エンジェル投資はハイリスクハイリターンの投資であるといわれています。それでは創業間もない企業に投資を行う手法であるエンジェル投資を行う際に、投資家が抱えることとなるリスク、気をつけるべきこととは何なのでしょうか。
今回は、エンジェル投資のリスクについて詳しくご紹介致します。
エンジェル投資とは、創業間もない企業に、資金を提供する個人投資のことをいいます。
この投資方法がエンジェル投資といわれる由来は、欧米の演劇界や米国の映画業界等で、事業を個人的に支援する資産家をエンジェルと称したことにあります。
一般的にエンジェル投資はハイリスクハイリターンな投資であるといわれています。
今回はエンジェル投資のリスクについてご紹介致します。
エンジェル投資の詳細については下記コラムをご参照ください。
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エンジェル投資がハイリスクといわれているのは、その投資対象が創業間もない企業であることに起因します。
投資対象が創業間もない企業であるからこそ、投資家はその企業に強い影響力を与えられる、上場しその株を売却した際に高収益が期待することが出来る等のリターンが考えられますが、投資を行う際にはリスクについても熟知する必要があります。
投資対象が投資対象が創業間もない企業であることのリスクとは、具体的には下記のようなことが挙げることが出来ます。
上場をしている企業と比較をすると、創業間もない企業は収益モデルが確立していません。
創業時に行っている事業が必ずしも利益を生じ投資家に還元しうるものであるとはいえず、その事業が破綻する恐れがあるため、上場企業と比較をするとエンジェル投資は損失が発生する可能性が高いものとなっています。
上場企業への投資は、その売買のための市場が公に設けられていることから、その株式の購入や売却時期は投資家が自由に選択をすることが出来、流動性の高いものとなっています。
一方で、創業間もない企業は上場していないため、市場が公に設けられておらず、かつ損失が見込まれる場合であっても私的に第三者へ売却をすることは難しいため、エンジェル投資の流動性の低いものとなっています。
上場企業は、創業間もない企業と比較をすると、資金繰りが良い企業である場合が多いため、利益が出た場合にはその利益を投資家に還元する傾向にあります。
一方で創業間もない企業では、利益を投資家に還元することよりも、その利益を事業の更なる発展、更なる利益の獲得のために事業資金への再投資を優先する傾向にあります。
よって、エンジェル投資では、投資後すぐに利益が還元されることは期待することが難しく、投資金額を創業間もない企業から回収をするには、時間がかかる傾向にあります。
上場企業への投資は、一般的には投資対象への経営サポートは必要ありません。経営に参加したいと考える投資家のみが、株主総会に参加し、意見を述べれば良いこととされています。
しかし、エンジェル投資では、投資対象である創業間もない企業へのサポートが必要な場合が多くあります。サポートの方法が様々ですが、投資としての資金の提供のみならず、経営知識や人脈等の提供が求められることがあります。
これは創業間もない企業に対して強い影響力を与えることが出来るという観点から捉えるのであれば、メリットとなりますが、サポートのための労力という観点から捉える場合はデメリットといえますし、万が一に創業間もない企業が期待に応えずに悪事を働くようなことがあれば、投資家の人脈等に悪影響を及ぼすリスクにもなり得ます。
エンジェル投資は上記のようにリスクがいくつも想定されますが、一方で投資対象が創業間もない企業であることから、上場された際やM&Aが行われた際に株を売却をする際には、投資金額の何倍もの金額になったその売却金額を得ることで、多大な利益を獲得することが期待出来ます。
エンジェル投資は、その投資金額を回収し、投資として成功をしたといわれるのは10社に投資を行い1社、つまり10%程といわれています。
このようなハイリスクハイリターンの投資は、一般的には投資初心者にお勧めをすることが出来る手法ではなく、相当の投資や経営に関して知識のある人が、相当の余裕資金によって行うべき投資であるとされています。
投資が成功しやすい人とは、徹底的に情報収集が出来る人、冷静に分析を行うことが出来る人、目的達成のための戦略を持てる人、等の様々な要素を兼ね備えた人です。
ハイリスクハイリターンの投資で成功をするためには、これらの要素を多く持っている必要があり、エンジェル投資は高度な投資家に向いている投資方法であるといえます。
投資はどのような手法であっても、リスクとリターンを知らずに投資してしまうことは、最も投資を失敗へと導く原因となっていしまいます。
エンジェル投資についても、リスクとリターンを良く理解したうえで、投資に臨むことが必要です。
エンジェル投資は投資対象が創業間もない企業であることに特徴があり、そこにリスクとリターンがあります。
それらを予め理解しておいた上で、投資に望まれることをお勧め致します。
【参考】
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