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日本の超富裕層であるトップリーダーを 『国家資格者×プロフェッショナル』で支え、 税務×金融で業界の変革を狙うBSP税理士法人

HUPRO 編集部
日本の超富裕層であるトップリーダーを 『国家資格者×プロフェッショナル』で支え、税務×金融で業界の変革を狙うBSP税理士法人

「日本を強くしなければ」。BSP税理士法人を擁するBSPグループの統括代表である矢澤昌史さんが社会人になったとき、日本は「就職氷河期」と呼ばれる時代。弱りゆく企業と経済を目の当たりにした矢澤さんは、メガバンクと外資系プライベートバンクでの経験から日本企業が事業承継で抱える問題に気付き、それを解決する方法にも思い至ったといいます。日本を牽引するトップリーダーを税務と金融の面から支える新たなワンストップサービスを軸に、日本の金融のあり方の変革を目指す矢澤代表と、パートナー税理士の鈴木恒平さんにヒュープロ編集部がお話を伺いました。

「強い日本をつくりたい」

ーまずは統括代表の矢澤昌史さんにお話を伺わせてください。「強い日本をつくりたい」という思いはどこから来ているのでしょうか?

私が就職活動をしていたとき、日本は超のつく氷河期で、日本中の数多の企業が沈没しそうな雰囲気でした。その状況を「どうにかしたい」 「強い日本をつくるにはどうすればいいのか」と、常に問題意識を持っていました。同じ志を持つ人が多く集まっていた東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)であれば日本を変えられるのではないかと思い、入行しました。そこで、事業承継や資産承継といった資産税に関するコンサルティング業に従事するうち、決算書を作成する過程も含めて税務や会計のことを深く専門的に学びたいと思うようになり、税理士の資格を取得しました。

ー日本を強くするためのヒントは見つけられましたか?

日本全国、数多くの事業承継を対応していく中で、「その場しのぎの解決策として次世代へバトンを渡す」ことがゴールになっていることに問題意識を抱きました。無事に企業のトップが入れ替わったからといってその後の事業がうまくいくとは限りません。トップを引き継いだリーダーは社内外にたくさんの問題を抱えていることに気付きます。個人としても一家の長になり、なすべきことが増え、責任も増します。M&Aの世界では「PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)」、つまり取引後の当事者同士の統合行為が重視されるようになっていますが、事業承継の世界にはいまだ「とりあえず次世代につなげば大丈夫」という幻想があり、”とりあえず企業のトップを入れ替えて、税金を支払っておしまい”になってしまっているところがある。これが日本の企業が弱っていく大きな原因ではないかと感じました。

ーなるほど。そのような状況を改善する手段を矢澤さんは見つけたのでしょうか?

事業承継に関して、もう一つ気づいたことがあります。日本の有名な大企業の創業者には、必ずと言っていいほど右腕となる参謀役が存在しています。昔の日本でいうところの、商家の主人を支える番頭さんみたいなものですね。しかし事業承継の際、この右腕役は承継されません。リーダーだけが入れ替わり、次のリーダーを支える存在はいなくなるのです。このことが日本企業の成長が鈍化する、決定的な構造的欠陥だと思いました。他方、欧米には大企業を経営している富裕層をサポートする組織が昔から存在し、それを「ファミリーオフィス」といいます。私はスイス系のプライベートバンクであるUBS証券株式会社に転職してこのことを知り、日本にもそのような組織がないかと調べましたが、当時は皆無でした。「どんどんグローバル化が進むマーケットで、日本は海外と戦いようがなくなる。欧米のようにリーダーを支える存在をつくり上げないと日本はどんどん弱ってしまう」と危機感を抱き、そのような組織を自分でつくるために BSPグループを創業しました。

「士業」×「コンシェルジュ」×「金融」で、金融のあり方を変革する

ー「BSP」という社名の意味を教えてください。
「ビジネス・ストラテジック・パートナーズ」の略で、お客様やパートナーとともにビジネス業界を戦略的に歩むという意味と、富裕層と目線を合わせながら伴走するという意味が込められています。ちなみに、「B」は番頭の頭文字、「S」は参謀のS、「P」はプロフェッショナルのPです。富裕層の隣で支えるプロでありたいという思いを込めています。

ーBSP税理士法人をはじめ、BSPグループではどのようなことをしているのでしょう?
一言でいうと、日本版のファミリーオフィスです。ファミリーオフィスとはシンプルに言えば「富裕層一族の資産運用や管理のアウトソースを請け負う組織」ですが、「富裕層」といっても単に「お金持ちの人」という意味ではなく、企業を経営しているような超富裕層のことをいいます。資産価値が数十億から数千億円の企業経営者やその一族が持っている企業の資産管理や国際税務、組織再編、IPO支援など、税務や金融に関するあらゆるサポートやコンサルティングを行います。「日本版」と枕詞をつけているのは、BSPグループとして、税理士をはじめとする司法書士、行政書士、社会保険労務士といった国家資格である士業のワンストップサービスがベースになっているからです。これらをもとにコンシェルジュ部門、さらには金融部門という、3つの事業部門を総称したものをBSPのファミリーオフィスと定義しています。

