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「税務会計の経験 × コミュニケーション」 両者をかけ合わせれば、可能性はもっと広がる。「明るい」税理士事務所で再び輝く中高年求む、沖田税理士事務所

HUPRO 編集部
「税務会計の経験 × コミュニケーション」 両者をかけ合わせれば、可能性はもっと広がる。「明るい」税理士事務所で再び輝く中高年求む、沖田税理士事務所

沖田税理士事務所は埼玉県川口市に拠点を置き、併設の不動産鑑定事務所と共に、不動産賃貸を行っている土地所有者を対象にしたサービスを提供しています。明るさを事務所の大切なポイントとしているという沖田豊明代表のもと、事務所の雰囲気に惹かれた幅広い世代のスタッフが集っています。沖田代表と、税務会計部の菅野百合子さん、税理士の市渡修一さんにHUPRO編集部が伺いました。

賃貸業に絞ってサポートする「特化型」。しかし求める知識は資産税・相続税よりも「一般的な税務会計」

―貴事務所は、中高年世代も含めて積極的に採用しているそうですね。主な事業内容と合わせて、担当することになる業務についてお聞かせください。

沖田:はい。即戦力となる人材ということで、40代〜60代前半を中心とした中高年世代も積極的に採用しています。もちろん40代以下も排除するわけではなく、ある程度実務経験のある方は対象になります。

当事務所の顧問先の多くは、不動産賃貸業に特化している方です。約600の個人・法人で、アパートやマンションのほか、倉庫や店舗を持っている方です。当事務所は、資産課税に対する業務を中心に行う特化型事務所なのです。
より多くの不動産オーナー様に対して、相続と賃貸経営をサポートするという理念を掲げており、事務所は税務会計部門と相続鑑定部門の二つに分かれています。税務会計部門では、不動産オーナー様の賃貸業に関する税務中心とした賃貸経営をみます。不動産オーナー様は資産家ですから、事業承継や相続も関わってきますので、相続鑑定部門が担当します。この両部門で、不動産オーナー様をサポートしていくのです。

―そうなると、求めている人材は相続や資産税に強い方となるのでしょうか。

沖田:いいえ、そうではありません。むしろ、一般的な税務会計をやってきた方を求めております。当事務所は、賃貸業のサポートに特化しているという事務所の性質上、相続や資産税に強い人材は豊富におります。開業以来23年となり、資産税関連分野の知見を豊富に蓄積してきておりますが、税務会計部門の業務はこの6〜7年で年間100件のペースで急増していることもあって、即戦力となる方を求めています。

したがいまして、当事務所で求めている人材は税務会計部門において、賃貸業の税務会計ができる方です。顧問として担当を持ち、所得税などに関する一般的な税務会計業務を行っていただきたいのです。ただ、当事務所の顧問先の方は不動産オーナー様ですので、生前対策のご提案をすることもあれば、相続のための不動産鑑定や家族信託のご相談も受けることになります。資産コンサルティングとして、税務会計をやりながら生前対策をご提案していただくことにもなりますし、ゆくゆくは相続税の申告もできるようになってほしいと思っています。

例えば、所得税・法人税・消費税などを扱っている会計事務所で経験を積んできた方で、一般的な税務会計はマスターしたので、資産税や相続税に関する仕事へと幅を広げてみたいという方には、当事務所はおもしろい職場となると思います。この分野の知見が豊富な同僚たちがサポートします。つまり相続税・資産税に関しての経験は問いません。未経験でも構いません。

「経験」を買うには「時間」が必要 中高年も積極的に採用する理由

―経験が長い税理士の強みは、どのような点にあるとお考えでしょうか。

沖田:40代50代になると、様々な経験を積んできていますから、そこが財産ですね。私たちの仕事は経理に見えるかもしれませんが、会社の経理が社内的な取り扱いであるのに対し、私たちが取り扱うのは顧問先様との信頼関係であり、営業や商品としての経理なのです。お客様と会ってコミュニケーションを交わし、いかに信頼を抱いていただけるかというのがポイントですね。お話ししながらお客様が何を求めているかを感じ取ったり、お客様のタイプを見きわめて性格に合わせた対応ができたり。

また、不動産賃貸業のオーナーは、60代以上など年配の方が多いので、担当税理士も年齢も重ねていると、より安心感を与えられますね。話もしやすくなります。もし担当者が20代の場合、孫と変わらない世代かもしれず、「この人は大丈夫かな」と不安に思われるかもしれません。もちろん、いずれの場合にも豊富な知識があるという前提ではありますが。

