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「変わる」準備はできているか。企業と人の成長をドライブさせる経営参謀のプロフェッショナルチーム(グローウィン・パートナーズ株式会社)

HUPRO 編集部
「変わる」準備はできているか。企業と人の成長をドライブさせる経営参謀のプロフェッショナルチーム(グローウィン・パートナーズ株式会社)

「手がけられる仕事の領域を自分で狭めないほうがいい。『企業の経営を自分が変える』つもりでチャレンジすれば違う世界が見える」と話す、グローウィン・パートナーズ株式会社の代表取締役CEO・佐野哲哉氏。 同社は税理士法人や会計事務所ではなく、M&A支援、財務経理業務のDX、人事制度改革をはじめとする「経営」全般へのアドバイスを行うコンサルティング企業。記事前半では佐野代表に、後半ではヴァイスプレジデントの小山賢一さん、マネージャーの大沼善次郎さんにヒュープロ編集部がお話を伺いました。

CxOの役割を外部から果たす経営参謀のプロフェッショナル

ー前半では佐野代表にお話を伺います。グローウィン・パートナーズ株式会社ではどのような事業を行っているのですか?

佐野:大きく分けると3つあります。一つ目はM&Aのサポート全般。二つ目は会計とERPを軸としたバックオフィス業務コンサルティング(DX化)。三つ目はHRコンサルティング。このような事業をベースに当社は「経営参謀のプロフェッショナルチーム」としてさまざまな企業をコンサルティングしています。CFO(財務責任者)やCHRO(人事責任者)の業務を当社がアウトソースしているようなイメージが近いと思います。メインターゲットは連結ベースで年商100〜3,000億円くらいの上場中堅企業や第三セクター、ファンドの投資先などです。

ーそれぞれの事業についてもう少し詳しく教えてください。
M&Aのサポートは、ベンチャー企業の資本政策として大企業とのパイプ役をはじめ、中小企業に対する事業承継や、日本企業が海外に進出・撤退する際のコンサルティングなど、幅広く手がけています。
事業承継に関しては、親会社のTCG(タナベコンサルティンググループ)と共に『MIRAI承継』というサービスブランドで展開しています。オーナーの個人資産や資本の承継だけではなく、企業経営そのものを未来に向かって承継していくために戦略面からもサポートしているのが特徴です。

ーバックオフィスのDX化のサービスについてはいかがでしょうか。
主に経理など経営管理業務のDX化のお手伝いをしています。ペーパーレス化やインボイス制度への対応、電子帳簿保存法の改正などもあり、企業の現場ではERP(Enterprise Resources Planning )の導入ニーズが旺盛です。また、海外に進出していて、子会社がいくつもあるようなクライアントの連結経営管理制度を構築する需要も多いです。

ーHRコンサルティングについても教えてください。
M&Aや事業承継、合併などに伴うオーナーシップチェンジや人事制度の統合等のタイミングでご依頼をいただいています。クライアントの企業理念や戦略を踏まえ、将来どのような人材が必要とされるのか?ということを軸に人事評価制度を設計・構築し、タレントマネジメントシステムに落とし込むところまでを一気通貫で手がけられるのが当社の強みです。

環境次第で人は変わる

ーなぜこのような事業を始めたのでしょうか?

私はもともと有限責任監査法人トーマツ(以下、トーマツ)の出身で、法定監査、NY事務所派遣を経て、M&A部門(現デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー)の立上げに参画しました。当時日本ではM&Aを経験したことのある人材は少なく、法律面・税務面の整備も追いついていない状況でした。非常にやりがいを感じていたのですが、ITベンチャーの起業準備をする知人を個人的に手伝っているうちに、「公認会計士が最初から参画するのも珍しくていいかもしれない」と思い、誘われる形でCFOとして創業に参画することになりました。

