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どんなにAIが進化してもクリエイティブな税理士の仕事はなくならない 未経験者でも成長・活躍できる環境づくりへと舵を切って進み続ける 税理士法人 シン中央会計 代表 篠塚 啓三 氏のキャリアとビジョン

HUPRO 編集部
どんなにAIが進化してもクリエイティブな税理士の仕事はなくならない 未経験者でも成長・活躍できる環境づくりへと舵を切って進み続ける 税理士法人 シン中央会計 代表 篠塚 啓三 氏のキャリアとビジョン

一般企業に就職したのちに父の家業である税理士を目指し、現在は税理士法人 シン中央会計 代表として活躍する篠塚 啓三氏。

今回は篠塚氏が代表としてマネジメントを行う上で重視していること、今後の会計業界のビジョンなどについてHUPRO編集部が詳しくお話を伺いました。

父の事務所でアルバイトをきっかけに知った「税理士」の面白さ

―税理士を目指したきっかけは何ですか?

もともと父が税理士事務所を経営していて、そこを引き継いだ形です。
ただ子どもの頃は全く税理士になることは考えておらず、初めて就職した会社も税理士とは全く異なる業界でした。某大手コンビニチェーンの本社に勤めていたのですが、その会社を一年半くらいで辞めて「次に何をしようか」と考えていた頃、父の事務所が忙しい時期にアルバイトをさせてもらって…それで、税理士の仕事に興味を持って勉強を始めたという感じです。23~24歳頃のことでした。

-当時税理士のどんなところに面白さを感じられたのでしょうか?

まず、様々な企業の経営相談を受けられるのが楽しそうだと感じました。
ある時は飲食店の経営者と飲食のことを考え、ある時はクリニックの経営を考えたり…。
幅広い業界の知識や情報を知ることができますし、会社をより良くしていくために、まるで自分もそのお客様の会社の一員として経営に携われるような仕事の仕方を見て楽しそうだな、と感じました。

-税理士資格取得のためにどのように勉強に取り組まれていましたか?

私は5~6年かけて勉強し、税理士の資格を取得しました。
そもそも試験勉強は苦手でコツコツ勉強できないタイプなので、私の場合は完全に運がよかったのだと思います。要点を絞って得意なところを伸ばし、苦手なところは捨てて…要領が良かったのだと思います。場合によっては、全然受からなかったかもしれない勉強法ですね。あまり参考にはならないかもしれません(笑)

-篠塚さんは試験勉強中に入社されていますが、“働きながらの勉強”で苦労されたのはどういったところでしたか?

もちろん仕事は給料を頂くので、今までは自分の勉強優先で使っていた時間も、当然仕事優先になっていきます。今はオンライン授業なども充実していますが、私の時代にはあまりなかったので、週末は大部分の時間を勉強に充てて挽回したりしていたので、その辺は大変でした。

それでも、やはり税理士の仕事をしたいという明確な目標があったので、頑張ることができました。

二代目として「未経験者でも成長・活躍できる」税理士事務所への方向転換

-代表税理士として、現在はどのようなお仕事をされていますか?

各部署でみんなが頑張ってくれていて、本当にありがたいと思っています。
私の入社時は従業員10名ほどだったのですが、現在は在宅スタッフを合わせると50人弱います。マネジメントに関してはやはり悩みどころで、みんなが気持ちよく仕事ができるように環境や社風を整えるのが今の私の仕事だと考えています。

私は自分が率先してやるというよりも、誰かができるようになるとか、すごい能力を身につけたらその力を組織全体でどう生かしていこうか、とか…社員を信頼して任せて、みんなが活躍できる組織がいいと思っています。こうした成長できる環境を大事にする社風は私の代で新しく構築されてきたものです。今はどの業界でも経験者の獲得はなかなか難しいと思います。そこで、弊社では数年前から未経験の方でも成長できる会社へと舵を切って取り組んでいます。それこそ簿記未経験で入社して、今活躍してくれている社員もいます。そうした社員の活躍や成長を間近で見られるのが仕事のやりがいだと思っています。

思い描く今後のビジョンについて

-5年後、10年後に思い描くビジョンはありますか?

会計業界をクリエイティブに仕事ができる業界にしたいと思っています。
「お客様と一緒に考える」系の仕事の割合を80%にして、「数字」系の作業が20%というようにしていけたらいいなと思っています。当社も含めて多くの会計事務所では、数字系の作業が大部分を占めていて、その人にしかできないクリエイティブな部分は20~30%あるかないかだと個人的に感じています。今後はAIの台頭で税理士の仕事が将来的になくなるのでは…という風に言われることもありますが、私は数字の作業はAIに任せていき、人間にしかできないクリエイティブなところに注力できる働き方ができる企業、業界にしていきたいと考えています。まだ道半ばではありますが、そういう働き方が一般的になり、成長できる環境があれば、もっと多くの方が会計業界で働きたいと思ってくれるのではないかなと思います。

-読者へのメッセージをお願い致します。

税理士とは、試験に合格してゴールではなくて、そこはあくまで通過点です。
長く勉強していくならば、「こういうことがやりたい」「こんな仕事の仕方がしたい」というその先まで思い描かないと、どこかで心が折れてしまうのではないでしょうか。

そして、キャリアに関してこの業界の将来が不安だという方には「そうじゃない」と強く伝えたいです。むしろこれからもっと必要とされていく業界だと思います。
AIの台頭で会計業界の未来を危惧する声も聞こえてきますが、実際のところ私はそうではないと感じています。AIのおかげで、私たち自身が本来やらなくてはいけないこと、お客様に寄り添って会社をより良くするために考えるクリエイティブな部分にもっと時間が使えるようになるので、税理士の仕事はどんなにAIが発展してもなくならないと思います。日本を支えているのは中小企業です。中小企業が良くなることが社会を支えることにも繋がっているので、税理士は非常にやりがいがある仕事です。

ー今日はお話をお聞かせいただきありがとうございました。

今回お話をお伺いした篠塚 啓三氏が代表を務める、税理士法人シン中央会計のHPはこちら! Twitterはこちら!

この記事を書いたライター

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