ーコンシェルジュ部門ではどのようなことをしているのですか?
いわゆるビジネスプロセスアウトソーシングを行っています。何をアウトソースしているかというと、クライアントが所有する企業にまつわる管理部門業務です。たとえば経理や総務や人事のような管理業務から、財団の運営管理、あるいはプライベート・エクイティ・ファンドの管理運営など、クライアントに求められることは何でもです。それを一手にアウトソースできる形になっています。海外でいうとバトラー(執事)のイメージが近いですね。それらのサービスのクオリティの担保として、士業によるワンストップのサービスがあるわけです。BSP税理士法人もその一部として機能しています。

ー金融部門ではどのようなことをしているのですか?

クライアントのプライベートバンク業務に近いです。資金調達支援やM&A、不動産、保険、投資ファンドなど、いわゆるノンバンク化を目指しています。 銀行業以外の金融機能を取り揃えて展開し、収益化を図っています。つまり士業のスペシャリストたちの専門性を担保に富裕層からの信頼を得て、税務や金融面をはじめとする富裕層のルーティンに入り込んでいくのがコンシェルジュ部門です。そこでリレーションを深くした富裕層をリードし、収益化するのが金融部門です。 金融部門には外資の金融出身者やメガバンク出身者、大手証券会社出身者などのプレイヤーを集め、クライアントの資金調達等のサポートをします。ゆくゆくは日本全体に良い影響を及ぼすような大きな取引も我々が主導して銀行を巻き込みながら、様々な活動を動かしていくことを目指しています。要するに、意思決定権を持つトップリーダーをおさえるという点に我々のビジネスモデルの大きな意味と価値があるのです。

ー非常に独創的なビジネスモデルですね。

将来的には新しい金融システムをつくり上げていきたいです。資金調達が多様化して競合が増え、顧客とのリレーションが弱まっている銀行はどんどん弱体化しています。BSPのコンシェルジュ部門のリレーションの力は桁外れに強いので、それを金融面で収益に変えていきます。士業と金融の業界は水と油のような関係性で馴染みにくいところがありますが、私のように資産税や組織再編のコンサルティング経験を、バックグラウンドにもつ人間がファミリーオフィスという文脈のもとで1から新しいカルチャーをつくるからこそ、妙な排他的傾向が生じずに同じ方向に向かうことが出来ています。

トップリーダーたちの時間を”生み出す”ことで日本経済は強くなる

ー今後の展開を教えてください。

ファミリーオフィス事業で富裕層、つまり意思決定者であるビジネスリーダーたちに弊社サービスを利用し尽くしてもらい、BSPグループの圧倒的なファンになっていただくことはオセロでいうところの四隅を取りにいくような作業です。税務や金融面をはじめ、富裕層がアウトソースしたいニーズはたくさんありますので、士業の専門性を担保にしたコンシェルジュ部門でそこを抑えにいきます。第1フェーズで構築するのは、お客様からの顧問料に対する期待値を圧倒的に超えるサービスを作りあげることです。最終的には「こんなにも手厚いサービスならば、もっと多くの顧問料を支払ってBSPサービスを余すとこなく使いたい!」と思っていただけるような、サービスを作っていくことが目標です。
そして、少し先の話になりますが、次のフェーズでは蓄積した富裕層に特化したビッグデータを基に、富裕層業界に新たなビジネスを展開していきます。そのためにも、BSPグループのビジネスのクオリティを担保する士業部門には引き続きリソースを投下していきます。

私はBSPグループの事業に人生の全てを賭しています。是が非でも、イメージを必ず実現させます。そして、共に新しい事業に参画してくれるメンバーも必ず成功に導きます。私ひとりでは事業の成功は実現出来ないので、共にビジネスを作ってくれる仲間にも幸せになってほしいと切に願っています。

ー矢澤さんが一貫して願い続けてきた「強い日本」は、実現できそうでしょうか?
我々のサポートで捻出したトップリーダーたちの時間を、経営者の方々に本業に投下してもらえば日本は必ず強くなるはずです。我々は起業家のライフサイクルに沿って全力でサポートします。起業した時には経営資源が不足しがちなので、例えばCFOや人事担当者がいなければコンシェルジュ部門や士業部門でサポートしていきます。上場企業オーナーに対しては、経営者としての側面だけでなく、資産家としての投資やファンド管理をサポートします。企業のライフサイクルに沿いながらサポートすることでビジネスリーダーたちの時間を生み出し、彼らは重要な意思決定に集中出来るようになります。意思決定以外のことは我々が全部担当し、それによって生み出された時間でリーダーたちが経営者として手腕を発揮し、次の世代を育てることが可能になる。このポジティブなサイクルによって、混沌とした時代を率いるリーダーシップが育ち、日本はどんどん強くなっていくに違いありません。 BSPグループが取り組んでいるのは 「富裕層の時間をいかに生み出すか」「お客様の時間価値をいかにして最大化するか」ということなのです。