―ちなみに、若い世代の採用はどのように対応されていますか。

沖田:長期的に人材を育成しようという観点に立ち、6年ほど前から新卒を採用しています。まだ試行錯誤を続けている面もありますが、働きながら資格取得ができるような環境を整えています。

あとは実際問題として、20代や30代の有資格者は、都内の大手・中堅事務所から引っ張りだこであるという実情もあります。東京と境を接している川口市という立地上、20代30代の有資格者の市場では不利だということもあり、私は最初から避けているのです。

最近も、63歳の方を採用しました。一般的な税務会計をやっていた会計事務所を定年退職されたということで、理想的な方でした。現時点で採用から1か月ほどなのですが、順調にお仕事されています。

あとは、年齢に関係なく私が大切にしているのは、「明・元・素」ですね。明るくて元気で、素直なこと。仕事の性質上、困難なことも起きます。同じ物事の捉え方一つにしても、ポジティブ思考でないと苦しくなってしまいますよね。私自身も、そのように考えています。仕事量が増えたときに、「え〜、また仕事増えるの」ではなくて、「この仕事が増えることで、自分の知識も向上させるぞ」という気持ちで、前向きに取り組んでいただきたいと思っています。

―不動産賃貸業へサービス提供を行うという、特化型ならではの仕事のだいご味は何でしょうか。また、そこで経験豊富な税理士に期待することは?

沖田:顧客であるご家庭の財産の状況から家族関係、また親類などもっと広い人間関係を見ることになります。そこを大変だと思うか、やりがいがあると思うかで変わってきます。さまざまな事情を見わたして考慮に入れて、その上でどのように財産経営するかを助言できるという点が、だいご味だと思います。対象が資産家の方たちなので、大口ですと30億円の資産を持っているような場合もあります。その大切な資産をいかに守り承継していくか。一般的な会計事務所ではなかなかできない経験だと思っています。

経験は、時間がないと買えませんよね。ですから中高年の税理士さんには、若手にも指導してもらえたらと思います。一方で経験ある税理士さんが相続関係を学びたければ、私たちが教えられます。相続税について学べる会計事務所は限られているので、この環境は色々な経験を持った税理士さんにとって財産になると思っています。

経験者豊富な方が入ることで、ベテランの方や若手の方それぞれとの間で化学変化を起こし、新しい風が吹くのもいいのかなと思いますね。こういうところをおもしろいと思ってもらえる方に是非、来てほしいなと思います。

―今後の展望をお聞かせください。
沖田:現在の業務をさらに派生させて、不動産オーナー様への総合的な支援アドバイスを提供できるグループになりたいですね。賃貸経営に関するサポート、例えば賃貸の空室があったら管理会社を紹介したり、不動産の売却に関わる相談ができる専門家を紹介したり。相続で揉めていれば、信頼できる弁護士を紹介するとか。オーナー様の不動産に関する相談に乗っていけるようになりたいですね。

税理士事務所らしからぬ?「明るい事務所」を選んだ

―菅野さんと市渡さんには、事務所の働き方や雰囲気をお聞かせいただきたいと思います。まずは自己紹介いただいた上で、担当業務についてお話しください。
菅野:当事務所で働いて26年になります。その前は会計事務所と、不動産業で経理をやっていた経験があります。両方を生かす仕事がしたいと考えて転職活動をしている時に、不動産に特化した沖田税理士事務所に出会いました。

以前に会計事務所で働いていた時に日商簿記検定は取りましたが、私自身は、税理士ではありません。経験がすべてで業務を任されてきました。ただ当事務所では消費税に関するコンサルティングなども扱っておりますので、知識を得るためにチャレンジを続けています。本来であれば税理士資格と経験の両方が伴っているのが最良だとは思いますが、一方で税法の改正は毎年ありますので、常に勉強をしている状態です。

業務内容は、税務会計部門のスタッフとして、法人税・所得税・消費税といった税務に絡む申告に至るまでの手続きから会計の入力と、最終的には申告も担当します。会計を預かっていますので、納税に関する相談から節税対策も対応します。

市渡:私は企業の経理と、会計業界では事務所を3か所経験しています。前職は法人税が中心だったので、今度は相続税も経験したいと考えて、当事務所に転職しました。税理士資格を2年前に取得し、昨年(2021年)に登録しました。

私も菅野同様、税務会計部門の所属です。各種申告書の作成及びチェック業務を担当しております。業務の基本は法人税関連ですが、生前贈与に携わる機会もあります。その機会をきちんと生かすには、最高の環境だと思っています。

