エアリアル税理士法人の代表を務める、藤村大生氏。「暗号資産の税務と言えばエアリアルパートナーズ。」日本全体で需要が増大していく分野をリードしていく、エアリアルパートナーズのこれから、そしてエアリアル税理士法人の役割等HUPRO編集部が伺いました。
2011年 | 公認会計士試験合格 |
2012年 | 仰星監査法人にて監査業務を中心に、FAS業務にも積極的に取り組み専門家としての経験を積む。 |
2018年 | スタートアップであるAerial Partnersに入社。当時社会的課題のあった仮想通貨に関する税務のサポートをリテール向けに提供。 |
2020年 | Aerial税理士法人を設立。Aerial Partnersでサービスを提供するにあたり税務申告までを一貫して提供することを目的に設立。 |
【藤村 大生氏のキャリアグラフ】
―会計士を目指したきかっけを教えてください。
自分の強みを活かせるということが一番大きいきっかけであったと思います。私は慶応大学在学中に就職活動をして、銀行など何社か内定を頂いていました。しかし本当に自分のやりたいことなのだろうか?そんな風に考える自分がいました。
実家がそろばん塾だったこともあり小さいころから数字を扱う、処理することに人よりも長けている自信があり、活かせる仕事を模索しました。その中で公認会計士という仕事に出会い、大学卒業後1年3か月勉強して無事に合格。
強みを活かしたキャリア志向にマッチしている仕事と考え、、その第一歩を踏み出すことに成功しました。
―最初の就職先は監査法人だったのですね。
1番最初に内定をもらったのが準大手の監査法人でした。私が就職活動をしているときは就職氷河期で非常に厳しい時代。当時は大手監査法人ではなくそれよりも規模が小さい監査法人でなら短期間で色々な経験ができる。そう考え準大手の監査法人に入りたいと思っていました。
その中で最初に受けて内定を頂いた仰星監査法人に入社することに決めました。業界を横断して様々な法人とやりとりできるのは大きな魅力でした。
―監査業務にやりがいを見いだせずモチベーションが下がったのはなぜでしょうか?
前進しているという感じがあまりしなかったのが原因ですね。「監査をして決算の数字を保証すること」=「企業が前に進んでいける支援」という風には思えませんでした。
改めて自分が本当にやりたいことは何か。自分の価値観と真剣に向き合うことにしました。
その時私が目指していたのはクライアントの事業をドライブさせることだと気づきました。入社から6年半程務める中で、監査業務だけでなくコンサルティング業務に時間を使わせてもらうこともあって、数字の保証だけでなく企業を前に進めるための提案をさせてもらえる機会があり、非常にやりがいを感じました。
―エアリアルパートナーズへの入社理由を教えてください。
新たな挑戦がしたいと思ったのが率直なところです。またエアリアルパートナーズへのビジョンが一番マッチしていると感じていました。何よりも、クライアントの事業ドライブさせるという点において、エアリアルパートナーズの環境が最適だと思いました。
―エアリアルパートナーズに入社して自身がイメージされていた通りの環境でしたか?
入社した2018年1月は、仮想通貨が爆発的に伸びた年と重なり、個人の暗号資産投資家の確定申告が大変忙しい状況でした。
そこまでにシステム作りなどに取り組んではいたものの、前例がないサービスの提供は弊社としても初めて。確定申告タイミングに入ってもトライ&エラーを繰り返す状況。余談を許さない状況でした。
入社から数ヶ月、確定申告期限があと数週間となる中でも500名のお客様が残っていましたので緊張感はすごかったです。忙しかったですが、非常に刺激的でした。まさに困っているお客様を助けることができ、ドライブさせることを実感した瞬間でした。
―暗号資産取引に関する損益計算システムはどのようにして開発に至ったのでしょうか?
仮想通貨投資が浸透するスピードに、ルールの整備や解決策の提供が、日本全体で間に合っていませんでした。損益計算や確定申告の課題だけが置き去りになっている状態でした。
創業者自身も投資家であったことで、その課題に直面する中で、誰にもできないなら自分たちでやろう!と腹決めしたのが立ち上がりのきっかけです。
煩雑な計算はシステムに任せて、仕組みづくりやルール整備は自分たち主導で行う、という流れからシステム開発をスタートしました。
―その最中で税理士法人も設立したんですね。こちら理由などはございますか?
