2008年12月 | 有限責任監査法人トーマツ大阪事務所入所 |
2012年4月 | 不動産ファンド・アセットマネジメント業界へ転職 |
2016年5月 | akippa株式会社へ入社 |
2019年11月 | akippa株式会社 執行役員就任 |
【キャリアグラフ】
ー公認会計士の資格をお持ちですが、資格取得を目指したきっかけを教えてください。
大学時代、就職活動に向けて資格を取ろうと簿記の勉強をしていたのですが、あるとき公認会計士のパンフレットを見ることがありました。それが公認会計士の仕事内容や経済活動への貢献の面に興味をもつきっかけです。また祖父が経営者だったので、もともと経営の領域に興味がありました。公認会計士と経営との関連性があったことが、公認会計士の資格取得を目指した一番大きな動機です。そして在学中に公認会計士の資格取得し、卒業後は公認会計士でやっていこうと決めました。
ー当時、簿記の勉強は楽しいと感じましたか?
正直簿記の勉強はあまり楽しくないなと感じていました。実務的で初歩的な内容の勉強だったので、これが最終的に会社の経営の数字に紐づいているとは実感することができませんでした。そこのつがなりを感じられるようになったのは、公認会計士の勉強を始めてからで、アウトプットとして、投資家、株主に何を提出するのか、その為の会計、簿記につながると会計の楽しさ、理論を楽しく学ぶことができました。
ー大学卒業後、監査法人に入社されました。
そこでは、3年くらい勤務しました。社会人経験・勤務経験がないため、通用するのかどうか、最初はとても不安だったのを覚えています。でも悩んでもしかたありません。あくまで新人の社会人なので、正直にわからないことは教えて欲しいとまわりの方にお願いしたり聞いたりしました。ただ、それだとお金をもらう立場としてどうかと思ったので、学んできた部分の中で自分なりの考えを述べたり指摘したりしていきました。
ーどんな仕事内容でしたか?
おもに上場企業の監査や財務調査などの業務をおこないました。このころの業務で今に活きているなと思うのは、幅広い経験ができた点です。上場企業は仕組みができあがっているので、さまざまな経験やノウハウ・事例を蓄積できました。これはとても大きな経験だったと思います。
また、会計士の勉強を通じて、物事を数字の面から考えられるようになりました。個人的に会社で財務モデルを作成し、数字で事業を組み立て、いかにシンプルに作り切れるかで、事業がうまく進むかどうか、成功への近道を作れるかどうかになると感じています。勉強の甲斐もあり数字への抵抗感などはなくなりました。
事業を育てる側に立ちたくて転職
ーその後転職されますが、転職に至ったきっかけはありますか。
働いて2年くらい経ったころ、転職を考えるようになりました。私はもともと経営に携わりたいと思っていたので、事業会社側、事業を育てる側に立ちたいと思うようになったことが転職を考えたきっかけでした。転職先の候補として考えたのは事業会社や、事業会社をサポートするコンサルティング会社・ファンドなどです。そして不動産アセットマネジメント会社に転職しました。
ー転職先を決めた理由を教えてください。
代表の「コンサルティングは世の中にインパクトを与えている事業を伸ばし育てていく、世のためになる仕事だ」という話を聞いて、この方はクライアントのことを考えている人だと思ったのが入社を決めた理由です。事業を伸ばすという信念をもったコンサルティング会社で働きたいと思いました。
ー転職した会社では、どんな仕事をしましたか?
転職して最初の2年は、商業施設のコンサルティングをしました。商業施設が獲得するキャッシュフローを増やしていくための施策を考えるのが仕事です。学びが多く、楽しみや、やりがいも感じられました。しかし未経験の分野に飛び込み、インプットすることが多かったこと、さらに監査法人で働いていた時とは真逆の環境、具体的には個々で働き、それぞれに高い成果を求められるという環境に慣れることが大変で、モチベーショングラフはガクッと下がっています。その後、徐々に慣れていき成果を出すことはできました。
ーその後、医療系ベンチャー企業の支援の仕事に携わったと伺いました。実際の仕事内容はどのようなものでしょうか?
2社目の投資先であった医療系ベンチャー企業にハンズオンという形で参加させて頂き、経理のほかに営業や人事なども経験しました。のちに社長室に配属され、経営企画や資金調達、採用なども担当しています。約2年間携わりましたが、多岐にわたる業務を経験できました。当時はとにかくがむしゃらでしたが、社長の右腕のような存在として、いわゆる経営の領域に携わることができ、さらには現場を自分の目で見て、経験することができました。そういった本来自分がやりたかったことをできたという点で、ここでの経験は、現在の自分のキャリアの核となりました。
ー大変だったこと、苦労したことはありますか?