―市渡さんは、入社3年目だそうですね。なぜ沖田税理士事務所を選んだのでしょうか。

市渡:面接の時に特に感じた魅力は、雰囲気が良いなということでした。沖田代表と、菅野を含む計3人がいて、とても明るい雰囲気だったのが決定打となって入社しました。沖田代表の人柄に惹かれました。これまで複数の会計事務所で勤務した経験から申しますと、代表の方の人柄に左右されることが結構ありましたので、沖田代表の明るさは魅力的に感じました。

―面接では、どんな話をされたか覚えていますか。

市渡:どうだったかな…(笑)。

菅野:沖田代表がひとりでしゃべっていたかも(笑)。

市渡:でも、沖田代表は上から目線でもなく、親しく接してくれました。他に何か所かの事務所の面接を受けましたが、面接の雰囲気が明るくて和気あいあいとしていたのが印象に残りました。

―その雰囲気は、実際に働いてみても同じでしたか。

市渡:そうですね。スタッフの仲が良いのです。雰囲気は和気あいあいとしているけれども、やるときは、ちゃんとやる。会計事務所としては珍しい部類なのではないかなと思いますが、お互いの相性が合うのであれば、良い事務所だと思っています。

菅野:一般的に会計事務所は、「シーン」とした雰囲気のところが多いと思います。そういう事務所を見てきた方は、「第一印象が明るい」とおっしゃってくれる方が多いですね。スタッフ間の声かけが多いので、アットホームな印象を受けるようです。

受け持っている案件で困ったことがあると沖田代表に質問するのですが、回答に加えて、知識も与えられていることが多いと感じます。

市渡:たとえば、何か提案をしてお客様から感謝されたときは、とても嬉しく感じると同時に、同僚の皆さんのサポートがあってこそだとも感じます。提案の内容は、私一人だけではとてもできなくて、沖田代表や菅野や、ほかにも周りにベテランの方がいるので、その人たちと話をして導き出してやっと、お客様に提示できます。周りの方にサポートしていただきながら一緒に考えていけることは、素晴らしいなと思います。私自身も、もっと勉強しなければいけないなと思います。

コミュニケーション力は、明るい事務所でこそ役に立つ

―貴事務所では経験豊富な方を求めていますね。とくにどういった方が、貴事務所において輝けると思われますか。

菅野: 最も重視するのは、コミュニケーション能力ですね。私どもは、先ほど述べたように声を掛け合いながら、助け合っていく事務所です。コミュニケーションがうまくできないと、SOS発信できないかもしれません。そうなると、私たち同僚は助けたくても助けられなくなります。もちろん、お客さんに対しても積極的に提案できないということにもなってしまいかねません。コミュニケーション能力がある方であれば、与える側も与えられる側も、どちらも幸せになっていけると思います。

業務の性質上、お財布の中身を全部知っている状態なので、相談業務はご家庭内のことである場合もあります。一方で、税法の下でお仕事を預かるという重い責任があります。そこには、沖田代表が背後に控えているという安心感と、日頃の細かい相談については、一人で抱え込むのではなく隣にいる人に相談して答えを出せるという状態にあるのですね。だから、不安になるという状態はないと思います。

―業務上のスキルは、これまでの経験を活かせるのでしょうか。

菅野:業務としては、税務会計をやってきた税理士の方は資産税の経験はないと思いますが、問題ありません。その経験を「そのまま」生かしましょうという考え方です。税務会計をやってきた方にとっては、不動産所得のルールに則ったやり方を覚えてもらうことになりますが、結果として不動産所得に強くなります。
最近入社された方は60代で、特に問題なく働いていらっしゃいます。税務会計を長年やってきた方は基礎ができているので、業種が不動産に変わったという以外は会計業務に変わりはないからです。

これから入社される方の希望については、適材適所であることも含めて、お互い幸せな結果にしたいですね。働き方や業務の内容や休日など、何を重視されるかは人によって違うと思いますが、沖田税理士事務所で働くことがその方にとって幸せであり、また、当事務所にとっても適している存在である方に出会い、お互い長くお付き合いして行けたら良いなと考えております。

―働き方については、いかがですか。

市渡:有給休暇や振替休日は、仕事のスケジュール管理をきちんとしていれば、自由に、柔軟に取れるのは、働きやすい部分かと思います。

菅野:有休の消化率は100%を掲げています。取りづらい事務所もあるとは聞いていますが、当事務所は第一に沖田代表が推奨していますし、ほかの上の者も消化しておりまして、その姿勢が引き継がれております。

市渡:若いスタッフの中には、育児休暇を1年半取得した4児のお父さんもいます。

今回お話を伺った沖田税理士事務所の企業特集ページはこちら

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この記事を書いたライター

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