士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

社会保険事務とは?概要や業務に必要な知識をご紹介

HUPRO 編集部
社会保険事務の概要や業務に必要な知識をご紹介

企業が従業員を雇用する場合は各種保険に加入する必要がありますが、加入や更新など保険に関する手続きの業務を遂行する仕事が、社会保険事務です。社会保険事務の業務は大企業の部署等が実施するほか、社労士などが在籍する社労士事務所が実施する場合もあります。社会保険事務の概要と必要な知識やスキルなどをご紹介します。

社会保険事務とは

社会保険事務とは、社会保険や雇用保険などの各種保険の手続きを行う事務作業のことです。保険の種類は1つではないことから、社会保険事務に関する業務も様々なものがあります。

代表的な業務の例としては、社会保険や雇用保険の取得や喪失の手続き、年金手帳再発行の手続き、社会保険料算定の手続き、労働保険の年度更新の手続き、離職票の発行手続きなどがあります。

社会保険事務の中でもメインとなることが多いのが、企業に関する各種保険の手続きに関する業務です。その理由は、健康保険、厚生年金保険、雇用保険など、従業員を各種保険に加入させる義務を企業が負っているからです。

企業に関する社会保障事務の内容としては、企業で働く個々の従業員に関する手続きが多くなっています。その他、新規適用、算定基礎、年度更新など、企業自体の情報をもとに手続きを行う場合もあります。また、各種保険は従業員の給料を計算する際の控除にも関わってくるため、社会保険事務の業務は給与計算との関連性が高くなっています。

社会保険事務については、社会保険労務士等が所属している事務所などが中小企業等の委託を受けて、企業の保険に関する業務を代行するのが一般的です。大手企業の場合は、各種保険の手続きの大部分を自社内の部署で実施していることもあります。

社会保険事務に必要な知識

社会保険事務を遂行するうえで重要になるのは、その名の通り社会保険制度に関する広い知識です。社会保険制度の概要や手続きの流れなどを把握しているほか、関連する法改正などの動きにも敏感であることが重要です。

健康保険組合など、企業が加入している保険の団体、保険料、手続きなどはそれぞれ異なります。そのため、それぞれの団体等の概要や傾向についての知識や経験も重要になります。また、社会保険は個々の従業員の給与計算においては控除の項目となるため、給与計算に関する知識や、所得税や住民税などの関連性の高い税法についての知識も場合によって必要になってきます。

社会保険事務に重要な資格とスキル

社会保険事務に有効な資格としては社労士(社会保険労務士)があります。社労士は社会保険労務士法に基づく国家資格で、労働や社会保険に関する専門家です。

社会保険事務を遂行するために社労士の資格が必須というわけではありませんが、事務所を構えて社会保険事務に取り組みたい場合は、信用の面でも資格の取得が非常に重要になってきます。

次に、社会保険事務に有効なスキルとしてはWordやExcelなど基本的なソフトに関する技能があります。特に、社会保険事務はデータ入力や計算の機会が多いことからExcelは重要です。

パソコンに関連するスキルとしては、社会保険事務に関連する申請行為は電子申請が可能なものもあるため、電子申請の方法をマスターしておくと役立ちます。その他、英語に関するスキルが高いと外資系企業の社会保険事務などの受注の機会の増加が期待できます。

社会保険事務の手続き

では、実際に手続きはどのように進めていくのでしょうか?
流れとしては以下のようになります。

①お客様からの依頼
②専用フォームに必要事項を記入してもらう
③記入頂いた事項を専用のシステムに入力
④入力事項を再チェックした上で、手続き用紙を作成又は電子申請
⑤紙の手続き用紙で作成した場合:役所へ郵送又は直接役所へ行き手続きを行う
 電子申請の場合:進捗を確認し手続き完了となれば終了

以前は紙の手続き用紙のみで行っていましたが、電子申請が導入されたことで手続きが簡素化され、今では多くの事務所で電子申請が導入されています。
ただし全ての手続きを電子申請で行えるわけではなく、依然として紙で申請しなければならないものもあります。一例として、健康保険組合の手続きが挙げられます。

また、手続き受託から終了までの業務進捗管理は必須です。これは社会保険労務士法でも定められており、業務受託や手続きの日時等を記載した帳簿を備えておく必要があります。

社会保険事務の概要や業務に必要な知識をご紹介

社会保険事務のやりがいとステップ

社会保険事務の厳しさは、社会保険に関する知識以外にも、給与や税金などの周辺知識も重要になってくる点にあります。例えば、社会保険について適正な手続きをするために、毎年の税額を確定する年末調整について把握する必要が出てくるなどです。

また、社会保険事務は企業で働く従業員を保護するために、迅速かつ正確な手続きを行うことが必要になってきます。仮に定められた期間内に手続きを済ませることができなかった場合は、従業員にとっても企業にとっても大きな痛手に繋がりかねない問題になります。

次に、社会保険事務は移動が多い時期が繁忙期になります。忙しくなりやすいのは3月〜8月頃で、特に3月は人事異動や退職、4月は入社手続きで忙しくなります。
3月〜5月頃は業務自体が忙しいだけでなく、手続きのために行く機会の多い役所等も忙しくなるため、業務に必要な書類の発行などに時間がかかりがちなので注意が必要です。

一方、社会保険事務の業務のやりがいは、企業で働く従業員の縁の下の力持ちとして活躍できることです。社会保険や雇用保険は働く際にはあまり意識しない場合もありますが、いざという時に従業員と家族の生活を守る重要な制度です。

社会保険事務によって従業員の保険をきちんと確立することは、一見地味な作業であっても確実に企業と従業員を支えている、という事実が大きなやりがいになります。

企業内で社会保険事務を遂行した場合、業務経験による次のステップアップとしては、給与に関係した業務を経験したという評価に基づく経理担当や、人事に関係した業務を経験したという評価による人事担当などが考えられます。

士業に特化!専門エージェントにキャリアについてご相談を希望の方はこちら:最速転職HUPRO無料AI転職診断
空き時間にスマホで自分にあった求人を探したい方はこちら:最速転職HUPRO
まずは LINE@ でキャリアや求人について簡単なご相談を希望の方はこちら:LINE@最速転職サポート窓口

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:コラム・学び
    タグ:

おすすめの記事