M&A業界の営業職は転職市場において、人気が高まっています。最近は業界未経験者の採用も行っており、より幅広い層が応募している状況です。今回はそんなM&A業界の営業職について、どんな仕事をしているかから、激務のイメージが持たれている働き方の実情、働くメリット・デメリットまで解説していきます。
まずはM&A業界やその営業職とは何なのかから見ていきましょう。
M&Aは「Mergers(合併) & Acquisitions(買収)」の略で買い手の企業が売り手の企業を合併や買収することを意味します。
そしてM&A業界は買い手と売り手の双方もしくはいずれか一方に対して、M&Aの一連の流れをサポートするサービスを事業とする業界です。日本企業のM&Aの件数はコロナ禍で一時的に落ち込んだものの、基本的に増加傾向であり、M&A業界も需要が高い状態が続いています。
M&A業界の企業における営業職の担当者は、クライアントのM&A完了までのサポートを行うのが主な仕事となります。もちろん、法人などからサポートの依頼も来ますが、新規クライアント獲得のために、電話や飛び込み営業などを行う新規開拓も営業職の役割です。
クライアントの担当として1件の案件を完了させるまで1年かかることも珍しくなく、そこでたくさんの業務をこなすことになります。
具体的な業務内容については以下の関連記事をご参照ください。
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M&A業界を調べると、「コンサルティング」とか「コンサルタント」といった言葉も目にすることがあるかも知れません。
コンサルタントと聞くと営業とは別の職種があるように思えますが、営業職のことをコンサルタントと呼ぶ企業があるだけで、行っている業務は同じです。
コンサルタントは何かしらの課題の解決に向けた戦略をクライアントに提供するコンサルティングを行っている職種を指します。M&A業界で働くM&A仲介やM&Aアドバイザーは財務・会計コンサルタントなどと呼ばれることもありますが、他業界でいうと営業職といった方がなじみやすいかも知れません。ただし、コンサルティング業務に求められる課題解決能力が頻繁に必要とされるという面においては、コンサルタントに似た側面もあるといえます。
営業職以外にもマーケティングやSE、経理職や法務職、人事・労務職といった職種のメンバーがいます。基本的に直接的な売り上げをあげるのは営業職がメインとなります。
M&A業界における営業職はどのような働き方なのでしょうか?具体的に紹介していきます。
M&A業界は激務というイメージの方が多いようですが、ある程度そのイメージは間違っていません。
これは先ほども触れた通り、成約までの業務プロセスがとても多いことが影響しています。ただし、複数名のチーム制で案件に対応することが多いので、100時間以上の残業をしたり、週休が二日取れないというほどの状態ではありません。ただ、担当するクライアントの数やM&Aのフェーズによっても業務量は変わってくるようです。
M&A業界は基本給は平均に比べて少し高い程度と言われています。ただ、営業職にはインセンティブ制度が適用されていることが多いので、これによって年収を上げることが可能になります。
インセンティブ制度とは営業成績に応じて、給与への上乗せ金額を決めていく制度のことであり、案件ごとの単価が高いM&A業界では、その上乗せ金額も大きいのです。
M&A業界は経験関係なく実績を積んだ分だけ稼げるといえるので、場合によっては転職1,2年目から1,000万円以上の年収がもらえる営業職がいることもあります。
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M&A業界は転職先として人気の業界なので、働くメリットが多そうなのは想像できるでしょう。では具体的にどんなメリットがあるのか、見ていきましょう。
M&A業界は日本の後継者不足の問題や、地方や中小規模の企業からM&Aが認知されるようになってきたことから、非常にニーズの高い業界となっています。今後もM&A市場には売り手・買い手ともに多数の企業がある状態が続く見通しなので、転職してすぐに会社がなくなってしまうなどという心配をする必要はないでしょう。
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先述した通り、インセンティブ制度によって給料を上げやすい企業が多いのもメリットといえます。実際のところ、M&A業界の営業への転職を目指す多くの方がこのメリットに惹かれているのです。
M&A業界の仕事内容には税務や会計などの複雑で専門的な知識が必要なので、おのずとスキルを身につけることができます。成果が給与に大きく関わることもあり、やりがいを持ってスキルの習得を進めることができるので、その分早いスピードで成長できます。
メリットが多い一方で気を付けるべきポイントもあります。これらをデメリットと感じる方は、必ずしもM&A業界で働くべきとは言えません。
M&A業界は先述した通り、ある程度のハードワークは覚悟しておく必要があります。時期によっては月60時間以上の残業となったり、深夜までや徹夜での仕事をすることもあり得ます。働き方改善を目的として転職活動を進めている場合は、他の業界を狙っていくのが良いでしょう。
M&A業界の営業職は結果へのコミットメント度合によって評価が決まることが多いので、そのような風土についていく自信がない方にとっては、デメリットになり得るでしょう。また業界の特徴として、3~5年程度経験を積んでさらに高年収が出る同業界の企業への転職をしていく文化がありますので、必然的に離職率が高い傾向にあります。長期的に働ける職場を探している方にとっても向いている業界とは言いにくいです。
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