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経理担当になったら読んで!最速で経理知識が学べるおすすめ書籍5選

HUPRO 編集部
経理担当になったら読んで!最速で経理知識が学べるおすすめ書籍5選

経理部に役立つおすすめ書籍

「経理部」という部署について、みなさんはどんな印象をお持ちでしょうか?デスクワーク、数字ばかり眺めている、細かい作業、忙しそう・・・色々なイメージがあると思いますが、総じてハードルが高い印象はあるのではないかなと思います。今回は、もしみなさんがそのハードルの高い経理部に配属となった際に、きっと役に立つであろう書籍を紹介させて頂きます。

1) ストーリー形式で学ぶ 経理部員1年の仕事

タイトル:ストーリー形式で学ぶ 経理部員1年の仕事
著者:新日本有限責任監査法人
発行日:2011年4月14日
発行所:日本経済新聞出版社
 タイトルの通りです。子供服メーカーの一部上場企業に入社した新人が経理部に配属されたというストーリーで、1年間の経理部スタッフとしての仕事を学んでいきます。日常の仕訳業務や決算、監査対応など広く浅くカバーされており、気軽な入門書としてちょうどよいかと思います。また、各章ごとにQA方式での補足もあり、知識としても消化しやすい内容となっています。筆者自身、会計士試験等を通じて学問的な会計の知識は社会人になる前から身に着けていたつもりでしたが、決算スケジュールの具体的なプロセス(どの勘定科目が順番に締まっていくか等)や、簿記とは異なる会計システムへのインプットの流れなどはあまり認識しておらず、苦労した記憶があります。もちろん各社で区々かとは思いますが、本書を読んでおけば予め大まかなイメージw持ておくことができるのではないかと思います。
 留意事項としては、少し発行年度が古いため近年の傾向(たとえば紙帳票類の電子化や経理業務のIT化)のフォローは不十分であること、著者が監査法人であるため若干内容も監査法人目線が見受けられること、があります。

2) 会計参謀

タイトル:会計参謀
著者:谷口学
発行日:2016年6月20日
発行所:中央経済社
 上記(1)ではまさにスタッフ目線での経理部の仕事をたどるような内容でした。一方こちらはマネジメント目線を知るための書籍という位置づけで紹介させて頂きます。「会計参謀」、いわゆるCFOとして数値のプロフェッショナルかつマネジメントを担う人材に求められる「会計的思考」について、携わる業務の分類ごとに説明しています。たとえば事業ポートフォリオや予算管理、資金調達などです。特にM&A戦略や企業価値評価は、最初のハードルは高くともマネジメントとして習得必須の分野であり、基本的な考え方の枠組みを理解する上で有用ではないかと思います。
配属されたばかりのスタッフでも、マネジメントはどういう目線で業務を遂行しているか、自分自身の業務は企業の業務活動の中でどのような位置づけにあるのかを知ることは当然必要です。経理部で業務を進める中で、自分自身の仕事を俯瞰して見ることができるようになるかもしれません。
 留意事項としては、CFO目線である結果担うべき業務範囲はとても広くなっており、いわゆる経理部としての仕事に関する記載は少なめです。

3) 経理・財務実務マニュアル 三訂版(上下巻)

タイトル:経理・財務実務マニュアル 三訂版(上下巻)
著者:青山隆治、馬場一徳、奥秋慎祐
発行日:2015年11月10日
発行所:税務経理協会
これは困ったときに読み返す、まさに「マニュアル」として紹介させて頂きます。
「経理・財務スキル検定」(FASS検定)をご存知でしょうか?単純に言うと、経理や財務の実務において必要なスキルや知識を点数制で客観的に評価するための試験制度であり、本書はそのFASS検定のテキストです。テキストとはいえ、実務で必要な知識やポイントが広くカバーされており、受験予定でなくとも読む価値はある内容です(実際、筆者も受験したことはありません・・・)。
売掛管理や固定資産管理、経費処理や法人税申告業務など、一般的な上場会社で要求されるスキルについて網羅的に記載されています。また、業務プロセスを説明した上で「会計上のポイント」「税務上のポイント」「内部統制上のポイント」について触れる構成になっており、業務を進める上で複合的な視点を身に着ける参考にもなるように思います。
 留意事項としては、やはりテキストという側面があるため情報量が多く、他のオススメ書籍と比べると読み進めることに多少労力を要する印象です。

4) 会計ドレッシング

タイトル:会計ドレッシング
著者:村井直志
発行日:2011年8月18日
発行所:東洋経済新報社
経理部門で仕事を進める上で避けては通れないのが不正と向き合うことです。誤解を恐れずに申し上げると、どの企業にも大なり小なり不正の種はあり、その発生を未然に防ぐべく番人として機能することも経理部門には求められます。本書では、不幸にも不正が行われた10社(本田技研工業、林原、シニアコミュニケーション等)について、経緯やスキームをコンパクトに解説しています。なお、基本的に不正に関する調査報告書はホームページ等で公開されているものの実際読もうとすると難解であり読みにくく、筆者もフルで読み切ったものは殆どないかもしれません。
実際のエピソードに加え、いわゆる不正のトライアングルや、典型的なスキーム(循環取引等)についても別途説明が割かれており、基本的な知識として習得する上でのガイドにもなるかと思います。
ちなみにdressingとは粉飾の意味です。おしゃれですよね。
留意事項としては、こちらも1つめに紹介した書籍と同様発行日が少し古いので、某社のような最近の粉飾については触れられていません。

5) ザ・ラストマン

タイトル:ザ・ラストマン
著者:川村隆
発行日:2015年3月10日
発行所:角川書店
 最初に申し上げると、こちらは経理にフォーカスした書籍ではありませんが、ビジネスパーソンのマインドセットという観点でとても感銘を受けた書籍であり、あえて紹介させて頂きます。
著者の川村隆さんは日立製作所の元取締役会長です。同社が日本史上最大級の赤字決算を発表した直後に社長に就任し、その再建を担われました。本書はその際の振り返りとそれを踏まえた今日のビジネスパーソンに向けたメッセージについて、「ラストマン」というキーフレーズを使いながらお話しされている内容です。
 大企業であればあるほど利害関係者は膨らみしがらみは複雑になり、物事をシンプルに進めることが難しくなっていきます。川村さんは本書を通じて当たり前のことを当たり前にやり抜くことの重要性について終始一貫して説いており、日立製作所という日本有数の大企業で実践されたということが強い説得力を持って受け止められます。また、海外書籍の英訳ではなく日本人が日本人向けのエールとして書いている内容が中心であり、とても共感しやすく読みやすいです。
 これといった留意事項は特にないですが、経理の知識が十分習得できるような趣旨の内容ではないのでご了承ください。

6) 最後に~もう一つのオススメ書籍~

ここまでオススメ書籍を紹介させて頂きましたが、最後にもう一つ別枠で追加させてください。「上場企業の決算発表資料」です。一定規模以上の上場企業であれば、決算発表にあたり決算説明会を行い、その説明資料を作成します。そのような資料は企業のホームページで公開されており自由に閲覧できますし、一般投資家も含め広くステークホルダー向けに作成されており、見た目にカラフルで比較的読みやすいです。
時間があるうちにこのような企業の開示書類を読み漁り、経理部門としての感覚を養っておくことも有効かと思います。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:コラム・学び

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