企業が成長するためには、単純に収益アップを目指すことだけではなく、企業活動全体の効率化を図ることが不可欠です。
そこで注目されるのが、経理業務などのバックオフィスをアウトソーシングすること。現在、多くの経理代行サービスが存在することからも、代行システムを積極的に活用することで業務全体の効率化を目指し、企業成長の可能性を模索するプロセスは不可欠です。
そこで、このコラムでは、経理の代行とはどのようなものか、メリット・デメリットについて紹介します。
まずは、経理の代行でどのような業務をアウトソーシングできるのかを紹介します。
ただ、経理代行サービスには多様な内容があるため、詳細は現在ご検討中の代行サービス会社・会計事務所などにお問い合わせください。
このように、現在企業の経理部門で担当している業務の大部分を代行サービスに委ねることができるので、会社内で必要な作業は、代行サービスに委託する準備及びチェックだけ。
しかも、クラウドサービスなどを活用すれば業務の引継ぎなどの労力を軽減できるため、スムーズにアウトソーシングを実践できるでしょう。
なお、代行できる経理の仕事内容については、以下のコラムでも詳しく解説しています。あわせてご一読ください。
<関連記事>
ただし、会社の経理部門で取り扱っているすべての業務を代行依頼できるわけではない点に注意が必要です。
たとえば、経理部門・財務部門で担当するような、資金用達業務は、金融機関との間で交渉を進める必要があるため、企業側の内部プロセスから切り離すのは難しいでしょう。
また、予算管理・資金運用などについても、経営的側面が強い経理業務のひとつです。これらについても経営陣の判断に密接に関連するものなので、代行サービスとの親和性は低いと考えられます。
もちろん、会計事務所や税理士・公認会計士のなかには、各種助成制度に対する具体的なアドバイスや、資金運用面に対する実務的なコンサルティングサービスを提供している場合があります。詳しくは、各代行サービス提供主体までお問い合わせください。
それでは、上述のような経理業務をアウトソーシングすることによって、企業全体にはどのような影響が生じるのでしょうか。
経理代行のメリット・デメリットについて、それぞれ具体的に紹介します。
経理代行サービスを利用するメリットは次の3点です。
経理部門を外部に代行させるということは、従前経理業務を回すのに必要だったコストをすべてカットできるということ。つまり、企業が抱えている人材を営業職などに回せば、企業の収益性が高まるという循環を作り出せます。
また、会計事務所などに業務委託をすれば、利益状況などについて確度の高いデータをすぐに収集することができます。さらに、代行サービスによっては、コンサル的な側面から踏み込んだ助言をもらえることもあるので、経営判断に資するでしょう。
以上より、バックオフィスである経理代行を採用することによって、結果として企業の収益性向上の可能性が見えてくることになります。
なお、経理代行のメリットについては、以下のコラムでも詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
<関連記事>
経理代行サービスを利用するデメリットは次の4点です。
外部に業務を委託する以上、かならず費用が発生します。自社内で今の規模で経理部門を維持する場合のコストと天秤にかける必要があるでしょう。
また、外部委託をするということは、自社内でノウハウを蓄積できない・人材を育成することができないということ。つまり、経理代行の利用をやめたときに、ふたたび経理部門を機動的に動かすためには、ふたたび採用活動からスタートしなければいけません。
さらに、企業の内部情報が外部に漏れる点については細心の注意を払う必要があります。もちろん、経理代行会社・会計事務所には守秘義務が課されていますが、リスクがゼロではないという点にはご留意ください。
以上のように、経理代行を利用すれば、企業活動全体が底上げされ、収益性アップの好循環を作り出せる可能性があります。
懸念されるデメリットと比較衡量しながら、採用の可否を決定しましょう。
また、今後経理部門でのキャリア形成を希望する人にとっても、経理代行の普及によって業界全体が受ける刺激は意味のあるもの。今後更なる飛躍が期待される業界なので、ぜひ積極的に経理の仕事にチャレンジしてください。
なお、経理業務に必要とされる資格・スキルについては、以下のコラムでも詳しく解説しています。あわせてご一読ください。
<関連記事>