それまで公認会計士としてクライアントの会社を外から支えてきましたが、内から会社を積み上げて成長させる経験を通じ、「企業というものはしっかりした経営参謀がいないと大きくなれない」と実感しました。そこで、今度は経営参謀のプロフェッショナルチームとしての当社を自分で創業したのです。

ーたしかに、公認会計士の方がこのような事業を起こすのは珍しいかもしれません。
私は「起業家」は生まれつきの環境やリーダーシップなど、適性の影響が大きいと考えています。しかし、経営参謀は違って、経験する機会があれば再現性のある役回りだと思うのです。「経営参謀の会社」を興してたくさんの企業をサポートすれば、クライアントはもちろん、当社で働いてくれるスタッフたちもどんどん成長していける。これは大きな社会貢献ができると思い、起業する道を選びました。

とはいえ、私は決してもともと起業向きの人間だったわけでもモチベーションの高い人間だったわけでもありません。中学・高校は進学校に通っていたのですが、大学受験で失敗し、入学した大学でも遊んでばかりの流されやすい人間でした。そんな人間でも環境次第で考え方や生き方が大きく変わることがある。環境によって一気に成長にドライブがかかると実感しているからこそ、当社の社員にも仕事を通じ、経営理念である成長と成功を手に入れてほしいと思っています。

ー佐野さんがそのように変われたのはなぜだったのでしょうか?
公認会計士として監査法人で働いていたときに先輩から叱咤激励されたことが大きかったです。深く考えずに監査法人に就職したため、最初の数年はあまりやる気がでませんでした。「監査業務は『あるべき論』ばかりでつまらない」と思い、他のコンサル会社に転職しようとしていたら先輩に「おまえは今の仕事から逃げるために転職するのか、それともやりたいことがあって転職するのか」と核心をついた質問をされて。正直に「逃げるため」と答えたら「そんなことではこの先も転職ばかりの人生になる。ここで学べることはたくさんあるのにおまえは目の前の仕事の小さな側面しか見ていない。もっと視野を広げろ」と言われ、目が覚めました。

ー仕事に対する意識が大きく変わったのですね。
仕事の面白みは自ら見出すものであると気づき、やっと本当の意味での私の社会人人生がスタートしました。そこから当社を創業した経緯はさきほどお話した通りです。自分の会社を創業する頃には「本質的に正しいことを言う人がいるから会社は成り立つのだ」と身に染みていました。ときには経営者の荒唐無稽とも思えるアイデアを、現実的に紐解き、自分のアイデアも加味して着実に実行していく。経営参謀の役割は、「どうすればルールに従い、組織やプロジェクトが動くのか?そのために必要な経営資源はどのように調達するのか?」という本質的な意見を提言して会社を前に進めることでもあります。

かかわる全ての人々の成長と成功を願う

ーそのような思いで創業した貴社で働くうえで必要な能力は何でしょうか?

高い視座と広い視野です。私自身が公認会計士だからこそ感じるのですが、会計や税務の知識に縛られると本当の意味でのお客様のニーズに応えることができません。帳簿を見て正論を延々と語ったところで、それはお客様にとって幾多ある悩みの一部にすぎない。会計や税務の話しかできないのはコンサルタントとして片手落ちと思っています。私たちが聞き出すべきはお客様の「経営」に関する悩みなのです。

ー多角的な視点から経営を見る力が求められるのですね。
経営参謀としてお客様の役に立つためにはその視点が欠かせません。コンサルタントとしての知識やスキルは入社後に学べますが、大事なのは「専門外のことはやらない」ではなく、視座を高め、視野を広げていく意欲です。会計士や税理士の有資格者はそもそも優秀な方が多い。仕事の領域を自分で狭めるのは非常にもったいないです。クライアントの経営を変えていくつもりでチャレンジすれば、自分にできることはもっと大きいと気づくはずです。