難しかったのは、マネジメント面です。とくに具体的には人や組織に関わる点が大変だと感じました。スタッフみんなの考え方の方向性を、会社と同じ方向に向かせるのは難しかったと思います。これは今でも感じていることです。もうひとつ難しいと感じたのが、時間の使い方。自分を成長させるためには、時間の投資も必要です。時間を捻出する難しさを痛感しました。今も時間の使い方の難しさは感じています。
ー2社目の会社を退職し、現在勤めているakippaに転職されますが、転職の理由を教えてください。
転職のきっかけは結婚です。私は大阪出身で当時は東京に住んでいましたが、結婚を機に大阪に帰ることを決めました。東京は都市規模も事業規模も大きく、仕事の面での楽しみは大きいと思います。ただ生活という面を考えると、生まれ故郷のほうが住みやすいなと考え、大阪で仕事がしたいと思うようになりました。
ー転職先をakippaに決めたのはなぜでしょうか?
医療ベンチャーに携わっていたときは「事業を人が助ける。それを拡大することで、世の中で助かる人が増える」という考えでした。だから次の仕事も「いかに世の中のためになる仕事か」という点を軸にして転職先を探しました。akippaを知ったのは、人材紹介会社からの紹介がきっかけです。
akippaは「”なくてはならぬ”をつくる」を経営理念に掲げており、これに共感し、akippaの事業に関わってみたいと思いました。また大阪発のメガベンチャーをつくりたいというakippa社長の金谷の気持ちにも共感しました。自分も東京と大阪のギャップを埋めたいという気持ちが強かったからです。akippaの事業は世の中のインフラや仕組みを変えていくというビジネス。実際に世のため人のためになる事業であり、将来の可能性の大きさに魅力に感じました。
ーakippaではどんな仕事をしているのでしょうか?
akippaでは、はじめに子会社の事業支援やM&Aを経験しました。事業戦略や人事計画を考えたり、出版に関する事業での問題点と対策などを考える仕事などです。経営にとても近い業務をやらせてもらえました。組織の再編などに関わる業務もでき、akippaでの経験の中で、一・二を争う貴重な経験だったと思います。その他にも内部管理体制の構築や資金調達等もあり、株主の方に伴走をしてもらいながら、少しずつ勉強して成長していきました。会社や事業を前に進めるために尽力することが、この仕事のやりがいだと思います。
ー現在はどのような仕事に携わっているか教えてください。
現在は管理部門で、経理・財務・労務・総務などバックオフィス全般を担当しています。事業とバックオフィスは離れているような印象があるかもしれませんが、実際はガッチリと連携しないと事業は成長しません。akippaのバックオフィスでは、それぞれの部門や人に寄り添って考えられる人が多いと思います。また、責任感が強い人が多いのも特徴です。極端な話、バックオフィスが止まると会社自体が止まることになります。責任を持ってバックオフィスの仕事を進めてくれるのはakippaの管理部門の強みで、とても心強いです。
ー今の会社で、やりがいを感じていることはありますか?
管理部門のやりがいは、仕組みづくりを通して事業の成長の手助けができる点です。道路でたとえれば、走りやすい道路をつくることで、車が通りやすくなります。管理部門は会社の事業を成長させるためのレバレッジをきかせる部門だと思っています。追い風を吹かせることもできるのではないでしょうか。
ー今後のキャリアやこれからの展望などを教えてください。
akippaはまだまだこれからのサービスだと思います。akippaのサービスを世の中で当たり前のサービスにしていくのが今後の私のビジョンです。そのためにサービス自体をブラッシュアップさせて成長させるのはもちろん、会社自体も成長させていかないといけません。管理部門として、社員みんなが事業に集中できる会社の環境づくりをしていきたいと思います。結果としてサービスの成長を通して、ユーザーさまや駐車場オーナーさまの満足を高めたいです。あと、akippaのみんながakippaでの経験を生かして、会社以外のいろいろな分野でも活躍してもらいたいと思います。そうできるようなバックグラウンドをつくるお手伝いをしたいです。
ー転職を考えている方に、転職についてのメッセージやアドバイスをお願いします。
自分も試行錯誤をしてきましたが、将来的に何をやりたいのかをイメージしたうえで、今やることを考えるのがベストだと思います。あと、核となる強みとなる領域をひとつ作った方が、やりたいことを考えやすいです。それが自分の武器となり、のちのちキャリアの幅が広がるきっかけとなります。その武器は、いろいろな人の話を聞いたりしながら探してみてください。まわりの人の話にヒントがあります。
もうひとつのアドバイスは、自分が目指す業界で活躍されている人の話を聞いてみることです。いろいろな気づきがあり、キャリアを考えるヒントになります。人生は一度きりです。可能性にフタをせず、やりたいことに向かって信念をもって突き進んでいってください!
ー本日はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
今回お話をお聞かせ頂いた、西野将規様が執行役員を務めるakippa株式会社のHPはこちら!
akippa株式会社