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ファームバンキング(FB)とは?メリット・デメリットについて

HUPRO 編集部
ファームバンキング(FB)とは?メリット・デメリットについて

ファームバンキング(Firm Banking)は、EB(エレクトロニックバンキング)の一つで、他に主たるものとしては普段、多くの人が使っているIB(インターネットバンキング)があります。
ファームバンキングでは、会社の担当者が、振込や入出金の照会のために銀行の窓口やATMまで毎回出向いて振込依頼書を書いたり、通帳の記帳作業を行う必要がなくなる他、振込の依頼も数千件単位で一気に行うことが出来るため、大企業を中心に必要不可欠なシステムとなっております。今回はファームバンキングに関する内容の解説と、その利用するメリットについて見ていきたいと思います。

ファームバンキングとは

そもそもファームバンキングとはどのようなものなのかをまずは確認していきましょう。
ファームバンキングとは、Firm(企業・会社)向けに提供される、銀行や信用金庫などのシステムで、銀行などから会社に対して、専用回線や専用端末・ソフトウェアなどを通じて直接やり取り出来るデータ通信サービスのことを指します。
個人の銀行取引でのイメージを当てはめるとしたら、ファームバンキングを導入すると、会社の中でATMの操作が出来るような形となります。

ファームバンキングが導入され始めた当初は、専用端末を会社に設置する必要があり、またダイヤルアップ接続・電話回線での接続が必要でした。今では専用端末を設置したり、ダイヤルアップ接続でファームバンキングを行うことは基本的には稀ですが、ダイヤルアップ接続や専用端末の場合、セキュリティの高さがメリットとして上げられます。

ファームバンキングのメリット

ファームバンキングのメリット

銀行取引が社内で出来る

ファームバンキングを使う基本となるメリットは銀行取引を社内で行うことが出来る点です。ファームバンキングを用いていると、社内で設定をしているPCや担当者の端末で、入出金の明細や送金依頼、外国為替取引など、銀行で出来る取引を一通り行うことが出来ます。特に大企業ですと、対外的な支払以外でも、社内やグループ会社の銀行口座間で頻繁に円貨に限らず外貨も送金して資金管理を行っていく必要があります。その度に銀行の支店までいって窓口で手続きを行うことは現実的ではなく、ファームバンキングは必須です。

セキュリティの高さ

大企業などをはじめとした会社ではどうしても内部統制の関係などで、銀行の送金機能や入出金履歴といったデータ管理も含めてアクセスや取引の承認の出来る人間を適切に関する必要があります。ファームバンキングでは実際に操作できるPCを制限することが出来、電子証明も入れられますので不正利用が行われないように業務フローを設計出来ます

最近の運用としてはダイヤルアップの回線を引いて行うことはまれで、WEBベースでファームバンキングが出来るようにするのが一般的です。具体的にはNTTデータ社が提供している「VALUX」と呼ばれるサービスが使われています。
VALUXでは、会社の特定のPCに専用ソフトをインストールし、マルチバンク電子証明書を入れることで、パソコン端末を認証したうえで、接続IDを金融機関に通知してインターネットの暗号化通信が出来るようになります。

そのため、一般的なインターネットバンキングと異なり、パスワードやログインIDが第三者から取得されたりするような事態が生じても、不正にアクセスされるような状況を防げます。内部統制に相当配慮した会社の場合、特定の社員しか入室出来ないように入退室管理された執務スペースに特定のPCを設置しておくことで、社内でも特定の人間しか特定端末を触れないようにし、万全を期しています。

取引の効率化

会社も一定規模以上になってくると給与振り込みや月末の送金など、数千件の振込を一日で行ったりといった状況になります。一件ずつ振込先口座や振込金額を手打ちしていくのは現実的ではなく、また手作業の場合、手続き間違いなども問題となってきます。ファームバンキングの場合、特定の様式のcsvファイルなどを用いて、振込先情報などを一括で読み込ませることが出来、数千件の送金依頼などを一回の作業で済ませることが出来ます。このメリットも大企業では必須です。

ファームバンキングのデメリット・導入コスト

上述のようにファームバンキングを導入することは様々なメリットがありますが、一方で導入にあたってはPC端末の設定から、銀行への手数料、そして通信回線の設定といった複数の問題があります。一般的なファームバンキングを始める手続きとしては、取引銀行にファームバンキングを始めたい旨を伝え、銀行から特定端末のためのソフトのインストール手続きのガイダンスを受けます。

大事なこととしては、ファームバンキングはソフトを始め、インターネットエクスプローラーの設定など、セキュリティ上のいくつもの要件があって、いきなり設定して振込まで行うのはかなり難しいです。必ず一度設定したら送金のテストなどを行い、問題なく使えることが確認出来たらサービスの利用を開始します。ファームバンキングのための通信環境の整備も必要に応じて行う必要が出てくるのでコストに限らず時間も結構かかることが多いです。良く取引銀行に確認して早めに準備しましょう。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:コラム・学び

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