ー強い日本に生まれ変わる日が待ち遠しいですね。最後に、BSP税理士法人が求める人材についてお聞かせください。

ベンチャーマインドのある人が望ましいです。前のめりで主体的な人に是非来ていただきたいです。失敗は構いません。強い気持ちを持った人が集まることで物事が動き出し、社会が変わっていくと強く信じています。

桁外れの資産規模のオーナーと密にやりとりする日々

ー矢澤代表、ありがとうございました。次に、パートナー税理士の鈴木恒平さんにお話を伺います。非常にユニークなビジョンをお持ちの代表ですが、鈴木さんの目にはどう映っていらっしゃいますか。

フルレバレッジ人生を送っており、人を惹きつける魅力がある人です。金融業界出身なので、良い意味で堅苦しくなく、あまり税理士らしくないフランクな人です。「ギブアンドテイク」ではなく「ギブアンドギブ」をモットーにしていて、「人の魅力は『振れ幅』だ」と本人が言うように、鋭く真面目に語ることもあればふざけたことばかり言うときもあります。 対外的な場ではスーツを着ていますが、普段はいたってラフな服装で過ごしていますよ。

ー鈴木さんはどのような経緯でBSPグループに入られたのでしょうか?

ジェネラリストよりスペシャリストが自分には合うだろうなと思い、EY税理士法人で働いていました。そこから三菱UFJ銀行に出向していたときに矢澤と出会いました。その後、生命保険会社を経て野村證券の企業内税理士法人にいた際に知人の紹介で矢澤と再会し、BSPに誘われました。矢澤は「IFA(資産運用の専門家)で税理士業界を変えていきたい」と語っており、私としてもそろそろ独立を考えていたタイミングだったので参画することにしました。矢澤がBSPグループとしての営業やメディア対応を担当し、私が税務や社内のマネジメントといった実務を担当している形です。

ー貴法人のファミリーオフィス事業はトップリーダーたちの番頭のよう 役割を果たすということでした。鈴木さんはまさに矢澤代表にとってそのような存在なのですね。

そうかもしれませんね。ちなみに、当初は矢澤の語るBSPとしての「番頭役」にそこまでピンときていませんでしたが、実際に富裕層の上場会 社をサポートする経験を通じて「これが番頭役ということか」と腑に落ちました。というのも、本人に代わってあらゆる金融機関の担当者と顔を合わせ、お客さまの代行として面談の場に立ちますしリーダー本人とも非常に密なやりとりを行います。何十億、何千億円という資産をお持ちのオーナーと日々やりとりをし、喜ばれ、感謝されることにはとてもやりがいがあります。グループの売上も年々増加しており、数年後を想像できないほどの速度で成長しています。

急成長をカバーする採用体制

ー独特のビジネスモデルを展開している貴法人ですが、どのような雰囲気の職場なのでしょうか?

九段下にある最新のオフィスビルに入居しており、快適なオフィス環境です。服装も自由ですし、時差出勤も認められており、風通しのよい社風です。また、富裕層に目線を合わせることが当法人の事業にとっては非常に重要なので、社員の福利厚生としてさまざまな経験が提供されるのも特徴ですね。残業も業界水準より低く、わりとホワイトな働き方ができると思います。

ー急成長しているにもかかわらず残業時間を抑えられているのは、どのような工夫があるのですか?

「時間ではなく価値で稼ぐ」ことを矢澤が重視しており、残業は極力減らす方向で進めています。でなければ新しい受け入れが進まないからです。そのためには一人ひとりがスケジュール管理を徹底するなどの自己管理が大事です。とはいえ、当法人は金融部門で収益化が図れているのでグループ全体で早めの採用にリソースを投じられており、売り上げと業務量が増加した分を増員でカバーできている面もあります。

ーそれは非常に心強いですね。貴法人で活躍できそうな人材はどのような人でしょうか?

チームで仕事を遂行しますので、コミュニケーションをとることに抵抗感のない方がよいです。また、当法人ではファミリーオフィスサービスにまつわる国際税務や投資ファンド、バリュエーションなどさまざま な業務があり、法人税と資産税の両方のキャリアを積めますので、経験 のないことにも主体的に取り組みながら周囲に相談したり議論したりできる人が向いていると思います。ベンチャーマインドをお持ちのかたと 一緒にファミリーオフィス事業を日本へ広めていきたいです。

本日はお話を聞かせていただき、誠にありがとうございました。

お話を伺ったBSP税理士法人のHPはこちら

この記事を書いたライター

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