理由として、今までエアリアルパートナーズでは個人の所得の計算は出来ますが、税理士法人ではないので税務申告は外部の税理士に任せていました。それを自社で初志貫徹でサービス提供しようというのがきっかけです。
昨今多くの法人で暗号資産を扱う会社が増えてきましたが、暗号資産の税金に詳しい税理士はなかなかいませんでした。エアリアルパートナーズにも多くの相談が来ていましたが、税理士法人ではないのでサービスとして提供できませんでした。
そのためクライアントに更なる価値提供をするためにも、税理士法人を2020年に設立しワンストップで申告まで出来る流れと仕組みを作りました。
私は税理士法人の代表もやらせてもらっています。私自身、公認会計士出身の税理のため税務の経験もあまり豊富とは言い切れない中でのスタートでしたが非常にやりがいを感じました。税務の単純作業は苦労しましたが、世の中から求められて楽しかったことのほうが上回っていました。
―注目されている暗号資産ですがエアリアルパートナーズはどんどん業績が伸びているのでしょうか?
はい。エアリアルパートナーズもエアリアル税理法人の方も含めて売上は増加しています。お客様が「暗号資産の税務と言えばエアリアルパートナーズ」というような認知になってきましたので、営業をしなくてもある程度クライアントは増えていくなど嬉しい限りです。
現在、クライアントは個人で200名、法人は20社程担当させていただいています。これ以上クライアントが増えると、現状なかなか手が回らないので募集はストップしている状態です。そのくらい世の中でも需要が増えていると実感しています。
―エアリアル税理士法人の働く人にとっての魅力ってなんでしょうか?
エアリアル税理士法人の魅力は、事業会社がすぐ横にあることだと思います。事業サイドがそもそもバックオフィスの効率化という課題解決のため設立されたこともあり、税理士法人との親和性が非常に高いです。
エアリアルパートナーズで出た課題に対して素早く対応できること、そのスピード感などは他税理士法人との大きな違いになると思います。今までの税理士業務の仕事の無駄や非効率と感じる点に、事業サイドのテックを利用しながら、どんどんメスを入れて効率化していけます。
―エアリアル税理士法人ではどんな方と一緒に働きたいですか?
まさに変革を楽しめる人が向いていると思います。当たり前を常に問い直し、改善していける。そんな趣向がある人には向いている環境があると思います。DX推進をリードしているスタートアップであると自負しているので、働く環境は非常に魅力溢れていて飽きることがないと思います。
またこれから入社する方には、是非エアリアル税理士法人の経営を担えるような、視点や能力を求めています。私の代わりに、この税理士法人をさらに成長させていきたいと真に願う人材を求めています。
―今後エアリアル税理士法人をどのような会社にしたいですか?
エアリアル税理士法人もエアリアルパートナーズ本体もさらに大きくしていきたいと考えています。そして非効率な世の中の多くを、変えていき経営をドライブするような価値提供のためにどんどんチャレンジをしていきたいと考えています。
単純な記帳代行等ではなく、クライアントにとって最大の価値があるポイントを精査して取り組みたいと考えています。
今後も暗号資産の領域に関しては、他社の税理士法人よりも多くのクライアントのみなさまに価値提供をしていきたいと考えています。しかし、ブロックチェーンという広がり、暗号資産の流れが当初想定していたスピードよりゆっくり成長しています。
そのため、暗号資産だけに固執することなく、市場の流れを見てクライアントの困っているポイントを見つけて柔軟に組織のあり方や提供価値も変えていきたいと考えています。
―キャリアに悩まれている方にご自身の経験からアドバイスをお願いします。
転職を考える時にやはりリスクなど考えてしまうと思います。私自信もそうでした。しかし現状に満足できず、悩んでいる時は、考えすぎることなく挑戦していただきたいです。最悪、公認会計士や税理士は資格があるので多くの場所で需要がありますので安心してください。
私自信も自分の「クライアントの事業をドライブさせる」というやりがいを求めて、スタートアップに転職しましたが、後悔はしていません。日々楽しいです。何か挑戦したいと思った時に、自分を手助けしてくれるのは仲間の存在です。
私自信も、周囲の仲間にものすごく助けられながらの、スタートアップへのチャレンジでしたので、0ベースで何か考えるよりもまず周囲を頼ってみる。そんなところからスタートしても良いと思います。頑張ってください!
ー本日はお時間いただきありがとうございました!
今回お話を伺った藤村様が務める株式会社エアリアルパートナーズ、エアリアル税理士法人 のHPは下記より!