当社の理念は「我々はお客様・スタッフを始めとする当社に関わる全ての人々の成長(Growth)と成功(Win)を支援いたします」としています。テクニカルな知識だけでなく、マネジメントのスキルもしっかり学んでもらい、どの企業でも活躍できる立派なビジネスパーソンになってほしいと願っています。

ー社員の働き方やカルチャーについてはどのようにお考えでしょうか。
当社のPurposeに「自らが仕事と人生を愉しみ、仲間と共に成長し、社会に貢献する存在となります」とあります。行動指針にも「Enjoyment-仕事を愉しもう」とあります。コンサルティング業務が楽だとは申しませんが、この多様性の時代においては仕事もプライベートもポジティブに愉しむことが大切です。そもそも、仕事と人生は別物ではなく、Work in Lifeだと私は考えています。仕事がうまくいっていないのに「人生が楽しい」とはなかなか思えないし、仕事がうまくいっていてもプライベートが辛かったら幸せとは言い難いですから。

フレックスタイムや在宅勤務、副業(承認制)などの制度も整っており、極めて開放的な空気のなかで一人ひとりが自らをコントロールしながら働いています。「パートナーズ」と呼んでいる、外部のオンラインメンバー(クラウドワーカー)との連携にも積極的に取り組んでいます。

今後は、日本全国あるいは海外人材も視野に入れ、出社義務のないリモート正社員の導入も検討していくつもりです。

ー今後の展望について教えてください。

数字面では売上を2倍にする中期経営計画を立てています。特にグローバルのサービスを伸ばしていきます。また、我々がターゲットとしている規模の会社はDXやイノベーションを起こしきれていないケースがとても多い。そのような企業に健全な変革をもたらし、日本経済を強くしていきたいです。

また、2024年4月以降にコーポレートロゴやホームページを刷新し、より一層コーポレートブランディングにも力を入れていきます。より多くのお客様にグローウィン・パートナーズを知っていただき、支援の幅を広げていきたいと考えています。

社内のことでいうと、マネジメント層の女性比率を上げたいですね。スタッフや部長クラスは男女半々なのですが、執行役員以上は男性ばかりで違和感があります。性別関係なく適切な人材が幹部のポストに上がっていけるよう、マネージャー以上の人材を対象にしたミーティング兼勉強会を行うなど、環境づくりに取り組んでいるところです。

生成AIの台頭やリモートワークの浸透など、恐ろしいほどのスピードで社会は変化しています。これからの十年は意図的にかなりの経験をしていかなければビジネスパーソンとして使い物にならなくなるでしょう。企業理念にある通り、社員の成長と成功に責任を持ち、前のめりに新しいことへ取り組んでいきます。

一体感のなかでハイレベルな業務に取り組める

ー佐野代表、ありがとうございました。後半ではヴァイスプレジデントの小山賢一さん、マネージャーの大沼善次郎さんにお話を伺います。お二人が入社された経緯を教えてください。

小山賢一(以下、小山):大手の監査法人で5年働いた後転職し、当社では7年になります。監査法人で携わっていた案件は大規模なものばかりで、クライアントの規模も自分が所属するチームも大きく、全体像を把握するのに10年程度は必要になるほどでした。非常にやりがいはあったのですが、チームメンバーの顔の見える距離感でクライアントにもっと寄り添い、貢献したい気持ちがありました。また、幅広い知識やコミュニケーション能力・交渉力が必要ゆえに「総合格闘技」と呼ばれるM&A業務に挑戦してみたいと思い、当社に興味を持ちました。監査法人時代の上司が当社に転職していたことも安心材料でした。

大沼善次郎(以下、大沼):私は大手監査法人で15年程度働き、グローバル企業の監査主任等、様々なことを経験させていただきました。ただ、私がもともと公認会計士を目指したのは、大学時代に父が起業をしたことがきっかけであり、父は営業畑の人間でしたので管理面を支えたいと思ったからです。最終的には、父は経営がうまくいかず、心労がたたり亡くなったのですが、父親とその会社にしてあげたかったことを果たしたいというのが、当社に転職した大きな理由です。CFOの機能をすべてサービスとして持っていて、なおかつ社員同士の顔が見える規模感であることが、自分の幅を広げるうえで非常にいい環境だと判断しました。

