、新しいことの学習に抵抗のない人が向いているといえるのです。
経理にとって、数字は切っても切り離せません。日々作成する仕訳帳からその集大成である決算書まで全て数字で構成されているからです。毎日数字とのにらめっこといっても過言ではないでしょう。
ただし数学が得意とか、理系出身でなくてはならないというわけではありません。計算自体は四則演算がほとんどであり、どちらかというと理論やルールの理解が重要だからです。数字にアレルギーがあるような人でなければ問題ないでしょう。
営業は取引先との接触が多いのでコミュニケーション能力が必要なのは明白だと思いますが、経理に関してもコミュニケーション能力はある程度必要になってきます。
例えば売上や仕入の処理をするため、営業などの部署とコミュニケーションを取る必要があります。また月や1年の決算締めのタイミングでも修正や確認のために社内でのコミュニケーションが不可欠なのです。内向的でも構いませんが、コミュニケーション能力があればより円滑に業務を進められるので備えていればそれに越したことはありません。また、同時に説明能力も求められます。ときに経理は会社の上層部に対して会社の財務状況を的確に説明する必要があるのです。
経理を目指す人の中には「人とのコミュニケーションをしなくてよさそうだから」という動機がある人もいるかもしれませんが、そのような人はむしろあまり向いていないといえます。
基本的に経理は内勤ですので、出張や外回りなどで外出することがありません。どちらの働き方が良いかというのは完全に好みではあるので、極端に抵抗が無ければ問題なく働けるでしょう。
極端に言えば、経理として働く人に類まれなリーダーシップなどは必要ありません。もちろん経理部長などのポジションであれば先陣を切って業務遂行に導くためにある程度は必要ですが、より求められるのは協調性です。個人の成績が重視される営業部とは違い、経理部一丸となって締め日までにすべての会計処理を終わらせて数字を合わせることが、何よりも大事だからです。
期待に応えて業務に励むことは当然ですが、他のメンバーの進捗を確認したり、場合によってはフォローに入れるような人は向いているでしょう。
経理に向いていない人の性格や特徴は以下の通りです。
こちらもそれぞれ見ていきましょう。
正直、向いていない人の特徴の中でも最たるものといえるかもしれません(笑)。経理はミスが許されず、1円単位で正確に合わせることが求められます。そのため、大雑把でミスが多いと業務に支障をきたしかねないだけでなく、当人のストレスも溜まってしまうでしょう。
経理の仕事は、毎日行う日次業務、月に一回行う月次業務、年に一回行う年次業務に大別され、それらの業務を周期に則って実施していくのがメインです。このようなルーティンワークが多いため、刺激的な日々を送ることはできません。
地味な作業の中にも達成感やよろこびを感じることのできる人でないと経理は厳しいかもしれません。
先述したように、新しい知識を吸収しなければ日々の業務についていけません。あまり学ぶことに興味がなく、「勉強は学生時代でだけでもう十分」と考えている人には向かないでしょう。
どうにも数字が苦手という人はいます。カンマが入っている数字を見ても金額の単位がわからないという人はそういうタイプでしょう。それ自体は仕方のないことではありますが、毎日数字を扱う経理として働くのは決しておすすめできません。
社会人として働いているのであれば、ある程度のコミュニケーション能力はあるはずです。しかし、会社内の人間関係を保つのに過度な抵抗があったり、コミュニケーションは取れるけどビジネスマンとして使うのは骨が折れる、という人には意外と向いていない仕事なのです。
社外とのコミュニケーションを積極的に取ることで、交渉力や営業力を高めたいという人も多いでしょう。そのような能力はそもそも経理という仕事ではつきづらいため、特に営業からの異動を命じられたなどの場合については、気を付けておかなければなりません。
これも仕事の特性上の話にはなりますが、経理はアイデアや独創性よりは知識に基づいた確実性の高い業務を遂行する能力が求められます。いわゆる「クリエイティブな仕事」をしたい人にとって、経理はやりがいを感じにくい仕事である可能性が高いでしょう。
特に若手の方は、バリバリ働いてその分成長していきたいという人も多いでしょう。経理はそのような仕事というよりは、ルーティーン業務をこなしながら着実にスキルアップしてレベルの高い業務を任されるようになっていく仕事です。
成果を早期から上げていき、若いうちからマネジメントをしたいといったようなビジョンを持っている人は、やはり経理より営業職に適性があるでしょう。
「向いていることは分かったけど、どうやってキャリアを歩んでいくのだろう?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。ここでは、経理として働くにあたってどのようなキャリアパスを描けるのか、ご紹介していきます。
企業の経理職の中で最上位の役職が、このCFOです。最高財務責任者とも呼ばれ、ベンチャー企業や中小企業では代表取締役もしくはCEO(最高経営責任者)に次ぐNo.2のポジションとして働くことになります。企業の資金に関する重要な意思決定権を持っているため年収はかなり高くなり、やりがいも非常に大きい役職です。
上場企業や外資系企業の経理職は専門性の高い業務に対応する必要があるため、簡単に働くことはできません。ただ、逆に言えばそこでしか得られないスキルもあるということなので、他の企業で着実に実務スキルをつけた上で転職を目指すのも人気のキャリアパスです。
経理で活かせる会計系の資格として、最も難易度が高いのが税理士・公認会計士です。これらの資格を取得することで、税理士事務所や会計事務所を開業することができます。収入は経営手腕次第なので不安定ではありますが、代表として働くのは他では得られないやりがいを感じられるでしょう。
経理は専門性の高い仕事ではありますが、未経験から転職することが不可能というわけではありません。ただし、当然ですが実務経験がある人の方が需要は高いので、選考にあたって万全の準備をしておく必要があります。
簿記は会計に関する資格の中で、最も知名度が高いといえます。その中でも経理への転職で最低限持っておくべきなのが、日商簿記2級です。なぜならば、多くの経理求人がこの資格を必須資格もしくは歓迎資格として据えているからです。
どうしても未経験だと、知識があることの証明ができるかどうかが大きな分かれ目になってきますが、日商簿記2級はその証明として十分な資格とされています。書類選考で不採用になってしまう可能性も大きく減らすことができますので、もし持っていない場合は、取得してから転職活動をするのがオススメです。
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今回は、経理に向いている人と向いていない人の特徴を解説しました。自分が経理に向いていると思ったら積極的に求人に応募しましょう。
また、自分は経理に向かないと感じたとしても、経理の仕事に魅力を感じるのであれば、あきらめることはありません。そういう場合は初心者でも受け入れ可能な求人に応募してみるのがおすすめです。そこで実践を積んで経理に必要な適性を習得するのがいいでしょう。
その際、今の仕事の都合などにより自分で探すのが難しい場合は、経理を専門に扱う転職エージェントを利用するのも有効な方法です。