士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

公認会計士の年収はどのように推移するの?

HUPRO 編集部
公認会計士の年収はどのように推移するの?

公認会計士の年収は高いことで知られています。けれど、もちろん初年度からいきなり大きな額をもらえるわけではありません。では、どのように年収は推移していくのでしょうか。今回は、公認会計士の仕事内容とはどのようなものかという点も含め、公認会計士の年収の推移について解説していきます。

そもそも公認会計士の仕事とは?

公認会計士の仕事は、監査業務をはじめ、税務業務、コンサルティング業務も含みます。監査業務とは、企業の決算書について第三者の立場よりチェックをし、その決算書の内容に関して専門家としての意見を述べることです。一般的に企業の所有者となる株主は、企業運営を役員などの経営者に任せます。そして、経営者は最低でも年に1度、株主に対して経営状況を報告することが義務となっています。

ただ、あってはならないことですが、一部の企業では虚偽の報告をすることがあるのです。そのため、公認会計士による監査が必要とされているのです。なお、この監査業務は、公認会計士のみが行うことのできる独占業務です。主に、監査業務が必要な企業は大企業で有ることが多いので、監査を行うのは、複数の公認会計士で構成された「監査法人」が一般的となっています。

その他、公認会計士は特に試験を受けなくても税理士をして登録をし、税理士の業務も行うことが可能です。税理業務としては、税に関係する書類作成や申告のサポートが中心となります。実際に独立開業している公認会計士は、税理士としての業務を行っていることが多いです。

最後のコンサルティング業務ですが、これは企業が相手となります。企業のリスク管理や内部統制などに関して専門的な知識をもっている公認会計士だからこそできる業務です。企業の経営戦略、企業買収(M&A)や、組織再編といったことについてのコンサルティングを行います。

公認会計士の初任給や平均給与は?

公認会計士として試験に合格をした人は、ほぼ全員が4大監査法人へ就職をします。そのため、初任給に大きな差はないといえます。ちなみに、日本公認会計士協会によると、1年目の公認会計士の年収は500万円ほどとなります。大学を卒業した人の全体の1年目の年収が247万円ほどなので、どれだけ公認会計士の年収が高いかがお分かりいただけるでしょう。次に、「厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査」をもとに、公認会計士の月収や賞与、手当や賞与などすべて含めた年額賃金の平均データをご紹介しましょう。まず、公認会計士の月収の平均としては男性が68万円ほど、女性が71万円ほどです。そして賞与に関しては、年額で男性が222万円ほど、女性が191万円ほどです。すべて合わせた年額賃金としては、男性が1,042万円ほど、女性が1,044万円ほどとなっています。日本の一般的な所得の平均値は442万円ほどとされているので、こうして比較してみると、いかに公認会計士の平均年収が高いかが一目瞭然です。しかし、それだけ公認会計士になることは容易ではなく、難関といわれる国家試験に合格する必要がある専門職だからこその平均年収なのです。

公認会計士の年齢による公認会計士の年収の推移とは?

公認会計士も、経験年数を重ねるごとに月収やボーナスが高くなる傾向があります。「厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査」によると20~24歳の場合の年収は、男性が454万ほど、女性が277万円ほど。25~29歳の場合の年収は男性が880万円ほど、女性が670万円ほど。30~34歳の場合の年収は男性が822万円ほど、女性が620万円ほど。35~39歳の場合の年収は男性が817万円ほど、女性が1,025万円ほど。40~44歳の場合の年収は男性が1,088万円ほど、女性が993万円ほど。

45~49歳の場合の年収は男性が1,164万円ほど、女性が1,330万円ほど。50~54歳の場合の年収は男性が2,111円ほど、女性が1,534万円ほど。55~59歳の場合の年収は男性が1,428万円ほど、女性が2,090万円ほど。60~64歳の場合の年収は男性が741万円ほど、女性が442万円ほど、65~69歳の場合は男性しかデータがありませんが、515万円ほど、70歳以上の場合の年収は男性が511万円ほど、女性が452万円ほどです。60大移行で年収は下降するものの、日本国民の平均収入以上は得られていることになります。

経験年数による公認会計士の年収の推移とは?

公認会計士も他業種と同じく、経験年数によって年収が推移します。「厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査」によると、経験年数が0年の場合は、月収が36万ほど、年間ボーナスが19万円ほど。経験年数1~4年の場合は、月収が34万円ほど、年間ボーナスが143万円ほどと、急激に高くなります。そして経験年数が5~9年の場合は、月収が41万円ほど、年間ボーナスが148万円ほど。経験年数が10~14年になると月収が60万円ほど、年間ボーナスが249万円ほど。経験年数が15年以上になれば、月収が91万円ほど、年間ボーナスが275万円ほどいう推移になっています。

まとめ

公認会計士の年収は、年齢や経験年数によって推移していくことがデータで示されています。しかし公認会計士になることは非常に難しく、難関といわれている国家試験に合格しなければなりません。公認会計士になるには、相当な努力が必要となります。

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:コラム・学び

おすすめの記事