ー現在はどのような業務に携わっているのですか?
小山:フィナンシャル・アドバイザリー事業部におりまして、M&A戦略の立案・実行・PMIまでワンストップで提供しています。私の具体的な業務としては、事業承継に関する資本政策検討やM&Aプロセス支援などのアドバイザリー業務、M&Aの意思決定に際して判断材料を提供するデューデリジェンス、バリュエーションといった調査・分析業務です。

大沼:Strategy &Operations事業部内のAccounting Tech部という、バックオフィスをDX化する部署にいます。たとえば、「深夜残業が続いている経理部の仕事をどう効率化するか」「決算業務を早めて意志決定スピードを上げたい」などの課題に対し、会計の知識とテクノロジーのナレッジを掛け合わせ、具体的なソリューションを提供しています。

ー仕事のやりがいを感じるのはどのようなときですか?
小山:M&Aは企業にとって非常に大きな決断です。そのような重要な意思決定のお役に立てたと感じられるときはやりがいを感じます。また、一度お取引のあったところから別の案件のご相談をいただいたときも嬉しいです。

大沼:自分の専門外の仲間とチームを組んで一体感を持ちながら課題に取り組めるのが当社ならではのやりがいです。社外のシステム会社の人たちと組んで新しい課題解決のソリューションを作っていくこともありますし、社内にもSIer出身の人や人事畑出身の人などいろいろな専門家がいます。これまで知らなかった知識や発想と出合えて知的好奇心が非常に満たされます。もちろん、お客様からの信頼や感謝もやりがいです。

人を尊重する姿勢が「働きやすさ」を決める

ー労働環境や働きやすさはいかがでしょうか?
大沼:会社での働きやすさは「人」を尊重する文化がどれだけあるかだと思っています。それでいうと当社は人を非常に大切にします。もちろん仕事はシビアな面もありますが、子どもが熱を出したり幼稚園や学校行事に参加したりするときはお互い様ということで休みます。私も「子どもを迎えに行くからミーティングを夜に入れないで」と言うことがありますし、そういうことが自然にできる社風です。子育てに限らず介護の問題もいつ生じるかわかりません。個々人ができる範囲内で最大限のパフォーマンスを出しています。

小山:社員同士がお互いのプライベートの事情を理解しながら働いています。私も1歳の子どもがおりまして、以前に比べて時間の使い方を工夫するようになったなどの変化をポジティブに捉えています。うちの部署では現在3人が育休を取っており、全員男性です。社長も介護に携わっていて「この日は在宅する、今日は早く帰る」と話していることもあります。

ー「“ワークインライフ”」をしっかり体現していらっしゃるのですね。最後に、貴社で活躍できる人材について聞かせてください。

小山:知識はキャッチアップできるので、何がお客様の成功につながるかを考えられる顧客視点を持てる方や、人と接するのが好きな方がいいと思います。お客様はもちろん、社内や親会社のタナベコンサルティンググループ、外部のパートナーズの人たちと連携して課題を解決していくのを愉しめることが重要です。

大沼:コンサルティング業務で一番大切なのは仮説思考と論理的思考力で、仮説を立てるのには「勇気」がいります。成長していくための新しいチャレンジに拒否感のない方、プラスアルファの新しい知識を身につけるために努力できる方がよいかと思います。ちなみに、監査業務をやっていらっしゃる方はコンサルティングの基礎的な素養はすでに身についております。安心して当社に入社していただき、一緒にお客様の成長を支援していければ嬉しいです。

ー本日はお話を聞かせていただき、誠にありがとうございました。

この記事を書いたライター

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